学生インターンを経て入社。すでにベテラン領域の先行開発にも挑戦
今回は、技術開発部のロボティクスエンジニアであるToraさんにお話を聞きました。 Toraさんは子どもの頃からものづくりに夢中というわけではなかったそうです。そんな彼がやがてロボットの仕事に携わるに至ったのはどのような経緯だったのでしょうか?
学生時代に経験したCRでのインターンシップについても話を聞きましたので、ベンチャー企業でのインターンシップにご興味をお持ちの学生にとっても参考にしていただけるかと思います。
高専時代に打ち込んだロボコンが開いたものづくりへの道
— 最初に、現在CRで携わっている仕事について教えてください
惣菜盛付ロボット「Delibot」チームに所属して、先行開発を行っています。今後新しいプロダクトを開発していくにあたって、どのように性能を向上させるか方向付けをしつつ、搭載が検討される機能を先行研究をしています。
— エンジニアになった経緯やCRに入社された経緯をお聞かせください
僕の場合、子どもの頃からものづくりに興味があったというようないわゆる“生粋のエンジニア希望”だったわけではありません。
岩手県出身で県内の高専に通っていましたが、高専に進学した理由は、卒業後に大学3年次に編入学するのが高専生にとって一般的な進路だったからです。普通に高校に行って大学受験するよりも高専から編入するほうがスムーズだろうと考えました。
ただ、せっかく高専に進学したのだからとロボコンに打ち込み、それが僕にとってのものづくりの世界への入口となりました。高専卒業後は東京農工大学の機械システム工学科に編入しました。
その後インターン先を探していたときにCRから声がかかりました。なにしろ同じ大学構内というこれ以上ないアクセスの良さだったこともあってインターン生としてCRにお世話になることにしました。
そして、そのまま正社員になったという経緯です。
インターンを経て入社。ワンチームの感覚がとても楽しい
— インターンから正式採用までの期間はどのくらいでしたか?
約5ヶ月ですね。ただ、僕の場合は変則的だったかと思うのですが……。というのも、実は学部4年生のときに単位計算を間違えてしまい留年したんです。落としてしまった単位だけ取ればよくて研究もなかったので、とにかく時間がたっぷりある状態でしたから、6月から週4〜5日の頻度でCRに来ていました。その後9月に大学を遅れて卒業、11月に入社という流れでした。
— インターン生としてどういった業務を担当していたのですか?
僕はハードウェア系出身でしたので、当時プロジェクトが進行中だったフライドポテトロボットのチームでCADを使った部品設計を任せてもらうようなところから始めて、ロボットの動きを作るなど徐々に範囲を広げていった感じです。
— 入社してみて、CRにどういった印象を持ちましたか?
仕事しやすいです。そして、チームの皆んなでやってる感があるのがすごく楽しいなと感じました。僕はCRに来る前に社会人経験があったわけではなく、居る場所(東京農工大学構内)も学生時代と変わらないということもあって、インターン時代に感じていたサークルに近いような感覚が今も続いているようなところが正直あります。それが良いことなのか悪いことなのかはわからないのですが、僕にとってはストレスなく仕事できる環境であることは確かで、働きやすいです。卒業校の研究室が勤務場所になるという事情がやや特殊なので、僕が感じている働きやすさはあまり参考にならないかもしれませんが、ワンチームで仕事をしている感覚は、僕に限らずCRで働く人全員が感じられるはずです。
そもそも席が近いんですよね。たとえばハードウェアのメンバーとソフトウェアのメンバーが同じ場所で開発をしていたり。だから、物理的にも心理的にもワンチームなんです。
まさにCRのコアバリューである“Trial and Error as One Team”で、仕事でありながらとても楽しいです。
お客様に使ってもらえていることが大きな喜びであり達成感
— 仕事をしていてどういったときに達成感を感じますか?
Delibotの納品後、数日たって聞いたのですが、お客様の食品工場ですぐに実際に使ってもらっていると知ったときでしょうか。もちろん納品を完了したこと自体にも達成感はあります。ですが実際の工場でちゃんと活躍していること、ロボコンのように一回きりではなくお客様に継続して使ってもらえる製品を作れたのだということがわかったことですね。ただ納品しただけというのとは違うひときわの嬉しさがありました。
— 仕事をしていると大変なこともあると思います。
そのような場合どのようにして乗り越えていますか?
