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BtoBのECにおけるCRMの考え方

今回はいつもとは少し趣向を変えて、BtoBのECにおけるCRMについてお伝えします。

BtoB ECとは

BtoBビジネスについて改まって説明をする必要はないと思いますが、ECにおいてはこういうサイトがあります(私が知っている限り)

・食品、酒類(飲食店向けの卸サイト)
・事務用品
・美容器具、備品(美容院向け卸サイト)
・部材、資材系

BtoC ECとの違い

toCtoB比較

ざっくりこんな感じ。

活動時間やEC事業者に求めることはtoCに比べて大きく異なる点ですね。

しかし、リーチできるチャネルについては大きな差はなく、やはりいかに多くの面で顧客にアプローチできるかがポイントになるようです。

BtoBのCRM構築事例

現在取り組んでいる事例を紹介します。

商材は「部材・資材系」の企業です。

まず行ったのは”顧客の可視化”

ある程度特定の業界に特化した商品展開をしている企業なのですが、その中で大きく分けると総合的な業者、専門的な業者とがあり、更に細分化していくと分野ごとに顧客のセグメンテーションができました。

重要要素① 業種

この情報によって、今後提供するCRMのコンテンツを出し分けていきます。

顧客全員が対象だと、例えば専門業者A社には必要な情報であっても、専門業者Bには不要な情報が届くことになり、「この会社から来る案内いらねーっ」と機会損失につながります。

セグメント毎に必要な情報を整理して、企画立案につなげていきます。

重要要素② 年間購入回数

消費材を扱う企業故に「回数」を重視しました。

1,000円以下のものから100,000円程度する商品まで扱っているので、購入金額を軸にしてしまうと正しく顧客のステータスを読み取れないからです。

1回あたりの発注金額は問わず、購入回数の多い顧客を「優良顧客」と定義づけました。

購入回数に合わせた接触頻度やキャンペーン実施時のオファー内容の変更だけでなく、メルマガであれば冒頭の挨拶文など、細部まで変化をつけていきます。

目指すイメージは「営業マン」です。

取引量が多ければ営業マンもその会社を”特別扱い”しますよね。

そういったコミュニケーションをECで、データを介して再現していくのが目標です。

KGIとKPI

CRMにおける評価指標です。

【KGI】
・平均年間購入回数
・年間売上
【KPI】
■受注件数と顧客単価を上げるためのもの
・単月売上(前年同月比)
・単月受注件数(前年同月比)
・月間アクティブ顧客数(月次推移)
・F2転換率
■施策効果を捉えるためのもの
・メルマガ等の開封率、クリック率、コンバージョン率
・キャンペーン反応率


今回紹介した取り組みは、まだ開始したばかりのものです。

昨年度実績で約35,000件の受注があり、1%の改善で売上インパクトは1,000万円程度。
(ちなみに、毎月の新規購入者の構成比は2%程度)

いかにリピーターを活性化できるかがこの取り組みのカギです。

またどこかで続報をお届けできればと考えています。

それでは。


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