「ライフ・バランス・ホイール」を使った今年の目標の立て方
皆さまは、『ライフ・バランス・ホイール』というものを聞いたことがありますでしょうか?
直訳すると「人生のバランスの輪」となりますが、コーチングで自分の現状やありたい姿を考えるためのツールとして有名なものの1つです。
なかなか便利で、個人的におすすめの一品。私自身、毎年これを使って目標立てをしていますが、確かな効果を感じております。
ということで、今日はこの「ライフ・バランス・ホイールを使ったおすすめの今年の目標の立て方」を、皆さまに共有させていただければと思います。
それでは、まいりましょう!
人生にはさまざまな「役割」がある
言われてみればその通りなのですが、私たちには、生まれてから死ぬまで、さまざまな役割を担っていきています。
「子ども」の役割では、遊び、家族との関係を築き、
「学生」の役割では、学び、友情を育み、
「職業人」の役割では、仕事を通じて社会に繋がり、
「市民」の役割では、地域社会(PTAやボランティアなど)で関わり、
「余暇を楽しむ人」の役割では、趣味や娯楽などを楽しむ、
などなど・・・。
これは1950年代の米国の教育学者・ドナルド・E・スーパーが発表した理論で『ライフキャリア・レインボー』という考え方です。
私たちは、色んな役割を持って生きており、その役割を充実させることが、キャリアを充実させることにも繋がるという考えになっています。
言われてみれば、確かに・・・ですね。
仕事がイケイケでも、家庭がボロボロ、趣味はゼロで友達もいません、ですと、少しバランスを欠いた人生のようにも感じられます。
「ライフ・バランス・ホイール」とは
では、さまざまな役割を持つ私たちが、「人生のそれぞれの役割をバランスよく考える」ためにどうすればよいのでしょうか?
そのために使えるツールが『ライフ・バランス・ホイール』です。
このツールでは、一般的に人が持っている代表的な「人生の軸(役割)」について、内省を深めることを促します。このツールは厳密に「役割」だけを考えるわけではありませんが、多角的に人生の多くの領域を考えることができます。
ライフ・バランス・ホイールの人生の8つの軸
以下、ライフ・バランス・ホイールでの、基本の8つの領域の例をご紹介いたします。(必ずしもこの領域が確定なわけではありません。自由に重要だと思うものを追加してもOKです)
ライフ・バランス・ホイールの基本の問い
このライフバランスホイールについて、輪をイメージしながら、以下の問いを考えます。
たとえば、「今は、仕事でのスキルを高めたい、現状は7点だけど、9点くらいまでいきたい」とか「家庭をややおろそかにしているので、もう少し増やしたい」等です。
ちなみに、これを実際にやると「7~8点くらい」になるケースが多いです。というのも、基本的に人は「今の状況でもそんなに不満ではない(最高とは言わないけど満足)と感じやすい」からかもしれません。
いずれにせよ、「人生全体のバランスを見る」ために使えます。
ライフ・バランス・ホイールを使って「今年の目標を立てる」
次に、応用編として、今年の目標を立てる方法です。
やり方は以下の3ステップです。
以上がシンプルな流れとなります。
先日共有した、「ミッションをつくる」ことをやった上で、「ライフバランスホイールで今年の目標を考える」とすると、自分の目標に納得感・腹落ち感が高まります。
また、もし達成できなくとも、不思議と3年くらいすると形になりはじめ、その方向に確実に転がっていくと感じます。そんな成果を感じているので、私は、毎年恒例の儀式としています。
最後は、自分の選択である
ちなみに1点補足です。「人生のバランスをとることが大事である」という前提で話をしていますが、これも一つの考え方でしかありません。
現代では「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が、市民権を得ているので、全体のバランスを考えることが大事、というのは最もなかんじもします。
ただし、職業人として命を燃やす生き方もあれば、親としての役割に全身全霊で力を入れる人生もあるでしょう。ある程度のバランスを保てたほうがいいように私は感じますが、どんな役割に重点を置くのかは、その人の選択のように思います。
他者が誰かの人生に良し悪しの評価をつけるのも、なんとなく違和感がありますし、「いい人生だったかどうか」をスコアにできるものでもありません。全部が高ければいい、というわけでもない、ということです。
ただ、自分なりに何に力を入れたいのかを俯瞰するためにも、このワークは一つの思考の整理するための参考になるはずです。よろしければ、ぜひやってみて下さいませ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!