【令和六年甲辰版】龍神の生贄になる村娘(生娘)に選ばれっちゃった! どうする? 傾向と対策7選!
【コラムの概要】龍神の生贄になってしまった際の対策をご紹介
皆さんこんにちは。今年は辰年! この年にあたっては、古来より龍神に贄を捧げる儀式が行われてきました。皆さんの中にも、お父さんやお母さんから突然呼び出され、「龍神様の生贄になりなさい!」と言われてびっくりしちゃったりしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今日はそんな方に、龍神の生贄に選ばれた際の考え方や対応策について紹介します。
はじめに 〈龍神とは? 生贄システムの歴史!〉
龍神様の歴史的な役割
まず、龍神様とはどんな存在で、なぜ生贄を捧げるようになったのかを説明します。
龍神は広く東アジアで信仰されている神様です。主に水を司る神様として、あるいは水を司る神様の使いとして信仰を集めています。日本は弥生時代から稲作が本格化します。稲作は水が命。自然と龍神様を崇めるようになったわけですね。そして、水を司りますので、洪水や台風の被害などがないよう祈る際にも、龍神様をおまつりするようになったのです。
次に生贄を捧げることについてです。生贄なんてびっくりするかもしれません。でも江戸時代以前、村が日照りになってしまいお米が取れないことが何年も続いた年があったんです。そんな時、村の龍神様にお願いをするわけです。お米を作るために雨を降らせてください、と。
この際、龍神様が無条件に雨を降らせてくれることがあったり、あるいは有名なお坊さんが頼むことで雨を降らせてくれたりということもあったみたいです。ところが、「見返り」を求める龍神様もいたようなのです。
「見返り」もいろいろです。その中に、生娘を龍神様に捧げる、というものがありました。1度きりの「見返り」のこともありますが、実は結構10年おきに、とか、60年おきに、みたいに定期的に村の娘を提供しないと水害などを引き起こすという取引をする龍神様もいたみたいです。
その因習により、現代でも生贄に選ばれてしまう女子が生まれてしまうのですね。
都市に住んでいても因習村の生贄に!? 高度経済成長の弊害
次に、なぜ都会で暮らす自分が? とお思いの方もいらっしゃると思います。これには、戦後日本の高度経済成長が関係しています。
クレヨンしんちゃんで考えてみましょう。クレヨンしんちゃんの家は埼玉の春日部にあります。ところがお父さん(ひろし)の実家は秋田、お母さん(みさえ)の実家は熊本にあり、それぞれの祖父母の家にしんちゃんたちが遊びにいくエピソードもありますね。こんな感じで、高度経済成長期以降、産業構造が変化し、人々は大都市やその近郊でサービス業を生業とし、核家族を形成するようになります。もといた村を離れて、都市で働くことになり、そこでパートナーを見つけて家族を新しく作ることになるわけです。
そのため、今は都会などのもともとの因習村から離れて暮らしていても、時代を遡るとその村の出身であるということが少なくないケースで存在するのです。
それでは、次に実際に選ばれてしまった際の傾向と対策を見ていきましょう。
生贄に選ばれた際の傾向と対策
1 ガレソにタレ込む
ゆうて令和6年です。こんな生贄なんてあり得ません。ところが結構古い時代のしきたりなんかが生きていることがあるんですよね。そんな時は、ネットの力を利用するのも良いかもしれません。
以下に述べる「2」以降の対策と合わせて考えて欲しいのですが、ガレソさんに頼れば、大きく周知できると思います。あなたに味方してくれるネット民やヒントをくれるネット民も見つかるかも?
生贄を捧げようとしている村長(むらおさ)・庄屋の子孫のアカウントが見つかったらネット民による攻撃も望めるでしょう。
2 河川事務所に相談する
現在、日本の国土の治水については主に国土交通省が所管しています。生贄についての依頼があった場合、お住まいの地域あるいは龍神様のいる地域の河川事務所に問い合わせることが良いでしょう。
具体的には、龍神様が洪水を起こしうる河川の治水能力が、龍神様の能力を超えているかどうかが焦点になります。
日本国家の土木技術が十分に龍神の力を上回るのであれば、龍神様の要求を無視しても構わないでしょう。
3 市町村合併について調べ、龍神様のテリトリーを把握する
2とも関連します。あなたが生贄になる因習のある村は、ちょっと専門的な用語になりますが「近世村落」と呼ばれる範囲であることが多いです。わかりやすく言い換えると、「江戸時代の村」ということになります。
現在、一つの近世村落だけで一つの自治体を構成しているところはほぼないと思います。すなわち、明治、昭和、平成の合併を経て、近世村落は自治体の字名や小字名になっています。
あらためて、Googleマップや自治体のwikipediaなどをみてみましょう。意外に、その地域で祀っている龍神様のテリトリーが狭いことがわかるかもしれません。より有力な自治体に吸収合併されるケースなど、地域のパワーが弱くなっているかどうかも併せて確認してください。
逆に、地域の中心的な村落になっていたり、上流に長く河川を持っている山際の村落である場合、龍神様の力が強いですので、注意しなければなりません。
この辺りの加減で、2の方法が取れるか判断するのも良いでしょう。
