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2023統一地方選は多様性と人権が鍵

県会議員選挙が始まってから
色んな議員さん・支援者さんと繋がっている私のFacebookのTLは大賑わいですが、無党派層有権者さんは変わらない日常をお過ごしでしょうか。
選挙で社会は何も変わらないと思っている方も多いのですが
そう思っていると楽なのですが
しかし世の中は諸行無常が常。
そして今の選挙は特に時代の変わり目のような・・・気がします。
誰でも一緒でしょ、ではなく
誰を選ぶかで大きく変わる時期になっていると思います。
どの勢いが優勢か、世の中がどう転ぶかは有権者次第です。
明日が分かりません。
皆さんはこの問題、どう思われているでしょうか・・?

最近世界から問われがちな日本社会


3月30日、LGBTQ当事者の人権保護や政策促進を担う国際団体「Pride7(P7)」が永田町で Pride7サミット2023 を開催されたとのこと。

経済界の皆さんが日本に同性婚法整備が進んでいないことで具体的に経済的損失を招いていることを踏み込んでお話されています。

先日、BBCがジャニーズの問題を取材し放送しましたが
ジャニーズという会社の責任を追及するというよりは
日本全体が正常な社会を築くことができるかを問うているように思えます。


ジェンダーギャップ指数の低い(146か国中116位)日本に対し、この男女格差問題を解消することによる経済成長が見込まれる期待があるということで、日本の円や株に対する評価が保留されているという分析など聞く機会もしばしばあります。

未来に莫大な借金を背負っている日本を支えるのは国に対する信頼性です。
信頼が瓦解すれば国は非常に苦しくなります。
輸入に頼るエネルギーや原材料・食料品も物価上昇が止まらないでしょう。

多様性社会を実現するため人間の権利に向き合う気があるのかというところを、このような問いかけから世界の投資家がなんとなく見つめている気がします。

日本が多様化による生産性向上のチャンスに気づいているか。
背中に突き付けられているピンチに気づいているか。

国際社会と足並みを合わせることができるのか
ガラパゴス諸島になるのか
この問題に危機感を抱いているかを
どちらかというと
腕組みして注視しているというよりは
欠伸してお茶でもしながら見つめられている気がします。

選挙の結果とG7の内容次第でちょっと見てみようかなと
紅茶にお砂糖を入れながらくるくるスプーンを混ぜてる人がいるようないないような


あるいはG7に向けて議長国日本が調子に乗りすぎないように
そもそも多様性社会も実現できていない国じゃないかというけん制を
してる感じもします。


どうして足並みを見られているのか


ひとつは日本よりも経済成長して勢いの大きい国があること
今後国際秩序のテーブルで発言力を持つ国の交代が求められているかもしれません。

ひとつはどの国にもある問題ですが、今後の国の将来像として
覇権主義的国家を望むのか、民主主義的国家を望むのか
日本国内にも、覇権主義を好む人はいます。
これを機会に日本が「力による現状変更」を可能にできる国になりたいと
望んでいる人はいると思います。


岸田政権が発足したときわりとすぐに国際人権問題担当首相補佐官を新設したのが特徴的でした。

岸田内閣は人権と法と民主主義を重んじる内閣であることを明確に世界に示し、現在の外交でも強くその姿勢を示しています。


小選挙区比例代表並立制の導入から二大政党制を指向する二項対立が顕著になり、右と左の対立軸も極右・極左化していくような傾向が年々続いていたように思いますが、
つまり戦前の日本への回帰を求め現憲法を受け入れられない右と
戦前の日本の体制に反し、また現憲法も拒否し、まったく新しく自分たちが自由に定める法を求めそのためには非合法的措置も正当化する左と
どちらもそれぞれの「力」をのぞかせながら対立しあう傾向が強くなっていたように思います。

それは町議の活動の中でもひしひし感じられるところでした。

いや日本はこの二択のどちらでもない
まず現行法を重んじ現実に即した民主主義を実行するのだと
はっきり方向性を定め声に出したのが岸田内閣であると私自身は位置付けています。

