90年化粧筆を作り続けて初。「熊野筆のボディブラシ」が大ヒットした後のお話
前回4,700万円以上の応援購入を集めた大人気「熊野筆ROTUNDAボディブラシ」から、Makuakeユーザーの声を受け誕生した「熊野筆の洗顔筆」が登場しました。熊野筆は、江戸時代から続く筆づくりの職人技で現代まで脈々と受け継がれています。創業90余年の『村岸産業』がプロデュースする化粧筆は、柔らかな穂先が特徴で、肌あたりのよさから国内外問わず指名されるブランド筆として名をはせています。
今回は村岸産業の吉岡さんにMakuakeを始める前とその後のお話について、お伺いしてみました。
想定外の完売。自社サイトで予約販売もスタート
ーーMakuakeを始められた際、完売は予想されていましたか?
村岸産業吉岡さん(以下、吉岡):2020年4月26日からスタートしておりました「熊野筆ボディブラシプロジェクト」は6月25日には、在庫が完売し終了しました。
プロジェクト開始前は、「ウェブページだけで、製品の良さを分かっていただけるのか」「ほしいと思っていただける方はどのくらいいるのかな」と少し、というよりかなり不安なところからスタートしました。
製品には自信がありましたが、村岸産業株式会社自身、クラウドファンディングというシステムで皆さまに製品をご紹介することが初めてで、手探りの状態でした。
ところがプロジェクトがスタートし、多くの皆様から連日のようにご支援や応援コメントをいただき、思っておりました以上の……。いえ、そのまた上の多くの反響をいただき、開発スタッフ・製作スタッフ・社内スタッフ共に感動を致しておりました。
ーーページの制作はニューワールドにお任せされていましたが、頼んで正解だったなと思うエピソードはありますか?
吉岡:クラウドファンディングの見せ方を知らない中で作っていくより、蓄積されたノウハウをもったニューワールドにお任せして良かったなと。
クラウドファンディングのお客さまは独特で、いいなと思うポイントは生活に馴染むコンテンツの方が魅力的なのだなと感じました。
女性だとお化粧もするしスキンケアもされるので、洗顔筆ってピンとくると思うのですが、男性に刺さるのか本当に未知数ななか上手く伝えられたと思っています。
男性モデルを起用し、1日の中で自然と「洗顔筆のある暮らし」を想起してもらえるページになったと思います。
「ボディブラシ」購入の物語を共有できる
ーー店舗販売もされていますが、Makuakeにいらっしゃるお客さまは違うと感じられましたか?
吉岡:Makuakeユーザーの皆さまの目利き力が素晴らしいこと、日本の製品に対する熱い思いをお持ちだということ。ご自分の肌のケアはもちろんですがご家族の方へプレゼントしたいというコメントもいただきました。
ページ上だけではわからない「ボディブラシ」購入の物語を共有できるという貴重なお時間を、お問い合わせやコメント・メッセージを通してお客さまからいただくことができました。
そしてMakuakeならではだなと思ったのが、一緒にプロジェクトを進めていってくれる問い合わせが多く。単なるクレームではくて、改善を応援してくださるお声が本当に多かったです。
社内でも、新商品開発や商品改善の心強い後押しとなっています。
大ブレイクのきっかけはTVでした
ーーやはり大ヒットのきっかけはテレビでしたか?
