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"嗅覚ファースト" エピソード 1 ~HSC時代からの、逃れたいにおい・救われた匂いと、感情~

HSP*HSCメッセンジャー・カウンセラー上埜 典子です。

今回は、HSC時代から今に至るまでの、嗅覚軸Historyを綴ります。

HSCだった頃の代表的な思い出といえば、車酔い。

父の運転は穏やかなものでしたが、特に新車で遠出をした時など、ものすごくしんどかったのを覚えています。

母の生家は、同じ市内のかなり遠い場所にあり、お盆やお正月ごとに車で向かうのですが、毎回酔っていました。

吐き気を催す度に、「(潔癖な)父の車を汚しては大変だ」「服を汚したら母が困る」「着くまで、なんとか我慢しなければ…」と、両親の顔色をうかがいつつ、窓から入ってくる外気に救いを求めているような子どもでした。

おまけに、親戚の集まりは賑やか過ぎ、色々な種類のお酒やタバコ臭が充満した空間も強烈にイヤだったので、「早く帰りたい。。」と、時計ばかりを見ていました。

帰りの車内も、車酔いの不安がつきまとい、やはりつらいのですが、目を閉じているうちに眠くなり、いつの間にか帰宅していることが多かったような…。
 
毎年、お盆やお正月が近付くにつれ、
「親戚の一人一人に、ちゃんと挨拶をしないと」「大人たちの邪魔にならないよう、静かに遊ばないとな……あ、なんか本でも持っていこう。長時間になりそうだし、どの本を持っていこうかな…」「酔ってしんどくならないように、(締め付け感のある)この服は着ないようにした方がいいな…」などと、何日も前からグルグル考え、心の準備もしていました。
 
結婚後は、新幹線や特急電車などを乗り継いでの帰省が、とてもしんどく感じています。
車内のにおい…食べ物やアルコール、柔軟剤や香水などが入り交じった空気の悪さ。
もちろん走行音や揺れ、乗車するまでの人混みも、相当な負担になっています。
 
一般的には心待ちにされるお盆やお正月を、憂鬱のうちに迎えている、HSCちゃん・HSPさん、おられませんか?
 
 
そういえば、よそ行きのワンピース、長くしまわれていた冬のコートなど、
樟脳のにおいが強烈で、着ている間ずっと具合が悪い、ということもありました。
今でこそ、無臭タイプの防虫剤も多く存在しますが、
当時嗅いだのは、タンスを開けた瞬間、部屋中がそのにおいに埋め尽くされるほどの強烈なもの。
繊維の1本1本に染み込んだ服、それを着ている間中ずっと、鼻にモワッと押し寄せてくる感じ…分かる方、おられるでしょうか?
なんで母は平気なのか、不思議に感じ、自分が変なのかな、とずっと思っていました。

そんなこともあってか、小3か小4の頃、ポプリに興味を持ちました。
ポプリを作る時、初めてアロマオイルを知り、手にしました。
自然な香りに心が癒され、落ち着きを感じたものです。
サシェ(ドライハーブの香り袋)を、そっとタンスに入れたこともありました。

 
雨の多い金沢で生まれ育ったわたしは、
雨が降る前のにおいに敏感で、今でも、降り始めの一滴を直ぐに察知します。

小中高時代は、雨に濡れた制服の放つにおいが苦手でした。
高校は遠く、長時間のバス車内はとてもつらく、特に雨の日や夏場は、吐き気を催すこともありました。
 
混み合った車内では、様々なにおいが入ってきて、頭の中まで混乱してきて、倒れそうになった時もあり、
その度に「なんでこんなに弱いんだろう…」と、自分を責める思いが出てきたものです。
 
他にも、苦手なにおいや場所は、色々あります。

化粧品売場、ドラッグストア。
人工的な香りに圧倒されるので、なるべく行かないようにしています。
 
洗剤や柔軟剤の、いわゆる香害。
近隣の洗濯物から漂ってくる前に、窓を閉めるようにしています。

タバコ臭の染み付いた飲食店も、まず行かないです。
居るだけで、全身にまとわりつきそうで。。

それから、先程も記した、新幹線や特急電車に加え、普通電車や地下鉄のにおい。
路線や車両によって全然違うので、どの電車で向かうかの判断基準が、"嗅覚ファースト"ということは度々あります。
 
乗り物酔いの吐き気対策には、わたしの場合、ミントオイルが最適でした。
大学時代など、毎日お守りのように持ち歩いていました。
ハンカチやティッシュに含ませていくこともありました。

特にぺパーミントは、すっきりとした清涼感を感じられる香り。
胃腸のむかむかした感覚を抑え、クリアにしてくれる、心強い味方です。

 
挙げてきたようなお悩みを持たれている方、きっとおられることと思います。
何か参考になりましたら、幸いです。

 
こうして思い返しながら書いてみると、 
日々の暮らしが、こんなにも嗅覚に左右されてきたのかと驚きました。

まだまだ思い出したことがあるので、次回綴ります。