コアな素材と親しみやすさを併せ持つ、ポップな発酵遊戯者。「8cco 薬膳醗酵コーラ”覚醒”」
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コーラナッツをはじめとする薬膳スパイスに、醗酵黒じゃばら、醗酵黒梅を調合。まろやかなコクと風味豊かなスパイスの黄金バランスを実現した、”発酵で遊ぶ”クラフトコーラです。
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●キープレイヤー
醗酵黒じゃばら / 醗酵黒梅 / 精製はちみつ / 飛騨山椒
●指標
《甘さ》★★★★☆
《スパイシーさ》★★★☆☆
《柑橘感》★★★☆☆
《複雑性》★★★☆☆
*複雑性=味わいや香りの広さ、種類の多さ
《余韻》★★☆☆☆
*余韻=尾を引く味わいや香りの深さ、クセ
●お勧めのシチュエーション
発酵素材のほのかな酸みと、たしかな甘みを堪能すべく、変わり映えしたいおやつタイムに
●お勧めの飲みかた
w / 炭酸・・・ほのかな酸みと、たしかな甘みを、爽やかに楽しむ
w / ミルク・・・ほのかな酸みをスウィーティーに楽しむ
w / ラッシー・・・酸みと甘みを併せ持つ、満足感溢れるおやつとして
●1瓶で楽しめる杯数
300ml:並みのグラスで約10杯
720ml:並みのグラスで約28杯
●手に入れられる場所
主に「8cco」オンラインストア
続けて、8cco 薬膳醗酵コーラ「覚醒」を実飲したり、クラフト性について探ってみます。どうぞ、お付き合いください。
1.概要
《実 / 種 / 葉 / 皮 / 根》シナモン / カルダモン / 黒胡椒 / 八角 / 飛騨山椒 / コーラナッツ
《甘》精製はちみつ
《果》レモン果汁 / 醗酵黒じゃばら(★) / 醗酵黒梅(★)
8cco 薬膳醗酵コーラ「覚醒」は、「醗酵で遊ぼう」がテーマのエンタメ醗酵ブランド『8cco』が手掛けるクラフトコーラ。創業300年以上の歴史をもつ蔵元「柴沼醤油醸造株式会社」の18代目がプロデュースに関わっています。
「楽しいを詰め込む」「素材にこだわる」「意外な掛け合わせ」が、商品プロデュース・製造における3つの軸。それを体現する1つなのか、およそ15年かけて自らの体で人体実験を繰り返した健康知識豊富なフリーアナウンサー・名越涼さんとタッグを組んでいるところも、注目の要素。
さらには、醗酵黒じゃばらや醗酵黒梅なんて素材もつかっている。クラフトコーラを介してまたひとつ新しい素材にも触れられることは、ときめきを覚えます。
実飲しながら、その姿をさらに紐解いていきましょう。
2.実飲
〰蓋を開けた香り
瓶の口に近づくと、芳香が鼻に抜ける。ツンとしていて酸っぱさを感じる香り。薬を思わせる刺激もある。これが、”薬膳””発酵”コーラたる所以でしょう。八角やカルダモン等を中心としたスパイスの力も感じます。口の中でどんな覚醒をもたらすか、期待せざるを得ないお出迎えから始まりました。
グラスに注ぐと、泡立ちのよさに気づきます。とにかくよい。クラフトコーラの中でも随一の泡立ちを誇るといってもいいでしょう。「覚醒」の名のもと泡立ちまで設計されていたとしたら、惚れるしかありません。
いいグラスにクラフトコーラを注いで、泡立つ瞬間。とても好きな光景なので、思わず溢れさせたくなりまして。
さて、口に含もうとすると、蓋を開けて出逢った香りがそのまま鼻に来て、期待を底上げしてくれます。
🍷味わい
口に含み、のどに流し込むと、意外や意外、しっかり甘さもあるな、という印象です。
砂糖ではなく「はちみつ」を使用していたことから、すっきりとした飲み心地かなと予想していたけど、飲み終えた後にも余韻が続くほどには甘さを持っている。とても、まろやか。
そこに、軽やかな酸みがあって、ピリッと辛みも付随する。なので、甘ったるいわけではなく、全体的な爽快感や複雑さにも繋がっている印象です。
レモンが仕事している部分もあるだろうけど、きっと「醗酵黒じゃばら」「醗酵黒梅」も影響しているのでしょう。特に、舌で吸い尽くしたくなるような、しぶとい甘みとほのかな酸みが尾を引く感じは、柑橘や梅らしさを感じます。
お湯で割るには甘さが強くてためらうけど、ミルクと割るなら酸味もいい仕事をしそうで、期待が持てます。実際試してみたところ、なかなかの相性の良さを感じました。カクテルにする際のシロップとして選ぶのもいいでしょう。
3.クラフト性
8cco 薬膳醗酵コーラ「覚醒」に感じたクラフト性は、やはり「醗酵で遊ぼう」というコンセプトを体現しているところです。
「醗酵で遊ぼう」を体現する1つは、コアな素材を活用していること。
例えば、「醗酵黒じゃばら」。和歌山県北山村でしか生息しない日本原産の柑橘類「じゃばら」を発酵させた果実です。「じゃばら」のままだと、強烈な酸っぱさのあとにほんのりと苦味が残る「にがうま」感と、まろやかな風味が特徴とのこと。
そんなじゃばらに果皮をじっくり6週間かけて発酵させることで、「醗酵黒じゃばら」と化すのだといいます。それにより、ケミカルメディエーター(花粉やアレルギー性鼻炎等を引き出す原因となる化学物質)の放出を抑制するのだそう。味わいや香りも、きっと変わるのでしょう。
8cco薬膳コーラのまろやかさや酸みは、やはりこの「醗酵黒じゃばら」が大きく関わっていそうです。
一方「醗酵黒梅」は、梅を醗酵させることで種まで熟成され、含有する有効成分を余すことなく得られるようになるのだそう。
「醗酵で遊ぼう」を体現するもう1つは、そんなコアな素材たちを親しみやすく仕立てあげ、様々な人たちにとって「遊びやすい存在」にしていること。
じゃばらや梅を調べたり、その味を思い浮かべると、強烈な酸っぱさや多少の苦みを持っていそうで、いわゆる珍味かな?と想像していました。
けれど、決して接しにくいものではなくて。刺激的だけど”引くことはない”香りに加え、意外なまでのまろやかな甘さに、ほどほどに仕立てられた酸み。そして、ささやかな山椒のピリッと感や、八角やカルダモン等を中心としたスパイス感。
マニアックな素材たちや、醗酵の世界を、とても親しみやすい存在にしてくれています。
実は、「覚醒」の名をみて、もっと攻めた味わいを期待したり、表現としてしっくりきてなかった部分はありましたが、そのような背景もあるのかなと勝手に察すると、ある意味ではデザインされた存在ともいえるし、納得感があります。泡立ちだって、”遊ぶ”を体現するひとつだし、覚醒という名にふさわしい。
接しやすさは、ひいては発酵の世界へ”目覚める”きっかけになるかもしれない。それが「覚醒」の名に込められた想いなのだとすれば、それはそれで、また納得です。
いつの日か、ゴリゴリに攻めた、発酵らしいえぐみのあるフレーバーの登場も、ひそかに期待しています。
〆——————
Shall you , 8cco YAKUZEN HAKKO COLA "KAKUSEI"?
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