「令和版『ファイト!』」
年の瀬にかけて、ふっと聴きたくなる歌がある。
吉田山田「午前0時」
日本のどこか。とある駅前(おそらくは大都市圏)の殺伐とした「午前0時」を、抑制のきいた歌詞とノスタルジックなメロディによって描写していく。感情をほとんど込めず、ただ淡々と描き出される都会の風景は乾ききっていてやるせないが、それでもどこか人間くさく、ぎりぎりのところで救いがある。
淡々と流れるような前半から一転、大サビでは「頑張れ!」のリフレインが続き、アウトロにかけていちだんと盛り上がっていく。現代を生きる人々へストレートなエールを投げかけるあたりはさながら、中島みゆきの「ファイト!」のようだ。
吉田山田は他に「振り子」などのヒット曲があり、柔らかい中にもうっすら毒の利いた歌詞やメロディが魅力である。
GO!GO!7188「こいのうた」
どこかノスタルジックなメロディが耳に残る1曲。よく行く書店のBGMとしてかかっており、何となく足をとめたのがきっかけで好きになった。メロディが何となくピーター・ポール&マリーの「パフ」に似ていると思い、ネットで検索してみたら同様の声がいくつか寄せられていたので、音感があながちずれていないのだなと安心した。
最近のヒット曲だと思って早速ダウンロードしたが、2000年リリースだと知って驚いた。20年以上前の曲でも、何かのきっかけで耳に届き、心を揺らすことがある。
気になる歌ができたら、気まぐれに書き留めておきたい。