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【読書感想】ファラオの密室
今日は本の世界へ📖
絵本の合間に読む、気になった本の感想を書きます。
はじめに
Instagramの投稿で見かけ、おもしろそう!と思って予約したのが今年の3月。やっと順番が回って来た。
本書は、2023年宝島社の第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品だった。
時間かかったわけだ、そしてまだ37名の予約が続いている…期限内に読もうと早速開く。
今日の本
『ファラオの密室』
著者:白川尚史
発行所:宝島社(2024年)
この本の要約すると・・・
要約にチャレンジしています。私の個人的な記録です(^^;)
この本は、
【古代エジプト✖️冥界ミステリー】
感じたこと
裏表紙カバー内側に『このミステリーがすごい!』大賞のこれまでの受賞作がずらりと書かれていて、本書がミステリー小説だと気づく(今頃…笑)
また、読みたいと思っていた別の本がこの賞の大賞作だった事も分かった。(次のミステリー小説はあれを読もうっと^^)
探偵モノ謎解きはスキ。おそらくエジプトやピラミッド、謎などの興味を惹くキーワードが引っ掛かったんだろう笑
表紙をめくるとまずカバー内側にあらすじが。
紀元前1300年代後半、古代エジプト。死んでミイラにされた神官のセティは、心臓に欠けがあるため冥界の審判を受けることができない。欠けた心臓を取り戻すために地上に舞い戻ったが、期限は3日。セティは、自分が死んだ事件の捜査を進めるなかで、やがてもうひとつの大きな事件に直面する。棺に納められた先王のミイラが、密室状態であるピラミッドの玄室から消失したというのだ。これは、唯一神アテン以外の信仰を禁じた先王が葬儀を否定したことを物語るのか?タイムリミットが刻々と迫るなか、セティはミイラ消失事件の真相に挑む!
プロローグの前に登場人物が全員カタカナ表記で羅列されていて…そうだった主人公もエジプト神官。名前を覚えられるか些か不安だったが、意外とスラスラ読めて話に入っていけた。
当然というか?ミステリ小説だからかユーモアや笑いはないものの、外国が舞台で時代も違うのに飽きずに面白く読めたのは著者の腕なのだろう。
ネタバレになるので詳しく書くのは控えたいが、二つの謎が絡み合い、少し胸が苦しくなるような描写もある奴隷少女のストーリーも繋がっていて、最終的に気分良く読み終わることが出来る作品だった。
序盤に出てくる真実を司る女神マアトや、ミイラづくりの神アヌビス。
本書の中では、アヌビス神に似ている犬が主人公の幼馴染である腕利きのミイラ職人のもとに貰われて来るというのも因果か。
古代エジプト神の名から、そういえば以前ハマっていた時に購入した「ラバーズパスタロット」というタロットカードの事を思い出した。
世界の神話や文学の恋人たちの世界が描かれたタロットで、エジプト神話からはこの二人。
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女神イシスが、兄である夫のオシリスを生き返らせ抱擁する情熱的な愛情を示している。
アヌビスは、オシリスの息子。
でも生母は女神イシスではない。本当の母は、2人の妹であるネフィテス。
そしてネフィテスの夫は2人の弟であるセト。(…みんな兄弟姉妹で(笑)神、何やってんだか。神話は神話で知るのも面白かったけど)
後に、イシスは不義の子アヌビスを育て、協力してオシリスを復活させる。
英文で書かれたタロット解説書を訳しながらエジプト神話をちょっとだけかじったことが、このミステリー小説の読解に役立ったとは!(笑)
予備知識があったのでスムーズに納得して楽しめたと思う。
自分は、何者なのだろう。あらためて、胸のうちに問いかける。(中略)自分たらしめるものとはなにか?
名前か?職業か?知識か?持ち物か?友人か?それとも、親なのだろうか?
ーいや、どれも違う。
自分とは、魂だ。自分が自分であるとは、あるがままの魂に従うことだ。私の魂はなんと言っているだろう。今、なにを欲して、なにをしたいと思っているのか。
親としての謝罪と共に、
自分の人生を生きろと言われた時
セティは息を呑んだ。王の権能を疑うべきではないーこれもまた、ずっとセティを縛ってきたべき論だった。(中略)だが、本当にそうなのだろうか?民が王を崇めれば崇めるほど、王は王自身の人生を生きられず、かえって王を追い詰めているのかもしれない。
「大きすぎる期待を持つと、王が民の期待に応え続けなければならなく本当に幸せなのか」と
外国から攫われ奴隷となった少女カリからの問われた時
ミステリー小説とはいえ、私の心に響く言葉もあったので覚書^^
休日に家事をしなだが一気に読み終えられる程、引き込まれた本だった。
参考商品
ラバーズパスタロット
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