見出し画像

「ライフ・バランス・ホイール」を使った今年の目標の立て方

皆さまは、『ライフ・バランス・ホイール』というものを聞いたことがありますでしょうか?

直訳すると「人生のバランスの輪」となりますが、コーチングで自分の現状やありたい姿を考えるためのツールとして有名なものの1つです。

なかなか便利で、個人的におすすめの一品。私自身、毎年これを使って目標立てをしていますが、確かな効果を感じております。

ということで、今日はこの「ライフ・バランス・ホイールを使ったおすすめの今年の目標の立て方」を、皆さまに共有させていただければと思います。

それでは、まいりましょう!


人生にはさまざまな「役割」がある

言われてみればその通りなのですが、私たちには、生まれてから死ぬまで、さまざまな役割を担っていきています。

「子ども」の役割では、遊び、家族との関係を築き、
「学生」の役割では、学び、友情を育み、
「職業人」の役割では、仕事を通じて社会に繋がり、
「市民」の役割では、地域社会(PTAやボランティアなど)で関わり、
「余暇を楽しむ人」の役割では、趣味や娯楽などを楽しむ、

などなど・・・。

これは1950年代の米国の教育学者・ドナルド・E・スーパーが発表した理論で『ライフキャリア・レインボー』という考え方です。

私たちは、色んな役割を持って生きており、その役割を充実させることが、キャリアを充実させることにも繋がるという考えになっています。

言われてみれば、確かに・・・ですね。
仕事がイケイケでも、家庭がボロボロ、趣味はゼロで友達もいません、ですと、少しバランスを欠いた人生のようにも感じられます。

https://kango-oshigoto.jp/media/article/1756/

「ライフ・バランス・ホイール」とは

では、さまざまな役割を持つ私たちが、「人生のそれぞれの役割をバランスよく考える」ためにどうすればよいのでしょうか?

そのために使えるツールが『ライフ・バランス・ホイール』です。

このツールでは、一般的に人が持っている代表的な「人生の軸(役割)」について、内省を深めることを促します。このツールは厳密に「役割」だけを考えるわけではありませんが、多角的に人生の多くの領域を考えることができます。

ライフ・バランス・ホイールの人生の8つの軸

以下、ライフ・バランス・ホイールでの、基本の8つの領域の例をご紹介いたします。(必ずしもこの領域が確定なわけではありません。自由に重要だと思うものを追加してもOKです)

<ライフ・バランス・ホイールの軸の例>

● 仕事・キャリア(職場環境、キャリアアップ、スキル開発など)
●お金・経済(収入管理、投資、貯蓄など)
●健康(身体的健康、メンタルヘルス、フィットネスなど)
●家族・パートナー(夫婦関係、子育て、親との関係など)
●人間関係(友人、同僚、地域コミュニティなど)
●学び・自己啓発(資格取得、新しいスキルの習得など)
●趣味・余暇(旅行、創作活動、スポーツなど)
●物理的環境(生活する上での便利さ、周辺環境の満足度など)

※他「精神・マインド(瞑想、価値観の探求)」等を追加するのもおすすめ

ライフ・バランス・ホイールの基本の問い

このライフバランスホイールについて、輪をイメージしながら、以下の問いを考えます。

Q、「それぞれの領域で、10点満点中、現状は何点か?」
Q、「そのスコアにした理由はなんだろうか?」
Q,「より伸ばしたい領域や、補いたい領域はどこか?」

たとえば、「今は、仕事でのスキルを高めたい、現状は7点だけど、9点くらいまでいきたい」とか「家庭をややおろそかにしているので、もう少し増やしたい」等です。

https://zapass.co/blog/balance-wheel

ちなみに、これを実際にやると「7~8点くらい」になるケースが多いです。というのも、基本的に人は「今の状況でもそんなに不満ではない(最高とは言わないけど満足)と感じやすい」からかもしれません。

いずれにせよ、「人生全体のバランスを見る」ために使えます。

ライフ・バランス・ホイールを使って「今年の目標を立てる」

次に、応用編として、今年の目標を立てる方法です。
やり方は以下の3ステップです。

●ステップ1:「ライフ・バランス・ホイール」の各領域において、「最高で理想的な10年後の姿」を考える
(※ポイント:この時点ではできるかどうかは置いておく。「この部分ではこうなりたい」を文章・単語などをとにかく書き出していきます)

●ステップ2:イメージを膨らませた上で、「今年、特に重視したい領域はどこか?」「そこに近づくために今年1年は何をしたいか?」を考える。
(※ポイント:「やってみたい”というポジティブな感情が生まれること」です。)

●ステップ3:「今年の目標」を3つ程度に絞る。

以上がシンプルな流れとなります。

先日共有した、「ミッションをつくる」ことをやった上で、「ライフバランスホイールで今年の目標を考える」とすると、自分の目標に納得感・腹落ち感が高まります。

また、もし達成できなくとも、不思議と3年くらいすると形になりはじめ、その方向に確実に転がっていくと感じます。そんな成果を感じているので、私は、毎年恒例の儀式としています。

最後は、自分の選択である

ちなみに1点補足です。「人生のバランスをとることが大事である」という前提で話をしていますが、これも一つの考え方でしかありません。

現代では「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が、市民権を得ているので、全体のバランスを考えることが大事、というのは最もなかんじもします。

ただし、職業人として命を燃やす生き方もあれば、親としての役割に全身全霊で力を入れる人生もあるでしょう。ある程度のバランスを保てたほうがいいように私は感じますが、どんな役割に重点を置くのかは、その人の選択のように思います。

他者が誰かの人生に良し悪しの評価をつけるのも、なんとなく違和感がありますし、「いい人生だったかどうか」をスコアにできるものでもありません。全部が高ければいい、というわけでもない、ということです。

ただ、自分なりに何に力を入れたいのかを俯瞰するためにも、このワークは一つの思考の整理するための参考になるはずです。よろしければ、ぜひやってみて下さいませ。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

いいなと思ったら応援しよう!