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#119 VR世界で香りは表現できるか?
私が普段使っている香水は、ポーチュガル4711のオーデコロンというもので
シェービングケアやスキンミルクもポーチュガル4711で統一しており
スイートオレンジ&レモンの香りが非常に爽やかです。
この香りを身に纏うとなんだか
自信を持って街を歩けたり
仕事を頑張ろうという
気持ちになったり
人に優しくしようと
心の余裕も出てきます。
『香り』って
人の感情や思考に大きく影響をする効果があると思います。
「そんなこと気にしたこともない」という方もいると思いますが
香りが感じられなくなるとどうなるか、実体験も交えた話をしましょう。
実は去年、コロナにかかった際に
2週間ほど嗅覚障害になったんですよ。
その時味覚はちゃんと機能しているので
『旨味』など舌で感じる『味』はわかります。
しかし『美味しさ』がずっと霧がかかったようにハッキリとせず
ゆっくりと掠れて消えていくように
お皿の上が片付いていってしまうんです。
思ったより私たちは、食べるという行為に対して嗅覚を頼っていたようです。
それ以外にも、嗅覚は体の運動機能にも大きく影響してきます。
嗅覚障害になった最初の頃、『外出した時にくさい匂いもわからないからストレスがなくていいな』と思い東京生活が少し楽になったと思っていました。
しかし、
香りの情報がキャッチできないために
距離感覚や前後左右の環境がうまく把握できないことがたまにあり
体の平衡感覚が少しわからなくなる時もありました。
平衡感覚がわからないと言っても、ほんの少しよろけるくらいなのですが
香りが感じられないだけでこんなにも体の機能は不具合を生じるのだな
と驚きました。
やはり、私たちの体の機能は
一つ欠けただけでとても生活しずらくなるようです。
後遺症が治ってから
今流行りの『メタバース』や『バーチャル空間』を使った新たな生活環境を作ろうとする試みは成功するのだろうか?
と疑問に思うようになりました。
たしかに、視覚的情報は素晴らしくリアルなものがデジタル空間上に作れるのは知っています、私もCGを作る仕事をする時があるので。
でも、世界っていうのは
一見要らなそうに見える情報も
実はとても日常を作る上に置いて必要不可欠だったりするのではないかと、嗅覚障害を体験して気がつきました。
嗅覚や触覚など、
普段意識しないで使っている機能がいかに重要かを知った時
デジタル空間でもリアルと同じような生活ができるようになると
私は思います。