【大人の発達障害の特徴/仕事の向き合い方】
「職場での人間関係が難しく感じる」
「仕事がうまく進められない」
「周りから変わっていると言われることが多い」
このような悩みを抱えている人は、大人の発達障害かもしれません。
大人の発達障害の人は、子どものころは順調に過ごしてきていても、社会に出ると生きづらさを感じることがあるのです。
この記事では大人の発達障害(発達神経症)について述べていきます。
良かったら、最後まで読んでみてくださいね。
大人の発達障害とは
発達障害とは脳機能の障害により、生まれつきコミュニケーション、社会性、学習、認知、行動に特定の偏りや問題が生じている状態のことです。
達障害の特徴は、基本的に乳幼児期からみられます。しかし、子どものころはその特徴が目立たないことも多く、大人になってはじめて発達障害と診断されるケースもあります。
症状には個人差があり、軽症の場合は学生時代を問題なく過ごしていた人も少なくありません。しかし、社会人としての生活が始まると、困難を自覚するようになることがあるのです。
また、発達障害を持つ人はうつ病やパーソナリティ障害などのこころの病気が合併することもあります。こうした病気がきっかけとなり、発達障害が明らかになるケースもあるのです。
学生のころは「時間割り」である程度スケジュールが決められていますが、社会人になると自分で考えなくてはいけません。そこで、困難を自覚することがあるようです。
大人の発達障害の特徴
自閉スペトクラム症・アスペルガー症候群(ASD)
自閉スペクトラム症(ASD)は、コミュニケーションや対人関係での困難、強いこだわりがあることが特徴の発達障害です。
原因は明確には解明されていません。自閉スぺトクラム症は100人に1人の割合で認められ、とくに男性に多い傾向があります。
自閉スぺトクラム症の主な症状は、以下のとおりです。
相手の気持ちがわからない
空気が読めない
柔軟に物事を進められない
自分の興味がある分野には深く没頭する
刺激に対して過敏に反応する(とくに音や光に対して)
自閉スぺトクラム症では約70%が精神疾患を伴うとされ、知的障害や注意欠陥・多動症(ADHD)の特徴がみられることもあります。
自閉スぺトクラム症は、3歳ごろまでに診断を受けることが多い発達障害です。ただし、知的障害がない場合は社会的な困難が目立たないことも多く、子どものころは見過ごされてしまうこともあります。
その結果、大人になってから自閉スぺトクラム症と診断されるケースも多いのです。
注意欠陥・多動症(ADHD)
注意欠陥・多動症(ADHD)は、不注意、多動、衝動性を特徴とする発達障害です。
学齢期の子どもでは、約3~7%にこの障害がみられます。注意欠陥・多動症は、脳内物質であるドーパミンの機能異常や遺伝が原因と考えられています。
注意欠陥・多動症の具体的な症状は、以下のとおりです。
集中して物事に取り組むことが難しい
気が散りやすい
物を無くしやすい
計画を立てて進めるのが難しい
じっとしていられない
感情をコントロールできない
これらの症状の多くは、子どものころからみられます。
大人になると、金銭管理や仕事、人間関係など日常生活に困難を抱えることが多くなります。そのため、自己肯定感が傷つくことがあり、うつ病や双極性障害などの精神疾患を伴うこともあるのです。
学習障害(LD)
学習障害とは、読み書きや計算などの学習能力に障害がある状態のことです。
学習障害の人は、知的障害を持っていなくても、書くこと、読むこと、計算することといった特定の能力に困難を抱えています。
また、学習障害を持つ人の中には、自閉スペクトラム症や注意欠陥・多動症を合併しているケースもあります。
大人の発達障害による仕事での困りごと
職場の人間関係での困りごと
発達障害の特性による、職場の人間関係での困りごとを以下にまとめました。
キレやすい(感情の波が激しい)
言葉が足りず誤解されやすい
雑談がうまくできない
上司や同僚をよく怒らせてしまう
話し方が失礼だといわれる
発達障害の人は、相手の立場に立って話すことが苦手で、物事を臨機応変に進められない人が多いといわれています。
コミュニケーションがうまくとれず、人間関係に困難を抱えてしまうことも少なくありません。
仕事内容での困りごと
発達障害による仕事での困りごとを、以下にまとめました。
遅刻が多い
集中力が続かない(または、興味があることには過度に没頭する)
ミスが多い(同じミスを繰り返す)
スケジュール管理やタスク管理ができない
頼まれた仕事を忘れてしまう
曖昧な指示に戸惑ってしまう
急な予定変更でパニックになる
しないといけないことを先延ばしにしてしまう
発達障害の人はその特性によって、周りから「仕事ができない」と思われやすい傾向があります。仕事上のトラブルが続き、人間関係にも悪影響を与えてしまうこともあります。
まとめ
発達障害の特徴は一般的に子どものころからみられますが、大人になってからその特性を自覚し発達障害と診断されるケースもあります。
発達障害は、自閉スぺトクラム症、注意欠陥・多動症、学習障害の大きく3つに分けられます。ただし、それぞれの特性を合わせ持っている人もいるため、症状はさまざまです。こころの病気がきっかけとなり、発達障害の診断を受けるケースも少なくありません。
カウンセリング治療により症状を軽減できたりすることもあります。
自分の特性と向き合うことで、自分に合った働き方や生き方を見つけるヒントとなるでしょう。
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