そうですね。Delibotの納品後は達成感も感じられて本当に嬉しかったですが、納品期限前の追い込みの時期はやはりいろいろと大変でした。そんなときにはチームメンバーとのコミュニケーションですね。遠慮せずに周囲のメンバーの力を借ります。CRでは一緒に仕事をしている皆さん一人ひとりが高度な専門知識を持つプロフェッショナルなので、僕が持っていない知識や知恵、経験を持っています。ソフトウェアに強い人、電気回路に強い人、設計に詳しい人などなど。ですから、その分野に詳しい人に教えてもらって一つずつ解決していくんです。
「新人なのに先行開発担当」が普通にあり得るCR
— 先行開発は通常ベテランの人が行うというイメージがありますが、それを新社会人として担っていることについてどう思いますか?
立場や年齢は関係なく、だれでもアイデアや意見を自由に述べられますし、意見を求められるのがCRのカルチャーです。先行開発については僕自身も希望していたようなところがありましたし、経歴というよりはコアバリューでいうところのOpen Quest、広く大きく考えて試行錯誤するというのを期待されたのかもしれません。 Delibotのハードウェアに携わったメンバーもいればソフトウェアに携わったメンバーもいますが、アウトプットに限定すれば、僕が一番長い時間Delibotを見てきたと自負しているので、アウトプットの改良を目指す先行開発で貢献していきたいですね。
エンジニアと大学院生の2足のわらじ。
働きながら学ぶことの相乗効果
— お休みの日はどのように過ごしていますか?
実は今年の4月から大学院に通っています。といっても、CRで開発に携わるようになり、実際にものを作るのってやっぱり楽しいなと感じているので、大学院で研究に没頭しているわけではありません。ロボットとは全く異なる分野とはなりますが、事業経営について学んでいます。ずっと理系でやってきて、あくまで現場の目線しか持ち合わせていませんでしたが、マネジメントの目線も持ちたいと考えたからです。平日の夜間と土曜日に通っていて、課題もたくさん出るので、休みの日は課題に取り組んでいることが多いです。ゆっくり休むということはあまりないですね。
— 平日の夜間にも通うとなると、かなり大変そうですね。
仕事を早めに切り上げなくてはならない日もありますが、ありがたいことにメンバーには理解してもらえていますし、フレックス制を上手く使って別の日に少し早めに出勤するなど自分でコントロールしてなんとかやっています。 仕事との両立は簡単ではないことはわかっていましたが、学生という身分から長く離れてからでは大学院に行こうとは思わないだろうという自覚があったので、学生気分が途切れていない今のうちに行っておこうと踏み切りました。
学び始めてみると「なるほど、CRではこう経営しているわけか」と理解できるようになることが結構あり面白いです。大学卒業後そのまま大学院に行って同じように学んでいたとしたら、おそらく今ほど実感を持って理解することはできなかったでしょう。今こうして学んだことを自分の中で消化できているのは、実際に企業で働いているからこそのメリットだと思います。
— 大学院の課題でとても忙しそうですが、時間ができたときに楽しんでいることはありますか?
趣味のサッカー観戦ですね。イングランドのサッカーを観るのが好きなんです。ただ、時差の関係でキックオフが深夜になってしまうので、働き始めてからはリアルタイムで観戦することは少なくなってきていますが……。それから野球も時々観ます。こちらも今は観る専門ですが、中学までは僕も野球部で頑張っていたんですよ。
CRでのインターンシップでものづくりの実務に携わる経験を
— こういう人と一緒に働けたら嬉しい、こんな人がCRに向いていると思うというのがあれば教えてください
今現在の技術開発部がそうであるように、それぞれが主張を持ち、互いにリスペクトしながらともに目標に向かっていけるような関係性を築いていける方。そんな方と一緒に働けたら嬉しいです。また、CRの掲げるミッションを軸に持って働ける方は、CR向きだと思います。
— 特に学生の皆さんに向けて、メッセージをお願いします。
僕の場合はロボコンでしたが、サークルでも何でもよいので何かしら打ち込んだこと、自分ならではの強みとなるものを伸ばしておくと良いと思います。スタートアップでの活躍を目指すならなおのことです。
もし、CRでのインターンを検討されている方には、楽しくてしかもやり甲斐もおおいに感じられる職場だと伝えたいですね。
本人の姿勢次第というところはありますが、自分から「やりたいです」と言って手を挙げれば大抵のことには関わらせてもらえると思いますので、すごく貴重な経験になるはずです。また直接ものづくりの現場に携われるので、とにかく自分で手を動かしたいという方も大満足だと思いますよ。ものづくりの現場でいろいろなことに積極的に関わっていきたいという方には、CRでのインターンシップをぜひおすすめしたいです。
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