アウトドアホテル事業「TENAR(テナール)」とは?
この記事では、CountryWorksのメイン事業であるアウトドアホテル事業「TENAR The Outdoor Hotel」について触れます。立ち上げの経緯や今後の展開について話していきたいと思います。
TENAR The Outdoor Hotelとは
アウトドアホテル事業は、提携したリゾートホテルにモバイルハウスを設置することにより、「ホテルクオリティのアウトドア宿泊サービス」を提供する事業です。
高品質で安心感のあるサービスの提供に留まらず、リゾートホテル特有の豊かな立地を活かした、ホテルを起点とする周辺アクティビティの提案などに力を入れています。アウトドアでありながら、グランピングよりもホテルに近い、リゾートホテルと提携したサービスであることが強みです。
TENARの始まり
TENARの構想は2019年に遡ります。北海道での経験と、モバイルハウス=移動可能な建築という強みを活かすことを考えた時、時期ごとに建物の需要が変動し、かつ事業化が現実的な形態をいくつもリストアップしました。その中には以下の記事でも記載した社員寮、移動販売などに加え、フェスの宿泊施設や、移動式別荘、大自然の中での宿泊などいくつかの候補がありました。
その中で、全国40,000以上ある宿泊施設というアセットを活用し、その庭にアウトドアホテルを展開、繁忙期に合わせて客室を移動させるという形が、単価・スケール化・社会性の面で最も事業化の可能性があるという結論に至りました(詳しくは以下の記事をご覧ください)。
TENARのコンセプトと名前の由来
TENARのコンセプトは、「境界のない部屋で過ごす贅沢」。屋外に置いてもプライベート空間を提供できるような最上級のアウトドア宿泊サービスを提供していきたいと考えています。
構想段階では、グランピングとの差別化をするために、一部屋あたりの占有面積が広いサービスを作りたいと思っていました。なので、一室あたりの占有面積を1,000㎡と仮置きして、客室の設計やサービス概要の作成をはじめました。
TENARのネーミングは、その「1,000㎡の自然を客室に」という想いから来ています。1,000㎡を面積の単位であるa(アール)を用いると10aと表記でき、英語でten are (テンアール)と読みます。TENARのブランドネームは、この「テンアール」にちなんで名付けています。
補足ですが、一般的なスイートルームは60~100㎡、グランピングは100~200㎡程度です。
TENARが目指すこと
ミッション:「持続可能な観光地の開発」
過去の観光地は、一過性のブームに過度な設備投資を行ったのち、廃墟を残すようなあり方を繰り返してきました。現在のアウトドアブームにおけるコテージやバンガロー、グランピングという形も同様だと考えています。これらの施設をモバイルハウスにて代用することで、不要になれば移動する、廃墟を生まない持続的な観光地を目指します。
目標:「日本No.1のアウトドア宿泊サービス」
リゾート地に広い敷地面積を持つ一流ホテルを中心に提携を拡大し、日本一(フィールド数、客室数、認知度)のアウトドア宿泊サービスブランドを目指します。
現状と今後の展開イメージ
TENARは日本有数の山岳リゾート長野県白馬村の白馬東急ホテルで、2020年7月にサービスを開始しました。2021年10月現在、長野県内に3フィールド、計4台を展開しています。2021年12月には初の県外展開も目指し準備を進めています。
2025年には、40フィールド・モバイルハウス数100台の展開を目標としています。
よりよいサービスに向けてのアイディアリスト
現状、一流ホテルクオリティのアウトドア宿泊サービスを提供することで高い満足度を得ているTENARですが、将来的には以下のようないくつかの施策により、さらにサービスの魅力と事業収益性の両方を向上させていきたいと考えています。
① 会員制度
TENARはリゾート地の中心エリアにあり、周辺に魅力的な観光スポットが豊富にあるのに加え、アクセスや移動手段も多様です。それらの特性を活かし、アウトドア宿泊サービスでありながら周辺観光やアクティビティ体験に重きを置き、2泊以上の長期滞在ができるような施設を目指すことで既存のグランピングとの差別化をはかっていきます。
また、ホテルの設備をシェアすることによりイニシャルコストが少ないため、高品質の施設を多くのエリアに展開できることも大きな強みとなります。そのために、コアなファンには有料会員として安く利用できる仕組みを作り、長期滞在や年複数回の利用なども可能な会員サービスを目指します。
② ペット宿泊
多くのリゾートホテルで、ペットニーズがあることとはわかっていても、受け入れ態勢を作れないことが課題となっています。TENARの導入によりこの課題をクリアし、多くのペットオーナーさんにリゾートホテル×アウトドアでの快適な滞在を提案していきたいと考えています。
③ サステナブルホテル
TENARは、前述の通りモバイルハウスを利用することで、土地に負荷をかけない持続可能な宿泊施設のあり方を提案します。またこれに加え、水の浄化システムや電気の自給、環境負荷の少ないアメニティの利用などに取り組むことで、施設自体が持続可能であると共に、持続可能なライフスタイルを考えるきっかけを与えるようなサービスを目指します。
④ アメーバー的ホテル展開
TENARは構想段階から、繁忙期のホテルに客室を提供することを考えていました。これを百台単位で実施することで、ホテルの繁忙期の機会損失を防ぐと共に、常に繁忙期のリゾートで営業できるという圧倒的な稼働率を誇るリゾートホテル形態を目指します。
各観光地にアクセスのよい場所(長野県南部や山梨県を想定)にフラッグシップフィールド兼ストック場所を作り、各地の繁忙期のエリアを餌に見立て、触手のような形でモバイルハウスを提供する、「アメーバー」的なホテル展開を想像しています。
CountryWorksでは、現在TENARの事業マネージャーを募集しています。詳細は以下リンクをご確認ください。