クレイジータンク通信vol.218 『「食との付き合い方」を考える』
クレイジータンク通信 vol.218
9月も下旬に差し掛かり、ようやく秋らしく涼しさを感じる日も増えてきました。季節の変わり目、皆さんどうぞ体調に気をつけてお過ごしくださいね。
さて、今週の通信では…
保けん野菜サービスにて「アレルギー対応レシピ」の提供をスタートしました。ここに至るまでサービスの中で寄せられた様々な「食の情報」についてご紹介しながら、アレルギーの対応だけではなく「食との付き合い方」について保けん野菜が考えることを書いてみたいと思います。
どうぞご一読ください。
【「食との付き合い方」を考える】
先日、保けん野菜サービス(※)では、アレルギー対応レシピのご提供を開始しました。
保けん野菜サービス内で提携農家さんより直接お送りする野菜の中には、「落花生」や「長芋」といったアレルギー反応があると言われる野菜も含まれる時期もあります。
そのため、アレルギーをお持ちの加入者やご家族に合わせて、他の野菜に入れ替えるなどの対応をしております。
これまで保けん野菜のHPやパンフレットで「アレルギー対応」についてはお伝えはしていませんでしたが、サービス開始時より加入者の方々とは、個別のやり取りの中で、随時対応を行なってきた経緯がありました。
さらに、アレルギー品目として比較的周知されているような「落花生」や「長芋」以外にも、野菜セットを受け取り食べていただいている中で、
「この野菜を食べると舌がピリピリすることがある」
「塩分を排出しやすいウリ科の野菜が持病との相性が良くないようだ」
「花粉症がある人は、特定のある野菜や果物でアレルギー反応を起こすことがある」
などといった様々な情報が加入者の皆さんからの声で自然と蓄積してきました。決してアレルギーとして認知されている食物だけでなく、ご自身の体調や持病との相性で合わない野菜があったりと、「食べ物との付き合い方」とは、実は一概には括ることはできないと実感します。
皆さんの中にも、「アレルギー」と特定されたことはないけれど、なんとなく身体と合わないな、と思うような食べ物があったりすると思います。
そういった食材は自ずと避けるようになっているかと思いますが、わざわざ「情報」として共有される場や機会がないかと思います。
しかし、その「合わない」理由が明確になったり、事例を知ったりすることで、特定の食材だけでなく、似たような食材についても注意ができるようになったり、自分自身の上手な付き合い方を見つけることができたり、と生きる上でとても大切な「食」について、より自分で自分の手綱を握ることができるのではないかと思います。
なお、保けん野菜では、加入者の方から随時寄せられる「なんとなく合わないかも…?」という、感覚的、本能的な情報も丁重に扱うようにしています。
一度、「じゃがいもで舌がピリピリする、でも毎回ではないんです」といった情報が保けん野菜に寄せられたことがありました。
この情報を「そのじゃがいも固体のもの」と括るのではなく、実際に農家さんと情報共有して原因の可能性を探ったり、大元となった種の会社に問い合わせをしたりまでして、そこでわかった情報をもとに現段階でお伝えできる内容を保けん野菜でご提供する週1回のブログで皆様に共有するなどしました。
ここでお伝えできる内容は、決して確証あるわかりやすい一つの「答え」ではありません。しかし、複数のさまざまな角度の情報を総合しながらお伝えし、各加入者の方々が「自分たちで選択し、自分たちでコントロールしていける」ことの一助になる内容だと考えています。
現代には本当に様々な食べ物が溢れています。
しかし「自分らしく食べ物と付き合う」ためには、自分の身体を知ること、食べ物のことを知ること、そして自分で体験や選択を繰り返していくことが必要だと考えています。
保けん野菜が、「野菜をお送りするサブスク」ではなく、「野菜を通じて人生の豊かさを感じていただくためのさまざまな体験を提供するサービス」であるのは、人生においてだれにとっても等しく避けては通れない「食」において、自分らしく付き合っていけるような情報や機会を提供することが、人生の豊かさにつながると考えているからです。
今後、さらに加入者の皆さんから寄せられる様々な「食」の情報を、保けん野菜独自で蓄積しながら、複雑で多様で、だからこそ面白いと思える食との付き合い方を加入者の皆さんと一緒に考えていけたらと思っています。