マガジンのカバー画像

中国古典に学ぶ生き方

8
論語や老子など、様々な中国古典の所感・書評をまとめていきます。
運営しているクリエイター

記事一覧

各種東洋思想を、”道”のメタファーで表現(妄想)してみた

夏になっても、新型コロナの影響は収まらず、マスクなしでは外出ができない日が続きますね。でも、マスクしていくには外が暑すぎて、結局引きこもり気味の毎日です。 こんな状況だからか、”哲学”や”思想”といった本や動画をよく見ています。 とても勉強になるものと、暗記問題みたいなこと言われても・・・みたいなものと、玉石混淆ですが。 そんな中で、とても面白かった動画がこちらです。 安冨歩 「道」とは何か? :『論語』と『老子』の世界観 安冨歩さんは、東京大学東洋文化研究所教授という

なぜ、歴史に学ぶべきなのだろうか?(論語)

「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」(オットー・フォン・ビスマルク)という有名な言葉がありますよね。 この言葉、昔はとても納得いっていませんでした。「経験して学べれば十分じゃないか。そもそも歴史って、そんな昔のことから学んで意味があるの?」と。 しかし、年を重ねていく中で、2つの意味でこの言葉の意味を実感しています。 ①自分が経験できることは限られている。経験だけから学んでいては、成長が限定されてしまう。そのため、人の経験=歴史から学んでいくことが重要 ②自分の経験

リモートワーク時代に、リーダーとしてできることは何か(孫子)

私の会社では、新型コロナの影響で、リモートワークが続いています。 リモートワークが続くと、いくらZOOMなどで打ち合わせをしていても、コミュニケーションが難しいと思うところがあります。 よく、「リモートワークで、管理職の仕事が分からなくなった」ということも最近言われてきていますよね。 一体、リーダーとしての価値はどう出せるのか。悩んでしまいうことがあります。 そんな時に開く本がこちら。 孫子・呉子 この本は、人生の色々な場面で・色々な翻訳で読んでいる本です。 昔は「戦わ

信頼関係を創り出すためのたった一つの方法(戦国策)

上司と部下の関係性というものは、難しいものです。 フィクションの世界では、上司が部下に土下座させたり、頭ごなしに叱りつけたりもしていますが、(少なくとも私の知る限りでは)今どきそんなことをやると、上司の方がまずい立場になります。 そもそも、叱っても部下は恐れるばかりで、その問題(叱った原因)に対して上手く対処することができるようにはなりません。 一方で、優しく・褒めて伸ばそう、というのもまた違うもの。上司と部下が仲が良いのはいいですが、いつまで経っても独り立ちできない部

「何事にも効率的に」によって得たもの・失われたもの(荘子)

毎年、これくらいの時期になると会社ではチームの目標とメンバーの目標を立てて、そのために1年間何をしていくかといった計画を立てていってます。 とはいえ、営業部の様に「今年の目標は、売上1億円です」とかいうのは無いので、「データサイエンティストとして新たなスキルを身に着ける」とか、「分析でのミスをなくす」といったものが多いです。 そんなときに、必ず上げる目標の1つが「”効率的に”分析を行う」というもの。 これまで何の疑いもなく、同じアウトプットを出すのであれば、そこに掛かる時

自分の"常識"を変えていくことは、未来の社会を創り出すこと(韓非子)

これまでのnoteでも取り上げてきた様に、今我々が感じている課題や、抱いている希望などに対して、古典は全く違った面から一つの答えの方向を示してくれるます。 それは、自身の問いに対しての明確な答えではないかもしれません。 しかし、明確な答えを教えてもらっても、それでは他の問いに対しての応用が効かなくなります。 それよりも、古典によって示された方向性から、今の自分自身の問題に当てはめていく方が、他の課題にも応用が効くのではないでしょうか。 私は、特に中国古典が好きで、これまで

世界は1か0じゃない。当たり前だけど、納得するのは難しい(菜根譚)

この記事。恥ずかしながら、何度も書き直しています。 なぜなら、どうしても自分の頭(理性)と心(感情)が一致しないから。 そんな状態で公開するのもお恥ずかしいのですが、今の自分の所感なのでということで書かせていただきました。 今後、更に精進していくことで、自分が変わっていけると期待しています。 第二次世界大戦・そして冷戦を経た後の世界は、イデオロギー的にもテクノロジー的にも、国同士が協調・共闘していく方向に向かっていると思っていました。 国際連合や、それに伴うWTO・WHO

どうしても、気分が冴えないときに(老子)

急に、気分が冴えずに落ち込んでしまう時ってないでしょうか? それが今の私です。 今年の目標の1つが、「浮き沈みの少ない安定した精神」をつくることだったのですが、4月にして目標が達成できない危機です。 特に何かがあったわけでもなく、公私ともにトラブルもなく、お陰様で健康でいさせていただいているのですが、色々なことにやる気がおきない。 先日、偉そうに「今日から新生活をスタートされる方への、たった1つのアドバイス」として、生活を記録することの大事さを書かせていただきましたが、そ