吉岡:そうですね。6月21日のMBS『所さんお届けモノです!』のテレビ放映後、在庫のない状態が続きました。6月24日をリターンを追加しましたが即完売。
Makuakeのリターンを全て発送した後でもよければと、2020年6月25日に電話とメールでの予約注文をスタートしました。2021年1月後のお届けになるにも関わらず問い合わせが続き、2020年11月13日に2021年以降発送の一般販売のご予約を、専用ご予約フォームで承ることになりました。
プロジェクト終了後も「大阪ほんわかテレビ」の情報喫茶店というコーナー内で「絶対に欲しくなる!快適マル秘アイテム」として「ROTUNDA熊野筆ボディブラシ」をご紹介いただきました。
実際にタレントの福本愛菜さんがバスルームでご使用になられて、肌あたりの気持ちよさをご体感され、マイクロスコープカメラで肌の汚れの落ち具合を検証。とてもわかりやすく編集していただき、改めて製品の良さを実感しました。
ありがたいことに、お問い合わせがゼロの日はない日々が続いています。
TV放映後「顔用はないんですか?」との声から製品化
ーーそして2021年1月19日に、Makuakeプロジェクト第2弾がスタートしました。第2弾の洗顔筆は、テレビを観た購入者の声から生まれたそうですね。
吉岡:そうですね。前回のMakuakeプロジェクト「熊野筆ROTUNDAボディブラシ」がTVに取り上げられた際に、タレントさんが顔にもボディブラシをあてて洗顔される様子が映りました。
「気持ちいい!」というTVでの感想に、視聴者の方やボディブラシをご購入下さった方々から「顔用はないんですか?」と多数のお問い合わせが入り、「よし、洗顔用ブラシも作ろう」と今回のプロジェクトが立ち上がりました。
創業90余年。私たち『村岸産業』は、1924年化粧小物問屋から始まりました。のちに歌舞伎役者用の化粧筆の取り扱いなどを経て、たくさんの方々から信頼を得て今日があります。
つまり化粧筆こそ『村岸産業』の真髄なのです。
だからこそものづくりで得てきた知見と、Makuakeで購入してくださった方々がいたからできるものづくりとを融合し、デザインでは今までにないシンプルながらも洗練されたデザインに。
専用のスタンドはインテリアを損ねないよう、ミニマムなデザインの印象に。製作は、大阪府八尾市でハイブランドの什器の金属製作加工や、オリジナルブランド「KANAMO」を展開するCHROMES(株)です。職人技でしか出せないシンプルながらも美しいフォルムが魅力です。
これまで化粧筆中心のものづくりでしたが、男女問わずより多くの方々に『村岸産業』の製品の良さを広めていきたい。その思いから生まれた「ROTUNDA(ロタンダ)」シリーズは、私たちにとって新たな挑戦になりました。
お客さまと一緒に、これからの筆づくりを
ーー第2弾も初日で目標達成しましたね。公開していかがでしたか?
吉岡:第2弾プロジェクトも開始から約1日で、なんと441人もの方にサポートをいただきました!
公開開始の正午前からプロジェクトに携わっておりますスタッフと手に汗握りながらスタンバイし、皆で公開のカウントダウンを行い。
公開後は、サポーター様の人数がどんどん増えていくごとにドキドキしながら見守り、パソコンにくぎ付けになっていました。
そして同時に「無事に皆様へお届けしないと!」と責務を強く感じたのです。
ブラシの各部分を広島や大阪の職人が、プロフェッショナルな技術を用いて多くの部分を手作りで製作して参ります。そのため発送まで長いお時間を頂戴しております。
それにもかかわらずたくさんの方に待っていただける商品が、世に出せたことを本当に嬉しい出来事でした。
ーー今後の展望について教えてください。
吉岡:購入後も実際にお使いいただいたお客さまとコミュニケーションが取れることで、さらに商品の改善を行ったり新商品を作ったり。今までにない商品開発が始まっています。
今までは女性の方メインの化粧筆市場でしたが、「ROTUNDA(ロタンダ)」シリーズのMakuake成功によって、男性にも需要があるとわかりました。これは新しい発見でした。
ですので男性・女性と区別することなくお使いいただけるシリーズを、今後も展開していきたいと思っています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で京都の直営店「六角館さくら堂KYOTO」は臨時休業したり、不安な日々が続いていますが、村岸産業の化粧筆がまたさらに100年続くよう、お客様と職人と一緒に駆け抜けたいと考えています。
「0.1mmが4.7万本!ブラシではなく筆で洗う。熊野筆ROTUNDA洗顔筆」のMakuakeプロジェクトは、2021年3月18日までMakuakeにて先行発売を実施中です。
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