インドで受けた医療① 歯科医のスーパードクター
インド在住中、ちょっとした風邪から、入院まで、たくさんの医者にお世話になりました。
外国人だからと言って手を抜かれることはありません。
むしろ、海外赴任保険に加入していたおかげで、どこへ行っても少々過剰な治療が受けられたくらいです。
保険加入証券の威力、海外では強いですね。
インドで受けた医療、スーパードクターとのエピソードについて、3回に分けてご紹介します。
歯の詰め物が取れてあせる
奥歯の詰めものが急に取れてしまった(涙)
しかし、、、一時帰国はまだ先。
ここは勇気を出してインドの歯医者に行こう!と決心します。
どこの歯医者に行けばよいのか、と迷いましたが、たまたま、行きつけの総合病院(とても綺麗)に歯科がありホッとします。
ターバン先生との出会い
いざ行ってみると、
日本と変わらないクリーンな個室、見たことある機材。
日本と違うのは歯科衛生士が男性で、
半袖からちら見えする鍛えられた腕。
その筋肉、何用?
衛生士には不要では!?
そして、先生の入場。
グレーのターバン、
白くて長めの髭、
長身、
ちょい青系の瞳、
エキゾチックな初老のドクター登場。
いっきに、緊張は高まります。
私は先生へ、何年ものか?というくらい古い銀歯を差し出します。
「ハロー。銀歯の被せものが取れたので、同じものを詰めてくれますか?」
すると、ターバン先生。
※敬意を込めてこう呼んでいます。
「今どき、銀歯なんて…
あなたはなんて時代遅れな医療を受けているんだ」
と、哀れな視線を注がれ、
「インドでは、セラミックが基本ですよ。
国際的にも、銀歯は見た目が良くないので使われていませんよ」
と、説明を受けます。
セラミック…??
日本では、セラミックを勧められたことはなく、お高いイメージしかありません。
気になるお値段を尋ねると、
2段階+銀歯コースがあるとのこと。
松 : 面裏オールセラミック 50,000円
竹 : 面セラミック、裏銀 20,000円
梅 : 面裏銀 8,000円
歯科治療は、保険の適応外。
よって、全額自己負担です。
ここはターバン先生の言うことを信じ、
竹コースを選択。
一週間後、無事、私の歯に収まってくれました。
見た目も自然で、さすがに高いだけあったな〜と、感激します。
しかし、三週間後
ちょっと硬めのパンをかじっていたところ、
ガリっと奥歯が割れる感触…
恐る恐るみると、入れたばかりのセラミックが、4等分に割れてしまいました(涙)
セラミック、硬いはずでは?
まさか、、、
外国人は金持ってるからって、粗悪なものを詰められたのか?
など、怒りと不安に見舞われます。
すぐに予約を取り、ターバン先生に怒り気味で訴えたところ、無料で新しいものに取り替えてくれることに。
その後、数年経ちましたが、
私の奥歯として、今もしっかり支えてくれています。
セラミックの素晴らしさ
このターバン先生がきっかけとなり、
その後、日本に帰国してからは、見える部分の歯の詰め物は全てセラミックを選択するようになりました。
やはり、見た目が銀歯とは全く違って自然ですね。
少し高めなバッグやアクセサリーはえいっと買ってしまうのに、自分の身体の一部にお金をかけられないのは矛盾している…と感じ、
その後しばらく、物欲は抑え、歯に注ぐようになります。
先生に出会っていなければ、セラミックの良さを知らないままだったか…と思うと、本当に感謝です。
ところで、後日インド人スタッフに、
「インド人は歯の被せ物セラミックってほんと?」と聞いてみると、
虫歯はだいたい抜かれて終わり…とのこと。
ターバン先生の営業トーク、お見事♪
現在、感染が蔓延し危機的状況のインド。
少しでも早く、回復の兆しが見えますように。