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【認定看護師が教える!】絶対知っておきたい気管挿管患者の口腔ケア

挿管患者の口腔ケアは専門性の高いケア

挿管患者にとって口腔ケアはVAP (人工呼吸器関連肺炎)予防のためにも重要です。
急性期病院では一般病棟でも人工呼吸器装着患者が入院することが増えています。
今回はクリティカルケア看護学会の「気管挿管患者の口腔ケア実践ガイド」に沿って
挿管患者の口腔ケアについて押さえておきたいポイントをまとめました!

アセスメントツールを使おう

口腔内をアセスメントツールを使って評価することが推奨されています。
アセスメントツールはOHATやCOACH、OAGやROAGなど様々なものがあります。
それぞれ特徴があるので施設の特性に合わせて何を使うか考えてみてください。
私の施設ではOHATを使って毎日評価しています。
アセスメントツールは多職種間の情報共有やケアの標準化にも有効です。

しっかりと保湿をしよう

挿管患者は口を閉じることができません。
そのため乾燥が強い状態になりやすいです。
また薬剤によっても口腔内の乾燥を助長します
乾燥によって口腔内のトラブルや口渇感も強くなります。

口腔保湿には保湿剤の使用がオススメ



チューブタイプやスプレータイプの口腔保湿剤が市販されています。
乾燥の強い患者さんにはご家族に購入を依頼して、頻回に保湿をしましょう。

ブラッシング後は汚れをしっかり回収しよう

歯ブラシでブラッシングしてそのままなんてことはありませんか?
きちんと汚れを回収しないと、口の中に菌を撒き散らしているのと一緒です。
挿管患者の口腔ケアは清拭法や洗浄法など様々な方法があり施設によっても方法が異なりますが、汚れをきちんと回収するのは、どの方法でも大事です。

トラブルがある場合は歯科に相談しよう

アセスメントツールで口腔内を観察し、出血や潰瘍、強い乾燥や義歯の不具合などがあれば歯科の介入を相談しましょう。施設によって方法や基準は異なるので、確認しておきましょう。

“患者の口腔内の状態は看護ケアの質を最もよく表すもののひとつである”

『看護の基本となるもの』Virginia A Hendersonより引用

改めてですが、挿管患者の口腔ケアは専門性の高い看護ケアです。
「なんとなく・・」ではなく根拠を持った教育を行うためにも、改めて方法を見直してみませんか?
実は口腔ケアに関して教育セミナーで講師を務めた経験もあります。
わからないことがあればお気軽にコメントください。

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