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マリオン・バウアーってだれ? 《二重奏曲》ってどんな曲? 調べてみました💓

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今回は、まょぴ(オーボエ)とさぁや(クラリネット)が《二重奏曲》Op.25を演奏するマリオン・バウアーの紹介をします🗽🗽

※Op.(オーパス記号):作品番号。作曲された順番とは関係なくて、楽譜が出版された順に連番を付けられることがおおいヨ。作曲家によっては後年に作品を整理したおぢの名前が付いてたりするんだって!(J.S.バッハのBWV、シューベルトのD. とか)

マリオン・バウアーについて


1923年のマリオン・バウアー

アメリカは1882年にアメリカのワシントン州ワラワラで生まれたらしいよ。現在のワラワラ市は、もともと“多くの水”を意味するワラワラ族(Walúulapam)をはじめカイユース族 (Weyíiletpu)、ウマティラ族 (Imatalamłáma)というアメリカの先住民族たち(※)が住んでいた場所なんだって。

※先住民族たち:「ネイティブ・アメリカン」等とも言うね。1854年にアメリカ連邦議会がワラワラ郡の設立を宣言したあと、先住民族たちはアメリカの代表団とかわした条約(1859年批准)によって現在のウマティラインディアン居留地に強制的に移住させられたよ。

ワラワラは1962年に起きたオレゴン州のゴールドラッシュで中継地として栄えたんだって。マリオンのお父さん(歌が上手だったらしい)が入殖者としてアメリカにやってきたのもその頃かもね。

バウアー家は7人兄弟。きょうだいの面倒をみていた長女エミリはピアノが上手で、マリオンにピアノの手ほどきをしたのも彼女でした。エミリはその後ニューヨークで音楽評論家として活躍して、マリオンが高校を出たあとニューヨークでピアノを学べるようサポートしてあげたんだって。

マリオンはエミリの支援のもとでフランスやドイツに留学しながら(ナディア・ブーランジェ(※)に和声法(※)を習ったこともあったんだって)、作曲活動やエミリから引き継いだ音楽評論家としての地歩をじょじょに固めていったよ。評論家としても著作がたくさんあるんだって!

※ナディア・ブーランジェ(1887〜1979年):フランスの作曲家、指揮者、音楽教育者。世界中にたくさんの弟子がいて、妹のリリ(1893~1918)も作曲家だよ。詳しくは石本裕子さんのエッセイを読んでね!
※和声法:三つから五つのパートでルールに沿った綺麗な和音を作り続けるみたいなやつ。はこびてゃは2ページくらいで挫折したけど、これが出来ないと音大に入れないし出られないみたいな感じになる必修科目。ナディアの頃はアンリ・ルベルっていうパリ音楽院(のだめが通ってたとこ!)のえらいおぢが作った教科書で勉強してたんじゃないかな。

マリオンは夏の間、ニューハンプシャー州ピーターバラにあるマクダウェル・コロニー(2020年にマクダウェルに改称)っていう、マクダウェル夫妻(※)が設立したレジデンス型のプログラム(※)に滞在して作曲をしたらしいよ。エイミー・ビーチをはじめとして他にもたくさんの芸術家たちが滞在してたんだって!

※エドワード・マクダウェル(1860~1908)とマリアン・マクダウェル(1858~1956)。エドワードの作品だとピアノ小品集「森のスケッチ」が有名かな。エドワードの死後、ピアニストだったマリオンは50歳にして、彼の作品を広めるため、そしてレジデンスへの寄付を募るため、各地の女性音楽クラブを中心にコンサートを400回以上開いたSUPER GALです。
※レジデンス型のレジデンス:いわゆる芸術家を居住(レジデンス)させて制作環境を提供するやつ。公式サイトのリストを見ていたらウィラ・キャザーの名前があってびっくりしました。キャザーの『迷える夫人』(A Lost Lady)はGAL小説です。またレジデンスの初期のパトロンにはレベッカ・クラークが作曲家としてのキャリアを詰むきっかけとなったクーリッジ夫人がいたよ。

色彩豊かな和声が特徴的な作風で、標題音楽(※)と通作歌曲(※)を多く作曲したよ。初期は歌曲や室内楽を中心に、徐々にオーケストラ曲や合唱曲といった大きな編成の作品も書いたんだって。

※標題音楽:タイトルがついてる曲。シューベルトの『魔王』みたいなやつ。
※通作歌曲:同じ節回しを繰り返さない感じの歌曲(AメロBメロサビとかじゃなくて全部サビ)。シューベルトで言えばやっぱこれも『魔王』。

