雑感:コロナが広告業界に教えてくれたこと。

コロナの最初のほうは、ふつうに不安が頭を支配していたし、デスクワーク用ではない普通の椅子で、腰は超絶痛いし、zoomでクライアントの顔色は見えないし(単純に逆光というのもある)、近隣業種の圧倒的な不況も聞こえてきて、ふつうに「暗かった」。


でも、コロナが広告業界に教えてくれたことは、本当にたくさんある。そしてその業界10年目になるジブンにも結構いろんなことを教えてくれた。変な話だが「結構ありがとう」と思っている。

▼広告業界がコロナに教えてもらったこと

・ちょっと「会いすぎていた」。

兎に角会うのが好きだったりするもんだから、社内社外とよく会っていた。1時間で資料作って、10分出力して、往復1時間かけて移動して、「30分だけ」打ち合わせしたりしていた。zoomやteamsやgoogle meetがその無駄を教えてくれた。もちろん「表情」だったり、「声色」だったりで知れる部分は大きかったりもするが、なにより業界人は「効率の味」を知ってしまった。

・ちょっと出力しすぎていた。

上にもつながるんだが、とにかくExcelやPPTやらを紙に出力しすぎていた。メールやスラックだと読み飛ばされるし、見てない人多いし、クライアントの意思決定プロセスの中に紙があること、部長様の机に現場がもっていけること、決定する人が紙に書き込みたい派なこと、そしてクライアントの社内に社名や提案内容がわかるタイトルが印字された企画書が机に置かれることで目に留まったりして、案件化していくのを知っていたりするが、それでも尚ペーパレスの快適さを知ってしまった。

・ちょっと会議しすぎていた。

社内も社外も。メールやコミュニケーションツールでクライアントに「ペロッ」と聞いちゃう。この快適さを知ってしまった。なんだ、大切なのは「芸術的に美しいスライド」でも「appendixに入りきらないほどのデータ」でもなくて「100通のチャット」だったんだ。フィギュアスケートのような芸術点が評価されてるんじゃなくて「意思決定」したいだけだったんだですね。

・売り方が「ずいぶん」上からだった。

私見も入るけど、一部の太客に囲われていたり、放送法に鉄壁ディフェンスしてもらっていたこともあって、「売り方」が雑だった。もちろん昭和の広告費よりも令和の広告費1円のほうが遥かに手間な訳だけど、CAさんのようにリリースを1日5回も出すこともしなければ、一見さんが入りやすいHPもなかった。それがコロナを経て各社ベンチャー向け施策を加速させたし、D2Cサポートのチームを作りました!(やっと)みたいなリリースも日々出てくる。「はじめてのXxx」系のウェビナーも増えてくるだろう。TVCMもどんどん門戸を開放するだろう。

▼昭和生まれのアドマンに教えてくれたこと

別に生まれたのが昭和なだけでほぼ平成を生きているが、結構ジブンの考えも古くなっているし、生きやすい方法に凝り固まった。コロナでチャレンジを覚えた。


まず仕事でいうと、

・自主提案をしまくった。

コロナでいきなりやることがなくなり、クソほど暇になった。全ての案件は延期アンド中止。机に座ってても本当にやることなかった。どうせ決まらないがこういう時こそ前向きに寄り添うことが大切なんじゃないかとある時思い立ち、自主提案を繰り返した。さっき数えたが36件カマしていた。現在3〜4件走り始めたが、確率の話よりも自分のパフォーマンスをキープ出来たことや、ポジティブにクライアントに向き合えたことは財産。(と信じたいだけ。)


・組織の外で働いてみた(勝手に)

まあ、結構イリーガルな感じはあるけど、組織(所属チーム)の外で会社として必要なこと、このタイミングで必要だと思うことを仲間のチカラを借りて会社に働きかけた。HR系が1件(20卒とのオンライン懇親)、IP(キャラクター)×ソーシャルグッド1件、新しいセールス方法2件、新しいマネタイズ方法1件。この後どういう帰結になるかはアレだけど、超楽しい。ビジネスプロデューサーとはこういうことなんだなと思う。


仕事は自ら創るべきで、与えられるものではない。という鬼のアレです。身にしみている。


以下はプライベートのこと。

・noteを始めたこと。

まずnoteを始めた。facebook/instaによる情報発信だけでは情報量がすくないし、管理画面を見れないので、なんかリアクションがわかりづらい。noteのimp数とかエンゲージ(いいね!)とかが見れるのは楽しい。年齢ではなくて新しいものにトライしなくなった時や、面白そうだと感じなくなった時がおじさんなんだと改めて感じた。

・Twitterを再開したこと。

なんか雑なコメントが多いし、200文字だと表現がとがって、ポジショントークで溢れているから嫌いだったが、兎に角再開した。いきなりリファラルがきたり、業界の仙人にコメントもらったり、個別DMしたり、これは面白いじゃないか。こんな世界は狭いのか。あとTwitterアナリティクスで管理画面見れるのは超楽しい。何が受けるのか。何が滑るのか。あとTwitterという実はそんなに大きくない世界でデカい面している人がいることも肌でわかった。

・アマゾンアフェリエイトも初めてみた。

これは滑った笑

ただアフェリエイトって、結構奥深いなという村の入り口には立った。これはエージェンシーの人間には結構大切なことなんじゃないか。「予算の30%はAFFにアロケしましょう!」とか言っていたが、自分では1CVとるのもくそ大変だった。

・自身のDXを考え始めたこと。

face,insa,TWで告知して、noteに集客する。(あわよくばアマゾンAFFで稼ぐ)みたいなデジタル上の流れをジブンで構築してみた。全然うまくいかないこともあるが、日に日にnoteのimpは増えていくし、個別のDMで「実は読んでます」的な話が増えてきた。ありがたし。

ジブン自身を発信していくことのすばらしさに目覚めたということよりも、「まずはやってみる」マインドや、各管理画面からデータドリブンでなにかを判断することは楽しい。


▼まとめると

せっかく手に入れたこの「新しい生活様式」を本当に手放してはいけない。ということ。「浴びるほど飲んで」「半端じゃないくらい正確なスライドを作って」「時間かけて時間調整して」「大人数で会いに行く」、これはマジで見直そう。

ジブンを変えるのも、自分の仕事のやり方を変えるのも大変だけど、こんなチャンスはないんじゃないか。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?