ヒーローに告ぐ


毎年すごく楽しみにしている
だいすきな花。
この時期になれば
つぼみをつけて
まもなくあの甘い香りが
辺りを包む。

でもきっと
このかおりを望むと
いっしょに思い出してしまうだろう。
もう二度と会えないことを。

これからは
梔子のたびに必ず想い出すんだろう。
幼い時から刻んだ記憶を。

繰り返し繰り返して
花を咲かせてほしいよ。

魂も
縁も
繰り返してる。

出逢うこと、また会えたことの意味、
感じられた縁には
特別ななにかがあるんだと
いまなら確信できるし
これからもむすんで表現していくだろう。

置き土産がまだ生暖かくて
反射で涙が頬を伝うけど
お互いの
魂という記憶媒体にまた刻まれたから
何度巡り逢っても
きっと想い出せるよね。

また来るわって手を振った
いたずらな笑顔を
私は忘れないよ。

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