大学の先生としても活躍していて、1930年に教員を任命されたニューヨーク大学は1951年に教授職を退官するまで勤め上げて、他にもジュリアード音楽院等名だたるアメリカの名門校で教えてたみたい。

いろいろな音楽にオープンな感じで、いろいろな協会に所属して後進の育成を支えたんだって。きっと、たくさんのギャルがマリオンを慕ってたんじゃないかなあ。

参考文献:
Sadie, Julie A, 1995, The Norton/Grove Dictionary of Women Composers, W.W. Norton
https://note.com/happano/n/nc9f4528d3d53?sub_rt=share_sb(だいこくかずえ様がGoss,Madeleine,1952,Modern Music-Makers: Contemporary American Composers,New York: E.P.Duttonより訳・編集された記事とのことです。多謝)
https://www.wallawallawa.gov/our-city/history
https://wan.or.jp/article/show/10481

《二重奏曲》Op.25について

1932年に作曲されたオーボエとクラリネットのための二重奏曲。4楽章からなる組曲だけど、合計10分と比較的みじかいです。でも管楽器を10分ずっと立って持って吹いてるのは結構、つけま全部おちるくらい命がけかも……

かんたんに各楽章のバエるポイントをご紹介します。

第1楽章:前奏曲(プレリュード) アレグレット・コン・モート(陽気に、動きまわって)

変則的なカノン(同じ音型を追いかけっこする形式)で始まるよ! メロディーが全体的に捉えどころのないゆめかわ系でめちゃかわちいんだけど、段々追いかけっこが本気になっていって、途中でクラリネットがストーカーまぢうざ!!追いかけてくんなし!!(パオーン!!バリバリバリ!!)みたいな感じになって、おしまいに向かって落ち着いていくね。

「変則的な」っていうのがポイントで、二人の追いかけっこはビミョーにちがう音になって発展していくからね。まょぴとさぁやのカワイイバトルにご注目あれ💞

第2楽章:即興曲(インプロビゼーション) アンダンテ・エスプレッシーヴォ・エ・ルバート(歩くように、感情豊かに、自由な速さで)

日本語で即興って書くと適当に演奏してるんじゃないの? って思われそうだけど、どちらかといえば「自由な形式で」みたいな意味で、ちゃんと楽譜もあるよ。マリオンが書いた即興は、たとえばドビュッシーの《シランクス》みたいな感じとジャズの即興のあいがけみたいな感じかなあ。

さいしょはクラリネットがソロを吹いて、つぎにオーボエがソロを吹いたあと、クラリネットがもう一度合流して、それまでのメロディをときどきとりいれながらの二重奏になるよ。瞑想的っていうか、シーシャ吸ってChillみたいな曲だから、みんなもさぁやとまょぴと一緒にいっぱい教会の空気を吸ってみてね!

第3楽章:牧歌(パストラール) アレグレット(陽気に)

牧歌(パストラール)は音楽の世界だと「羊飼いの笛」を連想させる言葉で、オーケストラの曲でもオーボエとクラリネットはよく羊飼い担としてエモいメロディを奏でることが多いよ! 

マリオンの書いたパストラールは、のんびりしたダンスみたいな感じだね。ここまでの2曲よりも比較的調性がはっきりしているけど、ホ短調っぽいようなそうじゃないような……みたいな不思議な感じだよね。拍子もしれっと変わったりするし……さっきと言ってること全然違う系ギャルって感じかな?

第4楽章:ダンス アレグロ・ジョコーソ(快活に、おどけて)

「たたんた、たたんた」っていうリズムが特徴的なダンスミュージック。みんなはブリンバンバンボンを思い出しちゃうかもしれないけど、マリオンの時代だったら、スコット・ジョプリンの《エンターテイナー》とかドビュッシーの《ゴリウォークのケークウォーク》とかが近いかな。ああいう弾むようなメロディが特徴的な黒人音楽はアメリカですごく流行って、ジャズの源泉にもなったよ。

たまに第2楽章の即興からの引用かな? みたいなおどけたフレーズが出てきたり、第3楽章のコードに戻ってくるところもあったりして、締めくくりにふさわしい楽しい曲です。

まとめ

アメリカの音楽界をけん引したマリオン・バウアー。有名な作品がまだまだいっぱいあって、ヴィオラとピアノのためのソナタなんかもあるし(いつかKYOに弾いてもらいたいな💓)、弦楽合奏やオーケストラの曲もあるよ。いつか実演して紹介できたらいいな~!

CGOのLiveではまょぴとさぁやがEmo & Chillな《二重奏曲》をカッコよく演奏しちゃうよ! 聞きにきてね!!

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