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「ジャンヌとポール」(1972年)
ピアソラらしさってなんだろうって、どう説明すればいいんだろうって思うことが最近よくある。
でもこの曲って一曲にその「ピアソラらしさ」が集約されていて、何と言えば良いのか、「ピアソラってのは、こういうのです」と差し出すことができる。
人間の言葉に表せない感情や、自分の中にひそやかに持っている汚かったり、臭かったり、ぬめぬめしていたりするあれこれ、逆に誰にも見えない優しさだとか美しさ、温かさを、ピアソラは白と黒の世界で表現している。そうか、これを言葉に表せないから、説明もできないんだな。
ぴかりん