事故物件について
これは2018年にFacebookに書いた文章です。
事故物件といえば、
僕もかつて事故物件に住んでいました。
住んでいたと言っても、機材などを置くために、
倉庫のようなものとして借りていただけですが、
その部屋が、かなり格安な家賃で募集されていたので、
仲介業者に確認すると、前の住人が自殺しているということでした。
内見をお願いすると、仲介業者から、
「うちの社員が何人もその部屋に行って具合が悪くなっているので、
鍵は開けてありますから、勝手に見ていただけますか?」
と言われたので、まだ幼児だった息子のハルを、
自転車に乗っけて見に行った。
見に行く前に霊能師匠の山村さんの所に
その物件について聞きに行ったのだが、
「その(自殺した)人は、多分(死んだ)おかあさんだと思うんだけど、
とても会いたい人がいて、淋しくて淋しくて死を選んだみたいね、
もうその人のところに行っているので、その部屋にはいないから大丈夫。」
と、太鼓判をいただいていたので怖くはなかったのだ。
でもやっぱり不気味な感じはしましたね。
各部屋の中央に盛塩がしてあって、
お祓いに使った紙吹雪のような和紙が部屋じゅうに散らばっていました。
ふと気がつくとハルがそばにいなくて、
探したらもうひとつの部屋で盛塩を、
指につけてこっそり舐めようとしていました。
僕がその部屋に入ると、
ハルは「うわっ、見つかった」という感じで、
ビクッとしていました。
結局その部屋を借りましたが、
ハルはその部屋のことを「お塩の事務所」と呼んでいました。
借りてから知ったのですが、
自殺した前の住人はお巡りさんだったらしく、
部屋に交番の勤務のシフトが残ってたりしました。
自殺の原因は、あちこちの町金からお金を借りて、
借金で首が回らなくなったからのようで、
僕が住人になってからも、
返済の催促の手紙があちこちから来ていました。
別に住んでないからいいのですが、
夜中に取り立てに来られるのも嫌なので、
いちいちそういう手紙に〇〇さんはお亡くなりになりました、
と、返事を書きました。
写真はネットで見つけた家賃の催促状ですが、
お塩の事務所に来ていた手紙は、
右翼団体〇〇会とか書かれた、もうちょっと強面なものでした。
その部屋でパソコンを使って作業していて、
ふと気が付くと日が暮れており、
「あっ、しまった、ここはそういう部屋だった。」
と思い出すのですが、その時以降、
視界の隅を何かがシュッと横切り始めるのです。
僕はそれをコロボックルと呼んでおり、
「コロボックルが出始めたから、今日はそろそろ帰ろうか、」
という感じで、自宅に帰ったものです。
実は当時(2018年)働いていた、大量のマンガを収蔵している倉庫にも、
時々そういう「何か」の気配がしていました。
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