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crageディレクター勉強会 第7回 GA4を使ってみよう!自社サイトのモニタリング方法徹底公開

デザイン×エンジニアリング×ディレクションをベースに「新しい価値観」を創造するクリエイティブ集団、crage(くらげ)株式会社のディレクションチームの松木(マツキ)です。

ディレクションチームでは定期的に勉強会を開催しています!テーマはジャンルを問わず、メンバー自身がこれまで学んできたことの中からチームに還元できそうなものを持ち込み、プレゼン形式で発表しています。(勉強会についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をぜひご覧ください!)

今回の勉強会のテーマは「GA4を使ってみよう!自社Webサイトのモニタリング方法まで徹底公開」です。

GA4は無料で使えるものの、さまざまな機能があるため、そもそも何ができるの?、どのように設定すればいい?、何をモニタリングすればいいのかな……といった悩みを抱えていたりするのではないでしょうか。
かくいう私もその1人でした🙋

crageでは、モニタリング担当のディレクターが自社WebサイトをGA4を使って分析し、週次と月次でセッション数(訪問数)やコンバージョン(お問い合わせ数)などの動向を観察してレポートを作成しています。
そんなモニタリング経験豊富なメンバーが、GA4のナレッジを共有し、Webサイトの動向を分析できるようになろう!ということで今回の勉強会が開かれました。

参加メンバーは、ほぼ初めてGA4を使用するメンバーから、普段の業務でもバリバリ使っているメンバーまで、使用経験がさまざまでした。
基本的には未経験メンバーにも分かりやすい内容となっており、経験者からGA4の豆知識をシェアしてもらったり、実際に普段のモニタリングデータを見て、自社のWebサイトがどれくらいのユーザーに見られているかを確認することができました。勉強会を通して、それぞれ知識を得ることができたのかなと思います。
この記事では、GA4の基本的な知識から現場でのリアルな使用方法をお届けできればと思いますので、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです!


GA4とは

GA4(Google Analytics 4)は、従来のUniversal Analytics(UA)に代わる新しい分析プラットフォームです。
機能をとてもざっくりと説明すると、Webサイト内に「どんな人が」「どこから来て」「どう行動したか」を集計して分析することができます。

分析できるデータについて

具体的には、ユーザーの地域、デバイスの種類、新規ユーザーかリピーターかなどの情報を取得できます。また、検索エンジンやSNSなどのチャネルからの流入、閲覧ページ、行動フローも分析可能です。
簡単にまとめると以下のようなデータとなります。

  • どんな人が?

    • 地域

    • 新規/リピーター

    • デバイス etc.

  • どこから来た?

    • 集客チャネル

    • SNS別流入数

    • 参照元(流入元) etc.

  • どう行動した?

    • すべてのページ

    • ランディングページ

    • 行動フロー etc.

「どこから来た?」を確認するにはチャネルに注目

チャネルとはWebサイトへの流入経路のことです。チャネルの種類は非常にたくさんありますが、自社Webサイトでは主に以下の4点からの流入に注目しています。

  • Organic Search:自然検索

  • Direct:ブックマークやアドレスバーにURLを直接入力した流入

  • Referral:外部ドメイン(外部サイト)からの流入

  • Organic Social:SNS(X・Facebook・Pinterest etc.)からの流入

※ 上記以外のチャネルの種類を知りたい場合は、公式ヘルプをご覧ください
https://support.google.com/analytics/answer/9756891?hl=ja

「どう行動した?」を分析するのに役立つ2つの機能

ユーザーがどう行動したのかは、大きく分けて以下の2つの機能が役立ちます。

①リアルタイム

現在のアクセス状況(30分以内)を確認できるレポート機能です。

リアルタイムレポート

② 探索

❶ セグメント
❷ ディメンション
❸ 指標
この3つを組み合わせて自由にレポートを作成できる機能です。

「探索」で作成したレポートイメージ

❶ セグメントとは
特定の条件に基づいてデータを抽出する機能です。
ユーザーの属性(年齢や性別)や特定のページを閲覧したユーザーなどをもとにデータを抽出する「ユーザーセグメント」、特定のイベント単位でデータを抽出する「イベントセグメント」、そして、特定の行動を含むセッションに関連したデータを抽出する「セッションセグメント」があります。

❷ ディメンションとは
分析の軸となる項目です。
数値では表現できないものを指し、例えば国、地域、日付、ユーザータイプ、チャネル、ページ、セッションなどが含まれます。

❸ 指標とは
数値で表現できる項目です。
実数、小数点、パーセンテージ、時間、金額などで示されるもので、例としてイベント数、エンゲージメント率、エンゲージメント時間などがあります。
※ エンゲージメントとは、サイトやアプリでユーザーが操作を行ったことを示す重要な指標です。

crageのGA4の活用事例

crageでは当初、GA4の操作に慣れることを目的としてモニタリングを始めました。しかし、操作に慣れるだけでなく、サイトの動向を知ることも重要だと考え、継続的にモニタリングを行うようになりました。
現在、自分たちの取り組みがcrageの認知拡大にどの程度貢献しているのかを把握することを目的として、Webサイトの動向を分析しています。

