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ワーママアメリカ帯同編 #2 覚悟〜渡米直前までの心中〜帯同妻になれてよかったね!はNGワード〜

前回は2ヶ月前「フルタイムワーママが帯同を決意するまで」を書きました。その続報です。事務的なものはサクッとかけても、心中を整理するのには時間がかかりついつい後回しになりました。

このnote記事の対象者は、きっと下記の方になると思います。
まわりに家族帯同赴任する人がいるけどどう接したらいいかわからない
・海外赴任者本人だが、夫/妻に対して心遣いが不安
・今までフルタイムで日本で働いてきて、家族のために海外赴任するがどう心の整理をするべきかわからない方

私の場合、ぶっちゃけリアルです。
前回の記事はこちらもどうぞ。


わかっちゃいるけど、揺れる気持ち

「家族のために仕方がなく」という気持ちは一ミリもありません。
家族がベターな関係でいるように、自分で選択したという決意もあります・・・が。もやりますよね。やっぱり。

私の場合は、下記のシュチュエーションでグサグサときました。。

  1. フルタイム職場を退職するとき

  2. シングル時代に踏ん張って買った、家具/家電を処分するとき

  3. まわりに帯同報告するとき

順番にいきましょう。その前に。

絶対に言っちゃいけない言葉

「帯同妻になりたい女性」というのが多いらしいですね😅
「フライトアテンダントになりたい」と同じくらいの気持ちで「海外転勤する帯同妻になりたい」という女性(もしくは男性)は少なからずいます。
それ専門の会員制出会い系サイトもあるとのことも自分ごとになってから知って、結構衝撃でした…。

ただ、フルタイムワーママにこのワードだけでは絶対に言っちゃいけません。逆鱗に触れます。絶対に。言わないでね、約束です。

だって、「自分の力で海外に行きたかった」人が多いから。きちんと自分の評価として、ですね。。(こう言う記事書くと、今でも女が生意気な、的なコメントがつきそう)

1. フルタイム職場を退職するとき

少し背景をおさらいします。
我が家は上の子が10歳になるまで、ほぼ母子家庭でした。
その中でなんとか子どもには不自由なく過ごさせたい、と思って踏ん張り、非正規雇用から正規雇用になり、いくつかの転職を経て、現在のマンションは自分の単独名義で契約をするまで収入レベルを上げました。

その後、今の夫との間に下の子を授かり4人家族となり、ワンオペ育児に限界を感じながらペースを下げつつ、仕事。時々おやすみ。

これは「母子家庭だから」だけではなく下記のケースも同じですよね。
・氷河期世代に踏ん張って入社してキャリアを続けた
・出産/育児休暇が取れず(マタハラ)道を切り開きながらキャリアを続けた
・子の育児/親の介護を並行しながらキャリアを続けた

収入レベルは問いません。
「ただ、自分と家族の協力を経てなんとか切り開いてきた」
これが海外の帯同赴任となると、休職扱いにもされずに即退職扱いにされるケースがほとんどです。

今までなんとかしてきた/できたのに、どうにもできない。
このもどかしさはなんとも言えないと思います。本人にしかある種わからないかも知れません。

その横で、赴任者本人のパートナー(夫 or 妻)は、
この海外赴任によってより多くの仕事のキャリアを積むことができる。
なんともフェアじゃない。という気持ちが自分の気持ちとは裏腹に出てくる。にょきりと。自分でも嫌になるくらいに。

でも、子供に最適な環境を与えるために。家族で一緒に経験を積むために。
と、最終的には「自分で決断した」と自分自身に言い聞かせますが、どうにも羨ましい気持ちがたまに顔をだす。
これは多分ずっと続くんだろうなぁという気持ちでいまだにいます。

違う何かに昇華させることができれば良いですが(その国の母国語を上達してより良いキャリアに就こう、他にやりたかったことにチャレンジしよう。など)そうでなければ、結構しんどいです🫠

赴任者本人は、それはそれで大変だと思うので「ただ着いてくるだけじゃない。むしろ専業主婦(夫)いいんじゃない?」と思ってたら絶対ダメ。

この点は我が家の夫は理解があるものの、自分の中での気持ちの消化が難しくモヤモヤしています。現在進行形ですね。

2. シングル時代に踏ん張って買った、家具/家電を処分するとき

これは私の場合「シングル =母子家庭」です。
我が家の場合、3年以上の長期帯同になる予定のため家財は処分し、家も賃貸に出すことを決定しました。

船便を出すまでの間に家財の断捨離をしているときに感情にグッとくるものがあり、結構やさぐれていました。物理的なものを処分する作業は視覚的なインパクトもあるので辛いです😢