4 自治体史などで龍神様のエピソードを調べる
あなたが生贄になる以前も、幾らかの生娘が犠牲になっているはずです。また、生贄を捧げる短所になった出来事も、地域の説話として残っている可能性があります。
龍神様のいる地域の自治体史を読んでみましょう。自治体史は何度か出ていますので、なるべく古いもの、または合併前のものを参照するべきです。
また、明治中期から大正期にかけて『〇〇郡誌』のように郡単位で地域史が編纂されたケースがあります。結構地域の民話や逸話が入っている可能性がありますので、確認をしておきましょう。
龍神のエピソードを調べることは、対策そのものというよりかは、対策のヒントを得られるというものになります。
5 龍神様の嫌う行動や服装などをチェックする
4と関連します。「耳なし芳一」という説話をご存知でしょうか。平家の悪霊に見出された琵琶法師芳一を助けるために、僧侶が芳一の全身に経文を書いて平家の霊に見えなくさせてスルーさせる……ってストーリーです。もう一つ、具体例です。神棚の上に2階がある場合、神様より上に人がいることを怒らせないようにする方法として、神棚の上の天井に「雲」という文字を貼り付けて、ここが空であるとお伝えする方法があります。
このように、神様や霊はその神性ゆえか、我々人間にとって単純と感じる行いで、その霊威をスルーできることがあります。4の自治体史の研究でそうした霊性をスルーできる方法が見つけられるかもしれません。
また、今回のケースでは生娘を献上するということになっていますので、生娘っぽくない感じを出せると、意外に龍神様から見過ごされる可能性があります。
ただし、バンギャとかギャルっぽいのが好きな性癖ドラゴンもいるかもしれません。良かれと思って行う服装が却って逆効果になるかも。よく自治体史や地域の古老の聞き取りなどに注目しておきましょう。
6 生贄の献上は誰の要請なのか? を見極める
長くなってきましたが、大丈夫でしょうか。今回の7選は互いに関係のある事柄もあり、長い説明をしてしまって申し訳ありません。そして実はこの6番目、かなり重要です。
端的にまとめると、龍神様が実際に「生娘が欲しい」と言っているのか、あるいは村長が「60年目だし誰か献上しなきゃ」とか思っているだけなのか、これを見極めてください。お父さんやお母さんから話を聞くなどして、献上の儀を担う村長(むらおさ)の状況を把握してください。
大抵の場合、生贄を捧げようとしてくる人物は、歴史用語でいう「庄屋」階層の子孫となります。江戸時代の村のリーダーで、年貢の取り立てをまとめたり、祭祀の中心をになったりしていた家ですね。東日本では「名主」と呼ばれることもありますし、地域によっては「肝煎」など他の呼び名になります。
「庄屋」階層は明治時代以降も戸長など時代時代に地域のリーダーとして活躍していましたが、流石に戦後になると農地改革や近代化によりかつての権勢に陰りが出てくる場合があり、龍神様とのコンタクトを十分に取れずに判断をしている可能性があります。コロナもあって地域の祭祀が途絶している地域もあると聞きます。
この辺りは地域に実際に赴き、「庄屋」の家が現在も健在であるか、龍神様のほこらの管理をしっかりするなど、龍神様への生贄献上の兆しを本当に掴んでいるのかなど確認をしてみましょう。
力のない「庄屋」子孫でしたら無視してもいいですし、1のガレソさんに頼む方法も有効です。ただし、現在でも町議会議員などを歴任するなど、権勢を継続して有している「庄屋」子孫でしたら、龍神とのコンタクトを取れている可能性も高く、十分に注意する必要があるでしょう。
7 むしろ龍神の妻になる
生贄になるのは確かに心苦しいものです。今までの人生が終わってしまうわけですからね。ところが、発想を逆転させてもいいのかもしれません。龍神様の妻になるケースを紹介します。
まず重要なことは、村に棲む龍神様が生贄をどうするのかをしっかりと把握することです。本当に殺してバクバク食べてしまうのか。その魂を捕らえ、肉体を抜け殻にしてしまうのか。はたまた、龍神様にお仕えする身として過ごすのか。4の対策で述べた通り、予習をしておきましょう。
実は意外と思うかもしれませんが、生贄として捧げられたのち、龍神様の神域でお仕えするというケースが少なくないことがインタビューなどでわかっています。半神半人のような状況をイメージしてください。
龍神姫(りゅうじんき、タツメアワセノヒメ)となったあなたは、定命の人類よりもはるかに長生きし、時の移ろいを龍神様と過ごすことになります。他の女子を一歩リードできますね。
さらに良いことに、龍神様がかっこいい場合が結構あるのです。神様ですからね。荒々しくも繊細さを持つ龍神様に抱かれるのも、なんだか悪くないかもしれません。
いずれにしても、4の自治体史などでその龍神様がどんなお姿で、どんな性格なのかを掴んでおくことが大切です。
龍神様の妻になった際の注意点は別にまとめていますので、そちらをご参照ください。
まとめ
いかがでしたか? 現代社会では身分制度も村制度もだいぶ変質していますので、生贄にならずに済む方法が結構あります。十分に調査と対策を練ることで、突然の事態にも十分に対応できるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。