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紀伊國屋書店 新宿本店
リニューアルを手掛けた乃村工藝のサイトにこんなことが書かれていた。
“2階のサロンの再生は「BOOK SALON」として“BOOK CLOCK” “BOOK WALL” “BOOK型デジタルサイネージ”など本好きたちが語らうきっかけとなる仕掛けを充実させ、創業者の田辺茂一がつくった文化人交流の場のサロンを再生しました。”
ん?
どのあたりが“田辺茂一がつくった文化人交流の場のサロンを再生”したのだ?
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昭和初期に創業され、最初の木造二階建て、売り場四十坪にも満たない決して大きくない本屋はその時点で田辺の文化人としての深い見識からギャラリーが併設されていた、抜きん出たものでした。昭和中期に前川國男に紀伊國屋ビルを依頼しギャラリーのみならず、ホールを併設するなど、世界的に類をみない文化発信拠点としての本屋の在り方を提示し今に至るわけです。それをこんな申し訳程度の待合室みたいな場を作って、サロンを再現とは言ってる当人たちは恥ずかしくないのだろうか・・紀伊國屋書店はどこまでも時代の表層の波に流されることなく文芸や芸術などあらゆる文化形成に必須な書籍などと人の交流、発信、そして積層、醸成の場であり続けるための仕掛けを持ち続けて欲しいと願う。
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