「3年見てないもの、捨て!」
「2年着てない洋服、捨て!」
「2回以上読み返してない本/漫画、捨て!」
と、終活モード。推しのアイテムも捨てました🗑️

我が家の場合、実家にものをあまり置いておく方ではないので卒業アルバムの類も(自分の分は)捨ててしまいました。誰か必要な時には見せてくれるでしょ!と。

家具、家電の類はあげられるものは譲り先を見つけて…と結構重労働です。

結果、船便が結構余裕があったのでもうちょっと欲張って家具は持って行ってもよかったのかなと今となっては思ったりします😨(組み立て式のmyデスクなど)

3.まわりに帯同報告するとき

これは地味にボディブローのように応えたものです。
1と連動している節があるんですが、たまに同性の友達・知人に伝えると
・よかったね!
・やったね!
という言葉を言われることがチラホラあり、これが私には苦痛でした。。

一部の人は「海外帯同 = 喜ばしい、勝ち組コース(?)」みたいに思っているのか…この言葉を聞くたびに、
全力で「そんなわけないでしょー!自分のキャリアも物も、ほぼなくなるんだよ?!頑張ってきた証なくなるのよ?!自分で勝ち取った物じゃないのにそんなこと言うなぁ😇」と天邪鬼になるのでした。

よって、あまり報告や渡米前に会ったりしなくなりました。
知人/友人でも、海外滞在経験がある人や新たなコミュニティに属する人たちとのコミュニケーションの方が多くなっていき、友達付き合いのフェーズが変わってきました…私の場合には。

夫は昔からの友達・元同僚・現同僚など、今までと変わりなく接していましたが「自分が勝ち取った道」だからできていることに気づいて欲しいな…と思います。それが、帯同家族にはない。

「自分で選択したこと」と思っていても、完全にマインドチェンジができておらず、ここはどうしても引っかかるところでした。

そして追い打ちをかけるものたち

「海外赴任の平均収入UPの幅は、1.5~2.0倍」と言う話も巷ではありますが、フルタイム夫婦の場合、物価の高い北米や欧州・先進国に赴任するとマイナスになります。

だって、日本で妻が働いて収入を得た方が収入は多いですし、日本は円高は進むものの、物価は安い。

日本の保育園に入れても、上限8万円弱。医療費も上限がある。
でも、アメリカで保育園に入れようと思うと、20万円以上。医療費負担あり。

実は日本にいた方が経済的には余裕のある暮らしができるんですよね。
でも、お金にならない、いわゆるプライスレスな経験を買うことができるのが海外。

今回はそれを選択してのこととなりますが、なかなか割り切るにも時間がかかります。。

ちょっとした野心としては、子供がpre-Kに入るまでは、越境で日本の仕事をリモートワークしつつ、日本食や着付けを現地浸透できるような仕事にできないかな?と期待して、気持ちをやり過ごしています。

日本の着付け教室で指導ロールプレイング版をして「NY校邂逅しちゃいなよ」と言われまんざらでもない写真(モデルさまはお人形)

さいごに: 絶対に言っちゃいけない言葉なーんだ?

さて、覚えてますよね。冒頭でお伝えした「絶対に言っちゃいけない言葉」

よく「専業主婦になりたい私」みたいに「海外赴任帯同したい私」が溢れていますが、今まで自分でジャッジメントをしてきた人はそうとは限りません。

「よかったね、ていうな」と心から思ってしまいます。
悪気がないのはわかっていても。
家族にとって「よかった」とわかっていても。

出産経験がある人だと、それに似ているのかもしれません。
本人にしかわからない何とも言えない気持ち。

国外に出てしまうと、セーフティネットの日本の知人・友人・家族と物理的な距離があって、でも小さい子供もいて守らねばならぬ不安。

そして、夫に頼らねば生きていけない手綱を握られているような気持ち。

恵まれてるっちゃ恵まれているのでしょう。
ですが、そこはぐーるぐるします。モヤモヤっとします。

そして日本にまた帰国したとしても、同じ関係性ではない気もしますし、私自身変わることが易々と想定できて、怖い。でも、楽しい。みたいな。複雑な気持ちです。

「何言ってんだよー」と言う方もいるでしょうが、これが出立直前(約1ヶ月前、元フルタイムワーママ)」の「素直な心のうち」です。

みんな同じだとは言いませんが、こう言う考えもあるんだなーと一助になれば、とつらつらと書いてみました。

私の毒出しの要素も強いんですけどね。今回は完全に自己完結編。自分のためだけに書いています。

さて、次回こそ、
・自宅を賃貸に出す編
・国内の中学校にすべき手続き編
あたりを書きましょうかね。はぁー!ちょっと楽になりました!
ここまでお付き合いいただきありがとうございました☺️


《中2息子アメリカ帯同編》

《渡米準備編》



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