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我に返るスキマを埋めろ-『Chatter』をちょっと読んで-

頭の中がいつも散らかっています。
あれやりたいこれやりたい、がいつも暴走しています。寝つきが悪いので、寝る前にいろんなことを考えます。私は50歳になったら仕事を辞めたいのですが、辞めた後のことを考えるのは割と好きです。かねてから夢見ている移動本屋もいいし、田舎に家を買って、庭にトレーラーハウスを置いて、Airbnbで旅行客に貸したりしても面白そうだなあ。ここからいろいろ夢が膨らんでいくのですが、知らない人が使ったトイレを掃除するの嫌だなあと思ったとたん急に冷めてこの妄想は幕を閉じました。
ついこの間移動本屋のことをあれやこれやと話した友人に、上記のトレーラーハウスとトイレ掃除の話をしたら、「AB型?」と言われました。どういう意味なんですかね。ちなみに私の血液型はAB型ではなく、大谷翔平選手と羽生結弦さんと全てのゴリラと同じB型です。

産後の頭の散らかりはなかなかでした。身動きが取れないのに頭だけ元気なんです。長男の出産のあとはさすがに初めてのことだをらけで、色んなことに追われている間に体が回復しましたが、長女も次女の産後は、「やることのない時間」が落ち着かなくて困りました。
長女の時は産院で佐々木正美先生の『子どもへのまなざし』を読んで、「何かやってる感」を出して情緒の上では事なきを得ましたが、やっぱり疲れました。次女の時は水曜日のカンパネラの『バッキンガム』にものすごくはまって、病院のベッドでお経みたいにずっと唱えてました。バッキンガムケンジントンアルハンブラヴァチカンジャイマンディル宮殿。これはあんまり疲れなかったので良かった。けど不気味ですね。

妄想とかやることなくて落ち着かないくらいならいいんですが、調子悪いとネガティブなことをぐるぐるぐるぐる考えてしまう。過去にあったことを引っ張り出して繰り返し繰り返しそれに怒ってみたり、まだ起きていないよくないことをわざわざ勝手に頭の中で引き起こして怒ったりする。それを繰り返してる。芋の皮むきとか針仕事してるときとかですよ。こんな時にご機嫌に、穏やかな気持ちでいられないなんてめちゃくちゃ損してる気がして、『Chatter(チャッター): 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』を何度か読もうとしました。でも、ダメだった。

私は貧乏性で、一度買った本が自分に合わないと思っても、なかなかその本を諦められない。ショーペンハウアーが『読書について』で、「良い本を読むためには、悪い本を読まないことである」と言っていたように記憶していますが、悪い本っていう意味じゃなくて、たぶん『Chatter』は今の自分に必要ない本だったんですけど、それをうすうす感じてたのに諦められなかった。そういうことが往々にしてあります。

noteを始めてすごくよかったなと思うのが、私の頭が「何を書くか?」ということにフォーカスしている時間が長くなったことです。自然、ネガティブなことを考える時間が減りました。『Chatter』を読んで、瞑想やったりヨガやったりしましたが、たぶん私の取り組み方が中途半端で、やっぱりネガティブな気持ちに取りつかれることはなくならなかった。もちろん瞑想とか世がやったときのほうが、やらないよりは調子いいんですが。

やっぱり好きなことやってるのが、一番いいですね。note始めてもう一つ分かったのは、私はやりたいこと、好きなことがたくさんあるけど、やっぱり書くことが一番好きで、こうやって書いているとすごく調子がいいってことです。書くことそのものにもきっと何か素晴らしい効果があるんだと思うけど、それがどんなことか知らなくても続けられる。私なんぞが何かを書いて何になるんだ、と思っていましたが、もうそういうことも考えるのはやめて、書こうと思います。

これからもこうやって書いて、読んで、他にも好きなことたくさんして、我に返るスキマをええ感じの幻想と妄想で埋めつくしたいと思います。



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