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🇱🇰スリランカへの憧憬

スリランカという国に行ってみたいと初めて思ったのはいつだったか。

雑誌でジェフリー・バワの美しい森の建築を見たときだろうか。
日本と同じ島国の国をなんとなく調べていたときだろうか。
あるいは、四谷のスリランカ料理店に友人と行ったときだったかもしれない。

とにかくいつか行ってみたいと思っていて、少しいとまができたので、行ってみることにした。
海外に旅に行くとき、マイルールがある。
それは旅に出る前に、最低限その国の歴史を知っておくというものだ。
そのルールにしたがって僕はスリランカをテーマにしたいつくかの本を読んだ。
宗教や政治、食文化、紀行までさまざま。
インドカレーと違って油は使わないとか、知らないことばかりだったが、中でもシンハラとタミルの激しい民族紛争の歴史は僕のスリランカへの印象に大きな影を落とした。
そしてこの生々しい歴史が一層スリランカという国への情景を濃くした。

出発の日、空港で搭乗待ちをしていると、スリランカ人らしき母子連れがいた。
はしゃぐ2人の子供を目で追っていると、ぱっちりした大きな目と視線がぶつかった。
笑顔を向けると、少年も照れくさそうに微笑んでくれた。
少しシャイだけど素朴で純真。
それが僕がスリランカ人に持った最初の印象で、旅を通じてその印象は変わらなかった。

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