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アダルトチルドレンの年代別苦悩|ACの辿る未来

アダルトチルドレンの6つのタイプと、それぞれが抱える役割や苦しみ

子どものころの家庭環境で受けた影響は、大人になってからもさまざまな形で現れることがあります。

ここでは、アダルトチルドレンと呼ばれる人たちの中で見られる6つのタイプとその特徴について、前半では簡単にまとめます。後半ではさらに各タイプの年代別の苦悩について一例を挙げてまいります。

1. ヒーロー(英雄タイプ)

  • 特徴: 家族や大人から「理想の子ども」として期待され、勉強やスポーツなどで優れた成績を出すことが多いです。

  • 苦しみ: 「期待に応えなければ」というプレッシャーが大人になってからも続き、自分を褒めてもらえなくなると、自分の存在意義が見えなくなりやすいです。

2. スケープゴート(生贄タイプ)

  • 特徴: 家族の中で「悪い子」として扱われることが多く、何か問題が起きると自分のせいだと感じがちです。

  • 苦しみ: わざと周りの注意を引こうと、わざと叱られる行動を取ることがあり、いつも自分を責める気持ちに苦しむことが多いです。

3. ロストワン(いない子タイプ)

  • 特徴: 他のタイプが自分に「役割」を求められる中、ロストワンは自分の存在を控えめにし、周りに迷惑をかけないよう静かに生きようとします。

  • 苦しみ: 自分の気持ちや欲求に気づきにくく、いつの間にか孤独や自己否定に悩むことがあります。

4. ケアテイカー/プラケター(お世話役タイプ)

  • 特徴: 家族の中でみんなの面倒を見たり、仲直りさせたりと、まるで小さなカウンセラーのような役割を担います。

  • 苦しみ: 「自分がお世話をしなければ」という強い思いから、自己犠牲的になりやすく、心の疲れや孤独感を感じることがあります。

5. ピエロ(道化師タイプ)

  • 特徴: お調子者で、明るく振る舞うことで家庭内の雰囲気を和ませます。

  • 苦しみ: いつも笑顔でいなければならないプレッシャーのため、本当の自分の悲しみや寂しさを隠し続けるのがつらいことがあります。

6. イネイブラー(支え役タイプ)

  • 特徴: ケアテイカーの要素に加え、家族を支える使命感が非常に強いタイプです。一人で自立するのが難しく、家族に依存しがちな傾向があります。

  • 苦しみ: 家族の問題を解決しようと必死になるあまり、自分の人生を犠牲にしてしまい、やっと自分自身のケアに気づけるときは、すでに大きな心の負担となっていることが多いです。

【年代・タイプ別】アダルトチルドレンが辿りやすい未来の苦悩一例

1. ヒーロー(英雄タイプ)

  • 10代後半から20代前半
     高校時代・大学時代や就職活動中、いつも「完璧でなければ」と自分に厳しく、失敗を恐れてストレスを感じる。たとえば試験で90点を取ったとき、「なんで100点じゃなかったんだ…! もっと頑張らなきゃ」と自分を責める。

  • 20代後半
     職場で順調に成果を出し、上司や同僚からの期待が高まる一方で、認められるために自分を追い込み続け、プライベートが犠牲になりがち。

  • 30代
     キャリアで成功しても、誰かから褒められる喜びがなくなり、今までの「理想の子ども」としての役割が消えたと感じ、自分の存在価値に不安を抱く。

  • 親になってから
     自分が受けた過大な期待を、知らず知らずのうちに子どもに押し付けてしまい、子どもが自分の思い通りにならないと強い焦りや悩みを感じる。

2. スケープゴート(生贄タイプ)

  • 10代後半から20代前半
     ちょっとしたミスがあると「全部自分のせい」と感じ、友人や家族との関係で自分を責め、孤立してしまうことがある。

  • 20代後半
     職場や恋愛で、他人の不満やトラブルを自分に向けられていると誤解し、自己否定が強まる。些細な言葉も自分への攻撃と受け取りがちに。

  • 30代
     長年の自己否定が蓄積し、どんなに努力しても自分に対する厳しい批判が止まず、ストレスから体調を崩すことが増える。

  • 親になってから
     子どもの行動や失敗をすべて自分のせいと感じ、自己犠牲的に振る舞いすぎるあまり、心の余裕がなくなり、親子関係に悩む。

3. ロストワン(いない子タイプ)

  • 10代後半から20代前半
     自分の気持ちや意見をあまり表に出さず、周囲に合わせるだけで自分がどこにいるのか分からず、「本当の自分の居場所のなさ」に悩む。

