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みざんすざんすこころをたたくように
ミザンスというのは、演劇で使われる役者の場当たりというか、立ち位置の確認で使われる。
演劇の様式美を生み出すための用語であったりする。
僕は長く演劇に関わっているが、たぶん20年くらい前かな、使われる様になった気がする。
このミザンス、終始、演出行為として稽古の膨大な時間を費やす現場もある。
ま、色々な事情で。
目指すものはそうでなくとも、目指すために必要な行為ではある、たぶん、らしい。
まあ自分が作る時、演出する時は、まるで必要とは考えていないから、らしい、なのだ。
俺には、また別の様式美があるのでね。
演劇とは、自由な表現であるということ。
しかし、目に見えている事を反復する作業は、人をゆるっと洗脳していく。
これは表現とは別の世界。
人と人が関係するということの、亀裂摩擦抱擁許容の範囲での洗脳なんだけど、俺はただただ、面倒だから正確に位置に立ち、よきタイミングを狙い、声を出す。良い悪い上手い下手なんてどうでもいい、作品に身を溶かすだけだ。
そういうやり方に魂を入れたらいいだけ。
久しぶりのやり方に感謝。
やり方がある演劇との再会に感謝。
演出は
桟敷童子の東憲司。
タイトル
海の木馬。
参加させて頂いております。
役者、亀井健、大日本帝国の軍人、士官を演じます。
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1945年8月16日の特攻の悲劇。
突然の終わりを迎えてしまう、市井の人々、戦場の兵士達、歴史でははいおしまいだろうよ、だけど、それじゃやりきれねぇだろ、クソ喰らえ教科書、残念無念、教育者。
犠牲になりました先人、先生よ。
今あれから80年です。
何をどうしていいかわかりません。
だけど、一緒に笑って酒を交わしましょう。
靖国じゃ会えなくても、ここで会いましょう。