砂を噛むように毎分毎秒を泳ぎ続ける。 とまるな、溺れるぞ。 振り向くな、そこじゃない。 戸惑うな、何にも恐れずこの心が凪ぐまで。 母なる海でひたすら泳げ。 我武者…
おかえりがないリビング。 見当たらない母の姿。 咳払いが妙に響くキッチン。 憎たらしい自己啓発本を愛する女。 女になった子供。 子供に還った女。 もう残りを食べる気も…
以前はそこまでではなかったように思う。 友人・知人・恋人・家族・職場からの連絡はその日中に返したり、それなりに連絡はきちんとするようにしていた。 でも恐らくそれら…
狂った犬。
2024年8月3日 21:58
砂を噛むように毎分毎秒を泳ぎ続ける。とまるな、溺れるぞ。振り向くな、そこじゃない。戸惑うな、何にも恐れずこの心が凪ぐまで。母なる海でひたすら泳げ。我武者羅に、ただ我武者羅に。波に揺蕩うだけの時間は今は無い。叫ぶように足を動かせ。絶望に満ちた腕を伸ばせ。海は続く。前にも後ろにも。左右上下果てしなく。怖いなら、泳げばいい。その先には何も無くても。ただ、泳げ。ひたす
2024年8月2日 19:19
おかえりがないリビング。見当たらない母の姿。咳払いが妙に響くキッチン。憎たらしい自己啓発本を愛する女。女になった子供。子供に還った女。もう残りを食べる気もないのに冷凍庫に鎮座しているバニラアイス。どこに行ったかわからない靴下の片割れ。卒業式でさめざめと泣いている薄ら寒い連中。同じ景色を今も尚繰り返し繰り返し、私はじっと見つめている。今も、過去も、未来も。じっと見つめている
2024年4月22日 08:42
以前はそこまでではなかったように思う。友人・知人・恋人・家族・職場からの連絡はその日中に返したり、それなりに連絡はきちんとするようにしていた。でも恐らくそれらは全て「自分に負荷をかけながらの維持」だったのでは、と今になって感じる。現代では半数の人々がLINEやSNSをしているだろう。もれなく私もその1人である。それはスマートフォンの普及に伴い、当たり前に在るものとなった。周りはガラ