vol.4「企画会議準備編」
企画会議は思いついたら始められると思っている教えてちゃん。でもその前にやることがありそうです。
はじめに
この連載ではファシリテーターとして、企業や行政の会議や議論の場をまとめ成果に結びつけてきた渋谷健さんに、会議初心者でも取り入れやすい「ファシリテーション」のテクニックや、「会議における疑問・質問」をお聞きし、会議に不慣れな「教えて!さん」を聞き手に会話形式でお届けします。
会議を4象限で分解する
前回までの3回では、実際に会議を進行する上での「困りごと」である「沈黙」「平行線」「終わらない」を取り上げて、それぞれ対応策をお届けしてきました。ただ、会議の種類によって対応策も変わってきますよね。
そこで、会議を2つの軸で分けて、4種類に大別して考えてみることにしました。ここでは「動的・静的」と「攻め・守り」の2軸で整理しています。具体的には、企画会議、定例会、勉強会、トラブル会議の4種類(4象限)を取り上げます。これらの会議はそれぞれ特徴が異なり、適切な進め方も変わってきますので、一つ一つ見ていきましょう。
今日は、これらの会議の一つである「企画会議(動的・攻め)」の準備について深堀りします。
解説
教えて!さん:会議の花形といえば「企画会議」ですよね。新しいことを始めたいときに行います。まずはとりあえず人を集めて会議してみる、ではいけないのでしょうか?
渋谷さん:ははは。その気持ちはわかりますよ。でもまずは、自分でアウトラインを作成してみましょう。問題点や目指すゴールについての仮説を含め、たたき台を作ってみるんです。自分自身の中でまず熟考します。
教えて!さん:そうでしたか。まずは自分一人で考えるんですね。では、たたき台は、どのように作るべきですか?
渋谷さん:なぜ自分がこの企画を進めるべきなのかを明確にします。目的や意図、目指すゴールなどの他に、使命感や熱意などをしっかり盛り込みましょう。企画を動かすときには発案者としての熱意が非常に重要なんですよ。
教えてちゃん:そうですね、熱意は人を動かしますよね。では、たたき台ができたとして、会議の人選はどうすればいいんですか?
渋谷さん:焦らないでください。会議の前にやることはこれからが本番ですよ。たたき台ができたら、フランクに話せる人数名を選んで企画内容を話し、フィードバックをもらいましょう。フィードバックを基に考えの浅い部分や、あいまいな部分、理論がおかしな部分をしっかり掘り下げましょう。フランクな関係性の人に頼むのは、方向性が違っても本音の意見をもらいやすいからです。できるだけ多くの意見を聞き、自分の考えを練り上げておくことが大切です。
教えて!さん:はい!では企画がしっかり掘り下がったら会議を招集ですね。会議の日程や時間帯、参加人数についてはどう考えますか?
渋谷さん:フォームなどを使って日程を調整し、10~15人くらいまでで集まりましょう。時間帯は昼前か夕方がベストです。そのあとに時間の余裕があると話し合いが盛り上がって「もう少し話そう!」となっても対応できますから。会議時間は40分が理想で、長引いても2時間までに留めるべきです。長いと集中力が切れちゃうんですよ。そうすると、いい議論にならないんですよ。
教えて!さん:あー、わかります。長引くと疲れるし、置いてけぼりを食らう人も出てきますよね。最後に、何か心がけるべきことはありますか?
渋谷さん:とにかく、楽しい雰囲気で進めることを心がけましょう。リラックスした環境だと、より良いアイデアが生まれやすいですから。
教えて!さん:ありがとうございます、渋谷さん。次回は企画会議編その2をよろしくお願いします。
まとめ
自分でアウトライン(たたき台)をつくる。
認識している問題や、なりたいゴール、仮説を入れた、たたき台をつくる。 やってはいけないのは、目的やたたき台なしに人を集合させ何かアイデアください!と無茶を言う事。なぜ自分がやるべきなのか、やりたいのか、使命感や熱意をアピール。
動き出すには、まず発案者の熱意が重要人選をし、企画をブラッシュアップする 。フランクに話せる人を数名入れると、方向性が違ったとき、本音の意見がでやすい 。いろんな人に自分の考えを話、意見を聞いて企画を練成しておく。
フォーム等で日程を調整し、集まる(~15人)。時間帯は昼前か夕方がよい。アイデアが盛り上がった時に、もう少し話そう!ができので。時間は40分がベストで、どんなに長くとも2時間まで終わらせる。