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「言葉の画素数」を増やして世界を鮮明に 最後のボキャブラリービルディング



世界を「高精細」に見るために

言葉の数は「デジカメの画素数」。
言語学者の金田一秀穂先生によれば、「言葉の数はいわばデジカメの画素数」だそうです。語彙が多いほど周囲の状況を深く理解し、自分の言葉で緻密に表現できるようになります。外国語学習では多読や多聴を通じて語彙力を向上させるのも一つの方法ですが、単語帳などを用いて単語を覚えていくのも有効な学習方法でしょう。

3万6000語レベル

ネイティブスピーカーの一般的な語彙力に匹敵するとされる3万6000語レベルを目指してみようと思います。大変かもしれませんが、次の目標としているケンブリッジ英語検定CPE (C2) 合格のためにも適していると考えています。もちろんネイティブの語彙数には幅がありますが、なぜ3万6000語なのか。それは「極限の英単語」「終極の英単語」というマニアックな単語帳がこの範囲をカバーしているので、一から単語リストを作る必要がないのです。これらの単語帳の統計学的特徴は、下記のサイトを参考にしてください。

この単語帳を知ったのは、英語学習で参考にしている「はむっちさん」が以前の記事でこの単語帳のことを紹介されていたからです。Ankiのカードの作り方では大変お世話になりました。

暗記カードの工夫と改良

これまでも自分で単語帳を作ったり、noteには書いていませんが、市販の単語帳をPDF化し、OCR処理をし、さらにそれをClaudeを用いて労力を大幅に削減した形でAnki用のカードを作成してきました(この過程をまとめてアップするかもしれません)。

今回はこれに新たな試みを加えたいと考えています。考えてみると、単語学習には以下の2つの要素があると思います:

  1. 分かりやすいカード作り
    第二言語習得論の研究成果をもとに、効率的で覚えやすいカードを設計することで対処しようとしています。通常は英単語を見せて、その裏側に日本訳が来るのが定番ですが、果たしてこれが適切なのか、日本語から英単語を当てさせるやり方でも良いのではないか。そのとき日本語以外のヒントを与えるべきかなど、検討すべき点があります。また、単語を定型表現とうまく組み合わせて覚えられないかも検討中です。

  2. 分散学習
    暗記アプリAnkiの優れたスケジューリング機能(FSRS)を活用し、学習内容を記憶に定着させたいと思います。試験的にある単語帳からカードを作り学習していますが、私の場合、新規単語・フレーズを1日あたり50個程度に設定するのが適切だということが分かりました。それでも毎回学習するカードの数が300枚程度になります。

休日に少し時間を取って取り組んでいるのは、「分かりやすいカード作り」です。今回、特に新たな試みとしてカードには以下の要素を取り入れることにしました:

  • コアイメージ
    言葉の中心的な意味を視覚的に理解するため、画像をカードに追加します。これは画像生成AIを用いて作成する。

  • 語源
    漢字の偏と旁に対応するような語源情報を取り入れ、記憶の定着を促進します。最近のChatGPTはネット上の辞書から得られる情報を元に語源情報を提供してくれるので、この機能を使用します。また、歴史的な経緯でフランス語単語が英語に流入しており、フランス語の日常的に使う単語が英語の難単語として現れることがあるそうです。これも学習に活用したいと思っています。フランス語の単語を覚えるということですが、この点に関しては次の合格体験記にも書かれています。


  • コロケーション
    単語のコロケーションは多読・多聴で覚えるのが一般的かもしれませんが、単語を覚える際にもコロケーションを前提とした覚え方をすることで、実用面での効果が高まるのではないかと考えています。現在、カードの工夫を重ねながら試行錯誤しているところです。

学習プロセスの自動化

単語数が膨大なため、アプリAnkiで使うカード作成の効率化が重要です。ChatGPTやClaudeなどのツールを活用し、カード作成、画像生成、語源情報の収集をプログラムで自動化しています。このプロセスも大方の目処が立ってきました。

最後に

金田一先生の言葉にもあるように、語彙が増えることで世界の見え方が変わります。この変化を楽しみながら、効率的かつ計画的に学習を進め、最終的にはCPE合格を目指したいと思います。ただし、合格云々よりも、まずは英語を使い楽しむことを大切にしたいと思っています。そのための外国語ですし。最近、Ankiを快適に操作するために8BitDo Zero 2というコントローラーを購入しました。Ankiで学習するのは、ゲームをプレイしている感覚に近い部分があります。



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