解呪の毒

痛切な日常が、私の心を痛くする。

痛む心は、体を締め付け、平常平凡な日常を奪う。

あの人の最後の背中が忘れられなくて、私は毎晩のように泣いた。

抱かれる心の体や、思い出、思いは、きっと今後も後遺症のように、残るだろう。

自分の欲はいったいなんだ。

自分の欲はいったいなんだ。

私の願いはいったいなんだ。

幸せになることか。

あの人に抱かれることか。

思い出す温もりを、心の引きだしにしまいこめず、開けっ放しのままだ。

私は今幸せなのか。

私は今幸せになれるのか。

どうすることが、正しい答えなのか。

私は、病気になってしまった。

私は、からっぽになってしまった。

何かが足りない。

何かが欲しい。

そう何か。

そんな時、彼が現われた。

あの人ではない。

彼だ。

あなただ。

あなたは、私の病気を。

解呪するため、さらに私を毒で犯した。

その毒で、わたしもあなたも目を覚ました。

お互いが、なんとくだらないものに押し黙っていたのかと。

今までは。

自分の辿ってきた足跡をだけを見つめて。

辿って確認していただけだった。

でも、今は違う。

これから、踏み出す一歩を。

これから、歩み出す一歩を。

怖がりながらも確かに、二人で歩んでいけている。

でも、不思議だね。

病気を治すのが。

病気を治したのが。

あなたという毒で。

統失の妄想エッセイを書いています!もし、よろしければ、絡んでくれたら嬉しいです(ヮ´ト∀ン)