継続的なモニタリングを行う上での課題が1つあります。それは無料版GA4のデータ保持期間が、最大14ヶ月ということです。 そのため、14ヶ月を超えてサイトの変化を把握するためには、別の方法でデータを記録しておく必要があります。

crageでは、トラフィック獲得状態(サイトへの訪問者数や参照元<流入元>)をGA4でモニタリングし、そのモニタリングの記録をGoogleスプレッドシートで管理して、長期的なモニタリングを実現しています。

また、獲得状態の詳細内容を確認するために、独自に設定した5つのレポートでモニタリングしています。
それでは、crageで実際に設定しているGA4レポートを具体的にご紹介します。

① Webサイトの成果:全体のコンバージョン
② 全体のアクセス状況:セッション(訪問数)
③ 集客状況のモニタリング:参照元(流入元)・ランディングページ
④ 申込み状況:重要度が高いコンバージョン
⑤ 施策成果:コンバージョン獲得のために実施している施策

① Webサイトの成果:全体のコンバージョン

コンバージョンとは、Webサイトにおけるユーザーの特定の行動や目標達成を指します。具体的には、問い合わせフォームの送信、採用応募、商品の購入、会員情報の登録などが該当します。(サイトによってコンバージョン内容は変わってきます)
crageの場合、案件以外のお問い合わせ・案件お問い合わせ・採用の申込みを完了している数をGA4でコンバージョンとして設定し、計測しています。

※2024年5月よりコンバージョンの名称が「キーイベント」に変更されました

設定している「コンバージョン」と「探索」で作成したモニタリング用レポート

② 全体のアクセス状況:セッション(訪問数)

週次レポートでは、ページ別のセッション数をGA4からダウンロードし、カテゴリ (WORKS、RECRUITなど)ごとに集計し、週ごとに比較しています。

「探索」レポートからデータをダウンロードし、グラフとして集計

③ 集客状況のモニタリング:参照元(流入元)・ランディングページ

ユーザーがどこから流入しているかを見ています。また、どの外部リンクから流入が多かったのかを確認し、施策の成果分析を行っています。

「探索」で作成したモニタリング用レポート

ユーザーがcrageサイトにアクセスする際、1番最初にどのページに流入しているかを見ています。

「探索」で作成したモニタリング用レポート

④ 申込み状況:案件お問い合わせ数とWebサイトからの採用申込み数

案件獲得観点でお問い合わせ数、採用観点で応募数の内訳を見ています。

「探索」で作成したモニタリング用レポート

※ ①全体のコンバージョンでは年間獲得数の変化を、④申込み状況では先週からどう変化したのかを確認しています。

⑤ 施策成果:コンバージョン獲得のために実施している施策

noteとSNSからの流入の変化を見ています。noteはマガジンごとにパラメーターを付与し、どのマガジンから流入があったのかを計測しています。

「探索」レポートからデータをダウンロードし、グラフとして集計

※ パラメーターとは、ユーザーの行動やイベントに関する追加情報を付与するものです。パラメーターを設定することで、イベントに関する詳細な情報を収集・分析することができます。 (参考:アナリティクスヘルプ

データ分析のポイント

GA4は、データを取得するだけではなく、それをどのように解釈し、具体的な施策に結びつけるかが重要です。
数字の変化が現れたときには、何が起因しているのかを想像し、その理由を突き詰めていくことで、データに基づく具体的な改善施策の立案ができるようになります。

例えば、セッション数が急に増加したとします。その場合、過去に行った何らかの施策が影響している可能性があります。

  • 広告を掲載した

  • SNSで発信をした

  • 何かの媒体に取り上げられた ……などなど

流入経路をさらに分析していくことで、急増の理由が明らかになっていきます。
このようなデータをもとに、同様の施策を別の媒体で行ったり、時期を改めて再度行ったりと、具体的な施策に落とし込んでいくことで、継続的にセッション数を向上させることができます。

最後に

いかがでしたでしょうか。
GA4の活用により、ユーザー行動を詳細に把握することで、サイトの改善に役立てることができます。ぜひ今回の内容が皆様の今後の業務に役立ちましたら幸いです!

私自身、このGA4モニタリングを行っているメンバーの1人ですが、crageでモニタリングを行うまではGA4の知見がほとんどありませんでした。
これまでの業務でも、データ分析の重要性を実感していましたが、中々実務で触れる機会が少なかったため、crageでモニタリングに触れることができて良かったと感じています。
経験豊富なメンバーも多く、アドバイスや意見交換ができるという点もcrageの魅力の1つです。
現在、案件獲得とクライアントワークを担当しているため、今回の知識を制作のご提案などにも活かしていければと思っています!

crageのディレクションチームでは、WEBに関する知識だけにとどまらず、幅広くさまざまな内容を勉強会に取り入れて個々のスキルアップにつなげています。

今後も定期的に勉強会の内容をご紹介していきますので、次回はどのような内容をメンバーが持ちこんだのか、ぜひ楽しみにしてください。

今回もお読みいただきありがとうございました。
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