そして、今回の選挙はこの「力による現状変更を許さない」岸田内閣に対する反発が現れているように感じます。


選挙の現場で大活躍している
80代世代は戦前回帰を求める腕力と無言の圧力上等の皆さんですし
70代世代は学生運動に青春を捧げて、理想を掲げたバリケードや立看で土地を不法占有して仲間と腕組みをすることに胸のときめきを覚える皆さんです。

一緒くたにしてほしくない皆さんは家の戸を閉めているでしょう。

人がそれを守る約束をする法という形のない概念は、
力に勝てるのでしょうか。力と戦うことができるのでしょうか。


力による現状変更とは


岸田首相がよく口にされる
「力による現状変更を許さない」という言葉
とてもよく練られた言葉だなあと思います。
武力や軍事力と言っていないところがよくできているなあと思います。

腕力や膂力、暴力、圧力すべてを内包しようとしている気がします。
国際的な問題のみならず、日本国内における

テロや虐待やハラスメントもまた許さないと言っているような気がします。

力により、人を変えようとすること、社会を変えようとすることを許さない

それは侵害を許さないということ、そして個人個人の権利を守るということと同じ意味です。


しかし日本の現状は世界が示す通り
女性の地位が低かったり
少数派の皆さんの権利が守られていなかったりする国です。


覇権主義国家では女性やLGBTQ迫害が行われている傾向がありますが
日本はどうなのでしょう。


町議会の中で見えたこと


実際永平寺町議会議員をつとめていたときに
永平寺町の男女共同参画計画改定に向け
教育民生常任委員会でLGBTQ研修会を行ったことがありました。

県の人権センターの方にせっかく来ていただけるということで
総務産業建設常任委員会との合同開催の運びとなりましたが
その過程の中でも開催をとても嫌がられる議員さんはいらっしゃいましたし
LGBTQ理解増進に対し、定型的な反対意見を訴える議員さんもいらっしゃり、研修でもこれだけの反発があるとなると町でのパートナーシップ制度は程遠いと思われるような現状が見えました。

永平寺町議会だより65号より
穏やかに見えるようでも色んな対立があります。

落選運動の起きた衆議院選挙のときには稲田先生の応援に非協力的な地元議員も。

保守ってなんじゃろ


国家とは特定の領土内で、家を持つ国民が家と土地と財産を継承していくものの総体だと思いますが、
(行政と政治家はその管理人で行政と政治家が国家の総体ではない)
日本では、なんとなく男性が家のこと、集落のこと、市町のこと、国のことを決めるという意識を共有しているわけですが、
現実として後継ぎが女性しかいない家、後継ぎさんに障がいがあるという家もあり、その家・土地・財産・集落の継承についてどうしたらよいのかという部分を放置しているのが現在ではないかと思います。

昔は親戚から養子をとって、後継ぎにするなどよくありましたが
今はそういう習慣もなくなり、里親制度は敷居が高いものになっています。

私は、家の維持、集落の維持、町の維持、国の維持について考えるのは保守的思考だと思いますが
女性やマイノリティの方がこれについて口を出すのを=リベラル(反体制・革新的)と言われるのは何故でしょうか。

事情があって男性が継承できない家や土地についても、合理的に継承しやすいような方法を少しずつ考えていけないものでしょうか。それは男性だけで考えうるものでしょうか。

もしかするとそれは合理性の問題ではなく感情的な問題であり
男性が決めてきたルールはなにか美しいものであり
その美しさが壊れてしまうという意識は
もしかしたらあるのかもしれません。

女性の意見で少し改善されるだけのルールは
美しさが壊れてしまった価値のないものとして目に映るのかもしれません。

プライドのようなものでしょうか。ロマンのようなものでしょうか。

私は少しリアリストすぎる合理主義者なのでその辺りがよく分かりません。
家や集落、市町や国家に対し、責任を持つ意識のある人間を、
女性だから、障がいがあるからということで除外していったら
家も集落も、町も国もやがて維持できなくなる。
いやもうそれが理由で維持できなくなってきていると思うだけです。


