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【#06】 痛みを通して
先月の尿路結石の激痛を三浦綾子読書会の各地のリーダー・世話役の皆さんにお伝えし、綾子さんの作品の中で痛みを通して教えられるようなことを分かち合ってもらいました。
動けない激痛
Tさん:咄嗟に思い出したのが綾子さんの帯状疱疹。それから「続泥流地帯」の拓一の左大腿骨骨折です。これは私自身も約7年前に経験したことでもありますが、少しでも動かすととにかく激痛です。「すぐにでもオペしてあげたいんだけど手術室が空いてなくて」と、オペをしてもらえたのは4日後でした。
大きな痛みがあるまま、4日間も動けなかったのは辛かったことと思います。痛む時、それは動きを止める時、立ち止まる時なのかもしれません。
ありがたい痛み
「真樹子さん。痛いって、ありがたいことなのよ。わたしは癌だけれど、癌ってはじめは痛くないのよ。痛みを感じないと、自分の病気が致命的なものだってことにも気づかないんだもの。痛いっていいことなのよ」
「痛いっていいことなのよ」とは、なかなか言えないものです。Tさんは「頭じゃわかっちゃいるけど、やっぱ痛いのはいやだなぁ・・・というのが人間の本音・・・かもしれませんね(^^;」と率直な感想を述べてくれました。
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症状だよ
○月○日。
三浦下血。心配する私に、三浦こともなげに曰く
「なあに症状だよ。症状とは字の如く、病を正すということ。感謝感謝」
と。病院に行くことを勧めても、どこ吹く風。
「光世さんが尿路結石に罹ったら、あの痛みの中で『感謝感謝』と言われるのかなぁ。とても私には出来ませんが、痛みを受け入れる気持ちを学びたいですね」とMさんが感想を述べてくれました。「感謝」という言葉の意味合いが、とても深く奥行きがありますね。
美しい
「痛みに耐える綾子は美しい」
三浦綾子さんはご自分のことを〝病気のデパート〟と表現されました。肺結核と脊椎カリエス、帯状疱疹、直腸癌、晩年のパーキンソン病など、その体は病気に蝕まれました。帯状疱疹の時だと思いますが、顔中が腫れている中、「綾子さんは失明を覚悟して、目隠しして失明に備えた」(Mさん)のでした。夫として、一番近くで綾子さんと共に歩まれた光世さんが、「痛みに耐える綾子は美しい」と言われたのです。
普通は「苦痛に歪む」なのですが、「美しい」と言われます。痛みと美しさが一つとなる、それはキリストの十字架と復活につながるものではないかなあと思い至ったのでした。
さあ、明日は主日礼拝です。木々の葉も最期のひと時を美しく染めようとして、秋の深まりに彩りを添えます。神の愛の深みを覚えつつ、時にかなって全てを美しくしてくださる神を仰ぎます(伝道の書3:11)。