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支配者に勝手に怒った話
田中芳樹さんの人気作「創竜伝」の一巻に、こんな一節がある。登場するのは、「御前」と呼ばれている政財界の黒幕とその側近。黒幕が、側近に対して一通り指示を出した後、唐突な行動に出る。相手の持つグラスの中に、いきなり唾を吐き出すのだ。そして側近は眉一つ動かさず、それを飲み干す。自分の持つ絶対の支配権を確認するための儀式として、まともな人間ならとうてい受け入れられないことを行う御前、そして奴隷的な忠誠心
もっとみる会社に関する、不毛で不幸なミーム
投資や起業に関する本を読む機会が多い。学生にそういうことを教える立場だからなのだが、まあ自分の楽しみでもある。それに純粋に楽しみばかりでもない。投資はもちろん、起業だってする可能性が全くないわけでもないのだし。
ただ、どうしても気になる点がある。多くの書き手が表明している次の命題だ。
「会社は株主のもの」
だが、これが肯定されるのは、あくまでも文学的な表現としてだろう。ジュリエットがロメ