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クリエイターのウェブサイトから仕事が来るメカニズム: 客はとても慎重に検討する

クリエイターに仕事が来るまでに、客は非常に慎重に検討をする。SNSでバズったから仕事が来るのではない。だから、もし仕事が欲しければ、検討に耐えうる情報 = ポートフォリオあるいはポートフォリオサイトをきちんと作らねばならない。

ちなみに、「検討をする」というのは、作品をじっくり鑑賞することではない。それ以外の情報の方がむしろ吟味される。


一般向け商品と専門サービスは購入メカニズムが違う

服や靴、ガジェットなど、衝動買いをしてしまうことは、誰にもあるだろう。そういう時、あまり細かいことを考えず、「流行ってるから」「なんかかわいいから」「とにかく今ほしい」など、たいして明確でない理由で買ってしまう。

クリエイターに仕事依頼が来る場合を考えたとき、依頼主は「流行ってるから」「バズってるから」のような衝動買いは絶対にしない。それどころか、慎重に慎重を重ねて検討している。

このような違いがあるので、売る側が取る戦略も違う。

服や靴、ガジェットを売りたい業者は、広告をとにかくたくさん出したり、インフルエンサーに商品を紹介させてバズを狙ったりする。

しかし、クリエイターがこれと同じ戦略を取るのは間違っている。なのに、みんなバズと露出ばかりをがんばっている。とてもおかしなことだ。

まともな客ほど慎重に検討する

まともな客ほど、その検討は慎重だ。なぜなら、失敗すると損失が大きいからだ。取り組んでいるプロジェクトを反故にすることができないのだ。

まともな客は、まともな仕事を、まともなクリエイターに任せたい。だから、SNSで見つけたとしても、そのクリエイターが本当にまともな仕事のできる人間なのか、とても慎重に検討する。

だからポートフォリオサイトがなければ、スルーされる。

まともな客は、決して、バズってたから気分で即ポチ、みたいなことは絶対にしない。

なんなら、依頼主は一人では発注を決めない。会社の中の人なら、間違いなくチームメンバーや上司にも相談してから決める。変なクリエイターに仕事を振ってしまったら自分の立場がヤバいからである。

「バズってたから」「たまたま見たから」はヤバい仕事のサイン

逆に、クリエイターに仕事を発注するのに、たいした検討を経ていないのは、ヤバい仕事の可能性がある、といえる。

よくクリエイターがSNSで愚痴っているが、個人の人からの依頼をDMで受けたが、その後訳のわからないことを言われて揉めた、という話がある。

個人の依頼は特に会社から責任を問われたりしないので、「たまたま見た作品がなんとなくよかったから」というような理由で、そのクリエイターの得意分野や事情を全く鑑みないで依頼して来ることがある。これがモメる原因だ。

他には「とりあえず誰でもいいから、安くやらせたい」という仕事もある。一人一人のクリエイターを吟味することをせず、格安でも釣れるクリエイターなら誰でもいい、というパターン。

こういうクリエイターをバカにした依頼者も、SNSを「釣り場」にしている。個人アフィリエイターだったり、最悪だが企業も中にはある。

余談だが、最近、SNSでクリエイターに仕事を発注して、後で難癖をつけてタダで仕事をさせたり、金銭を要求したり、という詐欺が横行しているらしい。あなたも気をつけてほしい。

客の検討を乗り越えるには、作品以外の情報が重要

ヤバそうな仕事を避けるためには、まともな客から選ばれるようになることだ。

まともな客は、しっかり検討してから依頼をしてくる。だから、まともな客に選ばれたければ、検討に耐えうる情報をまとめておくこと。

つまり、ポートフォリオあるいはポートフォリオサイトをきちんと作っておくことだ。

これを怠って、SNSでの露出ばかりを頑張るのは、「私はややこしいお仕事を募集中です」と言っているようなものだ。

まともな客がじっくり検討してくれる、そういうポートフォリオサイトを作ろう。

それは、作品の魅力を伝えるとかそういうことではない。それよりもやらないといけないことが山ほどある。作品を見せることばかり考えているのはよくない。具体的にいうと、情報をたっぷり載せないといけない。

立派な実績をたくさん掲載しているクリエイターを狙うのは、詐欺師にとっても効率が悪いことだろう。

クリエイターが仕事依頼が来るウェブサイトを作るには

「カッコイイデザインのポートフォリオサイトの作り方」というテーマの記事なり投稿は、大変多くのクリエイターがやっている。

が、「仕事依頼の来る・問い合わせの来るサイトの作り方」となると、極端に情報が少ない。

これはなぜかというと、いまだに多くのクリエイターが、仕事依頼の来るウェブサイトの作り方のノウハウを持たないからだ。カッコイイデザインの自己満足サイトしか作れないからだ。

本来何のためにポートフォリオサイトを作るのかというと、仕事を得たいからではないだろうか? なのに、そうならない、かっこいいけどあまり集客はできていない、そういうウェブサイトのままで満足しているのはもったいない。

では具体的に何をしたらいいのか? と思ったらこの記事をぜひ読んでみてほしい。


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