効果的なCRM構築のためのデータ活用術
EC通販であれば、初回購入時に顧客情報を入力していただきますね。
エントリーフォームやチャットボットでいかに購入率を上げるかどうかをABテストしながら最適化を図っている企業は多いのではないでしょうか。
「いかに入力項目数を少なくするか」というのは、購入率を上げるという観点では重要視しているのは確かにその通りだなと思います。
一方でCRMの観点としてはできる限り顧客情報を保有しておきたいのです。
今回は、活用した顧客データについてご紹介。
性別・年代
これは基本中の基本なので言うまでもないと考えたのですが、最近このデータが十分に取得できていない企業が増えていると感じています。
私の会社では「うちでのこづち」というツール提供をしていますが、これで顧客属性を可視化すると性別も年代も「不明」になっている顧客が90%!なんてことが。。。
CRM実行者側からすると、これは結構きつい状況です。
新規獲得担当の方としてはいかに購入率を上げるかがKPIだと思うので、相反することにはなってしまうと思うのですが”LTV”を重要指標として考えるのであれば、これらのデータがあることによってCRM施策の自由度は高まります。
↓40代以上をターゲットにした商品なのに、39歳以下の獲得が大きく伸びた結果全体の定期引き上げ率が低下した事例
↓女性をターゲットにした商品なのに、フタを開けてみると男性の方が多く獲得でき、継続率も高かった事例
このような単純なデータであっても、データ分析によって新規獲得手法の軌道修正や、これらのセグメントに合わせたCRM施策の細分化を図ることができます。
購買傾向
わかりやすいところでいうと「RFM」でのセグメンテーションでしょうか。
R(最終購入日からの経過日数)
F(累計購入回数)
M(累計購入金額)
↓キャンペーン企画時にR値とF値を基にしたセグメンテーション
この他にも、過去の購入商品や流入媒体などは、分析がしやすいようにデータ管理をすることをおすすめします。
同一のカテゴリや商品(媒体)であれば商品(媒体)コードの先頭の文字列を統一しておくなど、CSV加工や分析ツールを利用する前提でカート側のデータを登録しておくと、効果的なデータ活用ができます。
定性情報
↓解約理由の深掘り
こんな感じで、定量的なデータからは得られない情報も活用できるような管理を行いましょう。
アンケート結果なんかも同様です。
定性情報はカートや分析ツールによっては管理に限界があるので、Excelやスプレッドシートなどで管理しておきます。
分析はそのシートでできますし、顧客コードさえあればそのリストをCSVでツールにアップロードすることも可能です(ツールの仕様によります)
まとめ
CRMの第一歩は「顧客を知る」ことです。
CRMを構築するとなった時、自社の顧客を把握しないまま他社事例ばかりを収集している担当者や経営者の方がいますが、ちょっと勿体ないですよ。
EC通販の強みは顧客のデータがあること。
まずはそれをしっかり分析する。
分析をしやすいようにデータを設計し、ツールを用いて作業工数を簡略化する。
ここはもはやEC通販にとってマストの事項ではないでしょうか。
それでは。