多様性を支える寛容性


以前福井県立大学さんの町生活実感調査が全員協議会で報告されたとき

https://www.town.eiheiji.lg.jp/200/300/303/p010714_d/fil/houkokusyo.pdf


当町は女性に寛容でないという数値が割と高めに出た結果に対し
すんなりと改善が必要と受け入れる議員さんがいる反面
反発される議員さんもいらっしゃいました。

議員をされるような方はご家庭でも女性に配慮されておられるのだろうと思います。その結果は別に議員のことを示したわけではなく
社会には虐待やハラスメントをする男性がいることも現実であり、
当町においても可能性があることを示唆するものとしての数値をしっかり
受け止めるべきものではないかと思うのですが、

まるで自分事のようにむきになる心理は何だろうなと思います。

村の中で虐待が問題になる家庭があったときに
議員さんが仲裁に入っても解決しないことだって実際あると思います。
私自身もそのような対応にあたったことがありました。
行政の支援や予防策が必要だと話し合うテーブルも必要です。


しかしこのようなこともありました。
予防策のひとつとして、新型コロナウィルス感染症が拡大したときに
「子ども見守り宅食支援事業」という予算ができました。
これも稲田朋美議員が国で作られた子供支援策ですが
休校で目の届きにくくなったご家庭の様子を見守ることができる
必要なときには支援を届けることのできる事業として、
永平寺町議会でも複数の議員が事業を見守り予算拡大をお願いしましたが、反対意見を出される議員もいたのです。


そして不思議なことに今回の当町の県議会議員選挙は
このようなテーマで反発される方と
今の時代当たり前だとすんなり受け入れる方で分かれている気がします。

他の市町ではどうでしょう。一概には言えないかもしれませんが。
日本全国で、見えないところで、こんなことが起きていませんか?
当町についても外側からはそんな攻防があることは、
全く見えていないと思います。

私たちは個人個人の人権を尊重できるでしょうか。
私たちの代表である議員は、人権を守る社会を未来も持続することができる強い意志を持った議員でしょうか。



世界から日本の姿勢を問われている今
しっかり候補者を見極め、自分の大切に思うことを負託できる候補を選ばれることが肝要ではないかなと思います。


社会の多様化は経済対策


私の考え方は4年前から「社会の多様化は経済対策」です。
難病患者・障がい者への福祉施策については、
何らかの理由で働けなくなった人が安心して暮らせる体制づくりが
社会全体の労働意欲を安定させ下支えすると考えていますし

発達障がい者支援も、女性活躍推進も、LGBTQ活躍推進も
みんなが等しく活躍できる社会が大きな生産性を生み出すと考えています。


人権活動を大切にされる方は人道主義的な方が多いと思います。
なので生産性ばかり言うと冷たい人間のように言われそうなのですが
私にとって
経済という言葉自体が「経世済民」(世をおさめ、民をすくう)なのであり
世を救うシステムを創造できる人間の愛情と創造性が人間の宝であると信じているのです。

愛情もとっても大切だと思っていますが、私は人間の創造性が大好きです。
人が創り出したもの、それは世界のあらゆるものかもしれませんが
農作物も、言葉もアートも音楽も建築も美も、学問も法も政治も経済もメディアも、すべてが素晴らしく感じます。

同等に自然のものも素晴らしく感じますが。

特に、これまでに生み出されたものを愛し、愛する子孫に継承するために生み出された結晶のような創造物が大好きです。
そこに人の愛を感じるからです。

今色々な壁で生産性を発揮できない人たちが日本にたくさんいて
その皆さんがこれから大きく羽ばたくことができるとしたら
どんな創造がこの世に生まれるだろう。
どんな創造の爆発が生まれるだろう。
そう考えるだけでワクワクし、明日を生きようという力が漲ってきます。


願わくば、日本が多様性社会、共生社会に進化していきますように。
輝かしい希望の明日が広がりますように。


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