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例トレ#4「AよりBのほうが〜です」


今回のお題は、二項比較「AよりBのほうが〜です」です。

みなさんは、どういう場面を使ってこの文型を導入していますか。どんな例文で練習をしていますか。比較はどの言語にもある概念ですから、学習者にとって理解は難しくないかと思います。ゆえに、意味ある、使いたくなる比較文を入れたいものです。

比較してまで強調したいことって何でしょうね。また、どんな場面でしょうか。Cotoの講師の皆さんからいただいたアイデアをもとに考えてみます。

導入例「AよりBのほうが〜です」


教科書にある定番のものといえば、日本と他の国の比較です。

教室に世界地図などがあれば、学習者の出身国を使って「アメリカです」「アメリカは大きいですね」と実際に場所を示し、次に「日本はどこですか」「ここです」と見せ、、、「日本よりアメリカのほうが大きいです」とします。実際に地図やイラストで見せることによって比較表現の構造が伝わります。国の「大きさ」、「人口」や「気温」など違いなど、いろいろな比較ができます。

日本紹介も兼ねて、「東京タワーよりスカイツリーのほうが高いです」なんていうもいいですね。

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ちなみに、私の定番は新居探しです。東京在住がまあまあ長い人に教えることが多いので、3つの場所(都心の一等地、郊外、その他学生になじみがありそうな場所)で家賃、駅からの距離、通勤時間、部屋の数や広さなどの情報をシェアしながら比較検討する場面を作って導入しています。

ワンポイントアドバイス🖋


世界地図しかり、新居探ししかりですが、導入時には客観的資料や数字を共有するか、常識的なものでやらないとドツボにはまることがあります。量や数の多少・大小を表すときは、不等記号(X>Y、X<Y)を使って違いの見える化をするのも良いでしょう。

>>>ほかにも、たくさん例文が挙がりましたので、こちらはコトハジメのブログ記事でご紹介します。


レッスンの前にしておきたいこと


「AのほうがBより~」は、「AとBはどちらのほうが~か?」という問いに対する答えになります。

学習者同士でやりとりができるのは楽しいものです。自ら質問したり、自分の意見が述べられるのはうれしいものです。一つ聞くと、さらに聞きたくなったり、話したくなったりします。この心理をうまく使わない手はありません!

学習者自身の「好きなもの」、「よく行くところ」について話すとレッスンは盛り上がります。やはり「好きなもの」「よく知っていること」は人に伝えたい。この「伝えたい」という気持ちが話す原動力になります。

学習者の「自分の知りたい情報が聞いてわかる」「自分の伝えたい情報を伝えることができる」ために講師は事前にリサーチをしておくと、キューの出し方も変わってきます。レッスンの前に、学習者のバックグラウンドやライフスタイルなどを確認しておくといいですね。


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