「わかった」は解ってない合図!
2021年01月26日から
小中学生への学習支援で得た知見を基に
色々書き始めて106回目になりました。
また、2021年03月15日から
毎週連続して投稿を始めて103回目です。
学習支援には、ほとんど学校での学習内容を理解している生徒から
個別対応が必要なグレーゾーンの生徒まで
いろいろな立ち位置の生徒がやってきます。
行政からの委託事業として開催されている場合は
特にこうした傾向が見られます。
共通して、教科書を丸呑み理解しようと苦労しているようです。
残念ながら教科書にはページ数の限界という大きな欠点があり
知ってほしい事柄を網羅しながら、
細部にわたって理解できるように構成されていません。
そのため生徒の「なぜ?どうして?」に解答を与えられないまま
課題をこなさなければいけない状況を生んでしまいます。
経験値の高い教育担当なら、こうした不足する情報を
講義の中で解説してくれますが
授業をしっかり聞いていないと解りません。
その結果、教科書やワークブックにある定理とか公式とかを、
そのまま記憶しようとして苦労しているようです。
心優しい生徒はそうした状況にお構いなく、
授業が終わりそうになって、
「はい!今日にお話はここまで!わかったかな?」と聞くと
「はぁ~い!と答えてくれますが
これは「理解した」という意味ではなく
「何を喋ったのか、聴き取れた」程度の意味なんです。
だから、そこで安心しないで生徒の疑問が氷解できるよう
できるだけ平易に、生徒の身になって
一つ一つを解説してあげてください。
保護者の皆さんや 子どもたちの学習に関与している方々へ
解らないことを「解らない」と言うのは
生徒にとって、結構、勇気が必要です。
そのため、ある程度関係性が成立する必要があります。
しかし、一番生徒に近い存在である皆さんは、
しっかりと関係性が成立していて、
生徒に対し、丁寧に解説できる立場にあります。
良い相談相手として、また善き話し相手として
近くで寄り添ってくださることを願っております。
15.MAR.2023.ARAI