  • 20代後半
     友人との関係や職場で、いつも自分の考えを押し殺し続ける結果、内心では孤独や虚しさが募っていく。

  • 30代
     無理に周囲に合わせるうちに、自分自身の感情や欲求に気づけなくなり、仕事や人間関係で行き詰まりを感じることが多い。

  • 親になってから
     子どもに自分の気持ちを伝えられず、必要以上に距離を置いてしまい、親子間で愛情が十分に伝わらないという悩みが出る。

4. ケアテイカー/プラケター(お世話役タイプ)

  • 10代後半から20代前半
     家族や友達の面倒を見すぎて、自分の時間や気持ちを犠牲にする。たとえば、誰かの相談にいつも応じて、自分は後回しになる。

  • 20代後半
     恋愛関係でも相手の気持ちばかりを優先し、自己犠牲が習慣化。自分の意見や希望を伝えるのが苦手になってしまう。

  • 30代
     職場や家庭で「お世話役」として求められ続け、疲れが溜まって体調を崩すことも。自分のストレスに気づかず、心身ともに限界を感じる。

  • 親になってから
     自分が親になっても、子どもの面倒を見すぎるあまり、子どもの自立を妨げてしまい、逆に親としての役割に迷いや不安を感じる。

5. ピエロ(道化師タイプ)

  • 10代後半から20代前半
     明るく振る舞うことで周りを笑わせようとするが、その裏では本当の寂しさや不安を感じ、誰にも見せられない孤独がある。

  • 20代後半
     常に笑顔を絶やさないように努めるが、内面では本当の自分の感情を押し殺し、疲れや孤独が蓄積していく。

  • 30代
     社会的には「明るい人」と評価されるが、家庭やプライベートで心の中に深い悲しみを抱え、誰にも頼れない状況に陥る。

  • 親になってから
     子どもに対しても笑顔で接し続けようとするため、子育ての中で感じる本当のストレスや悲しみを隠し、家庭内で孤独を深めてしまう。

6. イネイブラー(支え役タイプ)

  • 10代後半から20代前半
     家族や友だち、または恋人の問題を自分が解決しなければならないという強い使命感を感じ、一人で頑張ろうとしてしまい、自分の生活や夢を後回しにしてしまうことがある。

  • 20代後半
     自分が周りを支えなければと、いつも誰かの世話に回る生活を続けるため、ふとしたときに「自分は何もできない」と感じ、心身ともに疲弊してしまう。

  • 30代
     自分のことより家族の問題を優先し続けた結果、社会や仕事で自立するためのスキルや自信が育ちにくくなり、結果として人間関係やキャリアでの壁にぶつかることがある。

  • 親になってから
     子どもに対しても「自分が支えなければ」という思いが強く、子どもの自立を促すよりも、過度に関わりすぎてしまい、子どもの成長や自立が妨げられるという悩みを抱えがちです。

元アダルトチルドレンの「生贄2」+「ピエロ8」から、あなたへ

もしも…ご自身の中にこれらの特徴や、あてはまる生きづらさや葛藤をいくつか見つけたなら、それは「変われるチャンス」かもしれません。

私の好きな言葉に「生まれ変わるなら、生きてるうちに」というのがあります。何年か前に当時のTwitterで見かけた、どこかのお寺のご住職が書かれた掲示物だったかと思います。

もう〇歳だから…。
もう今さら自分に向き合うのはしんどい。

確かにそうかもしれません。でも、自分自身と向き合うのって、怖いことやしんどいことばかりではないんですよ。時には、信頼できる誰かと話すことで新たな気づきが生まれ、心が軽くなることもあります。

ずっとつきまとわれていたすっきりとしない雨雲から、ようやく晴れ間がのぞくかもしれない。どうせ薄曇りの人生だと、他人事のように思っていた「自分サイズのしあわせ」にようやく手が届くかもしれません。

数々の相談者や患者さんの人生に、伴走してきました。人生って本当に不思議なもので「早咲き」「ふつう咲」「遅咲き」があります。今、この記事をご覧になっておられるということは、人生の前半戦や中盤戦に生きづらさやしんどさがおありだったのかもしれません。もしかすると、ここから始まるのかもしれないです。

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一 真由〔心とカラダにちょっと詳しいおせっかい先生|カウンセラー〕|あたらしい今日
様々な理由でご家族と離れて暮らす子ども達が「あたらしい明日」に向かって歩いていけるように「スニーカー」を贈る活動を20年以上続けています。いただいたチップは「あたらしい靴」の購入費に充てさせていただきます。