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職人 杜氏 その2

今日は前回に続き、杜氏が率いる集団につい
て書きます。 杜氏の仕事が確立されるに伴
い、組織としての形、役割分担が出来上がり
ました。 簡単に組織を説明します。
杜氏 「最高責任者」 社長 現場監督
頭 「副杜氏」 杜氏の補佐役
麹屋 「麹を造る人」
酛屋 「酒母ともいいお酒の種を造る人」
釜屋 「麹を蒸したりする人」
船頭 「お酒を搾る人 搾る道具が船に似て
    いるところから」
相麹 「麹造りの助手役」
相釜 「釜屋の助手役」
炭屋 「炭を使ってお酒の濁りを濾過して清
    酒にする係」
泡屋 「今は泡が出ない酵母もありますが、
    基本的に発酵すると泡が出てお酒が
    減るので24時間体制で管理する係」
道具廻し「道具の手入れと大量に使う水を管
     理する係」
蔵人 「上人、中人、下人があり雑務全般と
    各担当者の補佐をする人」
飯炊き「最年少者が最初に与えられる役、雑
    務全般と生活全般の雑務を担う係」

このような構成で、杜氏になるまで十数年か
かります。 まさに職人の修行ですね。戦前
の最盛期には、優秀な人材が豊富にいて、国
内だけでなく、遠く海外にまで出稼ぎに行っ
たという記録まで残っています。
大きな蔵元であれば当然人数も多くなります
が地方の小さな蔵元になると、家族や2、3
人で造るところもあります。そうゆうところ
は1人が何役もこなさなければならず、かな
りの重労働になります。
次回は杜氏が置かれている現状についてお話
します。


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