うらみ
従兄が私の胸を揉みしだく
教師が私の全身を撫でまわす
小学生のわたしは声を出せなかった
父が私の股間を弄(まさぐ)る
母は私が悪いと嫉妬する
中学生のわたしは泣けなかった
好意を示されるたび気持ち悪くなった
ねえ、わたしを見つけないで
愛情という言葉を汚す父
目の前の現実と向き合えない母
波風立てるくらいなら
儚く消えてほしいのでしょう?
高校生のわたしは弟を守ろうとした
弱きものを貶める私のいびつな世界
せめて聖域をつくりたかった
誰もわたしを守ってくれなかったから
わたしは私に殺され続け
原形をとどめていなかった
何も感じない
どこにいるかもわからない
ねえ、わたしを見つけて
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