「環境課題について発信するのはハードルが高い。だけど…」YouTuber・のがちゃんがプラゴミを出せない環境で気付いたこと
短時間で効果が出る「#のがトレ」を発信する大人気のフィットネスYouTuber・のがちゃん。
ヨガ留学でインドを訪れたことをきっかけに、エコな習慣を少しずつ生活に取り入れているのだとか。
そんな彼女にエコ習慣を聞いてみると、「環境課題について発信するのは、ハードルが高いことになってしまっている」とのがちゃんならではの視点から考えを教えてくれました。
「環境問題について発信することはハードルが高く感じます」
ーーのがちゃんは、どうすれば多くの人にエコな行動を取ってもらえると思いますか?
のがちゃん:
環境のために行動することが「カッコいい」となるのが1番だと思います! ペットボトルよりマイボトル、レジ袋よりマイバッグを持つほうがいいよね、というように。
でも正直、環境課題について発信することにハードルの高さを感じていたんですよね…。
ーーえっ!どうしてですか?
のがちゃん:
一貫性のある“完璧な行動”を求められてしまうから。
今は100%エコな人しか発信しちゃいけないような空気がありますよね。そのなかで、エコな行動を勧めている人は、エコじゃない行動を一切取ってはいけないんじゃないかって。
実際に、エコを勧めている人が、その他の言動でエコじゃないことがあったときに叩かれているのを目にしたこともあります。
そうやって一般的に「エコについて発信する=ハードルが高い」というイメージがついていると思うんです。
のがちゃん
私も最近はマイボトルを持ち歩くようにしていますが、忘れた日にはペットボトルを買うこともあるし、たくさん買い物をしたときはレジ袋をもらうことだってあります。
でも、1人が100%の行動を取るよりも、100人が20〜30%くらいの行動を取るほうが、地球は着実に変わっていくと思うんです。
ーーインフルエンサーである、のがちゃんならではの視点ですね。
のがちゃん:
だから、これからは実際に私がやっている等身大の環境配慮について発信していきたいと思っています。
100%エコじゃなくても、地球に貢献できるよってことを伝えていけたらいいな。
インドへのヨガ留学で「自然のサイクル」に気がついた
ーーそんなのがちゃんは、どうして環境課題に興味を持つようになったんですか?
のがちゃん:
2022年の9月ごろにインドへヨガ留学に行ったことがきっかけでした。1ヶ月間、現地の施設に籠もってヨガに没頭する日々を過ごしたのですが、そこでは「なるべくプラスチックゴミを出さない」という方針があったんです。
ジュースが飲みたくても、ペットボトルが買えないんですよ。
ーーえー! どうしていたんですか?
のがちゃん:
ジュースの代わりに直接果実を食べていました(笑)。
そうやって、ゴミを出さない生活を送るなかで、普段の自分が大量にゴミを出していたことに気が付いて。
もともと自分が出すゴミの量は少ないほうだと思っていたのですが、インドでの生活と比べるともう、全然!
ーー「プラスチックゴミを出さない」というチャレンジが大きな気づきになったんですね。
のがちゃん:
そうそう。あと、日本は世界の国々と比べてみても、圧倒的にプラスチックの包装が多すぎる、ということにも気付きました。
スーパーを見渡してみると、フルーツを1つ包むのに、トレーやラップなどで過剰に包装していたりして。「これは、ゴミが増えるのも無理がないな」と実感しました。
そんな生活のなかで改めて感じたんですよ。「自然のサイクル」を。
ーー「自然のサイクル」?
のがちゃん:
ヨガの施設では、人の食べ残しも犬やの餌にしたり、土に埋めて自然のコンポストにしたりしていました。
人が自然のものを食べ、残ったものが土に還って、土に還ったものがまた新たな植物の肥料になる。そんな当たり前のことを身をもって知ったんです。
のがちゃん:
都会にいると、人間と自然はどこか遠く離れた存在のように感じてしまいますよね。肉などを生きた状態から自分で捌くこともないし、ゴミを土に埋めることもない。
でも、自然のサイクルのなかで生きていることは、どこにいても変わりません。
だから、プラスチックゴミを増やして悪いサイクルを作ってしまったら、最終的に自分たちのもとに悪い影響が返ってくることになる。それを強く実感したことで、環境課題と改めて向き合うことにしました。
ジャケットをエコバック代わりに! 帰国後に始めたエコ習慣
ーーインドから帰国したあとに、意識的に変えた行動はありますか?
のがちゃん:
まず、マイタンブラーを意識して使うようになりました。もともと使ってはいたけど、より積極的に。
タンブラーは、蓋が付いているので室内でも屋外でも使えるし、夏には冷たいものを、冬にはあたたかいものが飲めるので、汎用性が高くてオススメ。
のがちゃん:
あと、私はエコバックを忘れてしまいがちなので、これをエコバック代わりに使っていて…。
のがちゃん:
はい。これはミニタリーショップで購入したものなのですが、私はエコバッグ代わりにも使っています。大きいポケットが付いているので、ちょっとした買い物にはぴったりなんです。
ーーその発想はなかったです!
のがちゃん:
その他にも、電気代を節約するために室内でも下腹部と腰あたりにカイロを貼って、モコモコの靴下を履いています。暖房と比べて頭がボーッとすることもないので仕事も捗り、一石二鳥のエコ習慣です。
「エコ」を鵜呑みにしないことが、本質的な課題解決に繋がる
ーーいろいろなエコ習慣を生活に取り入れられているのがちゃんですが、行動するときに気をつけていることはありますか?
のがさん:
あえて、「エコ」という言葉に疑いを持つようにしています。
以前、お店で友人への誕生日プレゼントを購入し、渡す用の袋をお願いしたら、「エコのためにビニール袋は取り扱っておらず、800円の小さな布バックしか用意できない」と言われたことがありました。
でも、普段使いするには小さすぎる布バックを買ったところで、結局はゴミになるだけじゃないですか?
本当にビジネスではなくエコのためなら、再生紙の紙袋を用意する、包装不要なデザインにするなど他にも方法はあると思うんです。
のがちゃん:
本気で環境を良くするために動いている企業が増えてきた一方で、「グリーンウォッシュ」と呼ばれるような、上辺だけで環境配慮を謳っている企業も数多く存在します。
だから、「エコ」という言葉を信じすぎず、適度に疑いを目を持つことで、本当に応援すべき企業を見つけてほしいですね。
消費者が意志を持って環境配慮をしている企業から商品を買うことが、環境課題を解決する第一歩になるんじゃないかな。
ありがとうございました!
(取材・執筆=目次ほたる(@kosyo0821)/編集=いしかわゆき(@milkprincess17)/(撮影=深谷亮介(@nrmshr))
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