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おもしろがる力

「自由に楽器触って良いよ〜」授業での1コマ。

単元のスタートに入れた楽器体験の時間で、あえて目標も発問も方向付けも示さず、楽器からの反応を自由に楽しむ時間として設定しました。
そこでの自由に動き回る生徒の様子がとても興味深かったです。

順番を譲り最後を希望する子、知ってるから〜と触らずに熱く説明してる子、ずっと人が演奏してるところに紛れて盛り上がっている子、難しそうと判断したものはそもそも触れないスタンスの子。やるのは苦手だから聴いてる!の子。

1つの楽器との関わりの中で、いろんな姿が見ることができました。

「苦手、不得意は他人から持たされたもの」と、どこかの記事で読んだことがあります。「持たされた」とは本来自分から手にしたものではないということ。何かをやった結果、周りからの評価や他者との比較によって、自分へのイメージが固まったもの。得意・好き=他人よりも優れていないといけない、というよく考えると全く関係のないもの同士がくっついてしまうことがよくあります。

自分が好きで得意と思えるなら、それに心満たされてどんどん好きになれば良いのに・・・相手を介して自分の姿を作っていくから、お互い影響を与え合っているのも分かる。難しい・・・

いろんな理由で、いろんなことを面白がれない子がいました。

演奏しないにしろ、エアーで太鼓を叩く姿。想像しなかった音色に頬が緩む表情。よく見ると楽しもうと心と体が反応している姿もあります。おもしろがる力を伸ばすのではなくて、もともとその子がもっている探究心を崩さないような関わりをしたいです。

「できた」「できない」に左右されない、自力で結果を得たことに対して価値づけをしたいと思っています。

自分の中に渦巻く変化を楽しみに、新しい世界に飛び込んでいけるように。

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