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赤い本棚でみつけた絵本は、男の子たちのかわいい日常を描いていた。

かわいい絵と素敵なことば、アーティステックな写真を投稿されているmuさん。先日、秋の季節にちなんだ赤色のお写真と共に、赤の表紙の本を集められた記事を投稿された。(待ってました!)

前回は夏で、ブルー。


note内でやりとりさせていただく中で、muさんのスキが私のスキに似ていて勝手に親近感(私は絵も知識も到底及ばないのだが笑)。なのでやっぱり!前回muさんの青の本棚から私が気になって読んだ児童書は、私も大好きな一冊となった。


今回は、秋で赤。
また見事に赤い色に染まった本棚。
蔵書の多さがうかがえる^^
そしてその中で一際私の目をひいたのが、小さな赤い絵本だった。


『きみなんか だいきらいさ』

ジャニス・メイ・ユードリー/ぶん
モーリス・センダック/え
こだま ともこ /やく
発行所/富山房(1975年)


14,5㎝角のミニサイズの可愛い絵本。
絵を描いたのが『かいじゅうたちのいるところ』で有名なセンダック。
赤・緑・黒の三色刷りで、元々オレンジっぽい赤なのか?古いのでちょっと色褪せてるのか?いい色味である。


いつも仲良しだった二人。
でも威張りんぼのジェームズにジョンがほとほと嫌になったのだ。

タイトルも衝撃だが、絵本の中のジェームズとジョンの顔はほぼ怒り顔。

「ぼくは もう、きみの ともだちに
なってやらないって、いいにきたんだ。」
「じゃあ、ぼくだって きみなんかの
ともだちじゃ ないぞ。」

『きみなんか だいきらいさ』より


そうやってわざわざ言いにいくあたり、
言われたケンカは買うあたり、
それでも遊ぼうって言われたら機嫌が直るあたり、
すぐに仲良くなるあたり、

小さいおとこのこたちの日常でとても微笑ましい^^



身体が大きいとか、力が強いからとか、意地悪やワガママなんて子どもたちの世界には小さい頃から日常であるのに、いつからそれを根に持ったり、いじめに繋がってくるのだろうか。

親たち大人が子どもの世界に介入するからなのかもしれない。お利口にすることで、なにかを我慢させているからかもしれない。

子どもたちはこうやってその時々に嫌な感情もことばにすることで、自分たちの心と自分たちの世界を自然に創り上げていたのだなぁと感じる。

赤は強いエネルギーをもつ。
怒りのエネルギーも悪いものと捉えないようセンダックの絵が、楽しく表現していると思う。

やっぱりmuさんの本棚にはハズレがない^^


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