日本語の発音と英語の発音を比べてみた!
先日行った無料オンラインイベント『日本語の音声:基礎編』の内容を加筆し、まとめました。
今回は一番身近で比較しやすい英語の発音と日本語の発音を比較しながら日本語の音声について4回のシリーズで考えていきます。
授業のスケジュールが決まっている場合、なかなか発音の時間が取れないという方も少なくないと思います。ただ、単音の発音指導はスポット的に短時間で行うこともできます。学習者が正しく発音できなかったときに、急にそれが学習項目になります。頭の中の引き出しから必要なアイテムをパッと取り出せるように整理しておきたいですね。
英語話者だからカタカナは簡単でしょうなんて思いがちですが、とんでもないですね〜。全く音がちがうので、聞き取りも発音も非常に難しいんです。このカタカナ語、英語話者にとってはなかなか厄介な存在。カタカナ語と英語の発音の違いを音やアクセントから見ていきましょう。
第3回:特殊拍(長音・促音・撥音)
日本語学習者にとって特殊拍の習得が難しい理由に学習者の母語と日本語における音韻構造の違いがあります。特殊拍は英語話者に限らず、どの国の学習者にとっても難しいのですが、今回も英語の音と比較しながら日本語の特徴(特殊拍)について見ていきたいと思います。
聞きやすいわかりやすい日本語は、単音の発音より「韻律(プロソディ)」の影響が大きいと言われています。私個人的には「韻律」が全体で「単音」が部分と考えていて、どちらも自然な日本語を話す上で大切な要素ですが、アプローチが違うなと感じています。
編集後記
6月から校内のオンライン掲示板で「音の部屋♪」というチャンネルを始めました。そこで早速出てきたエピソードを一つ。当校は飯田橋にあるのですが、タクシーで「飯田橋まで」と言って、板橋に行ってしまう学習者がときどきいるそうです。麻布校に近い広尾では「広尾」が一発で通じたためしがないという学習者も。いやあ、伝わらないってストレスですよね〜。
今回は「発音のせいでコミュニケーションがうまくいかない」という学習者(主に英語話者)の悩みにこたえるべく「聞きやすく分かりやすい発音で話せるようになる」とはどういうことか、を日本語と英語を比較しながら見ていきました。
「伝わらない」のはストレスになります。反対に「伝わった」という喜びは格別なものです。学習者の発音に関するニーズ、非常に高いですね。私たち日本語教師にできることは、いつでも発音指導ができるように準備しておくことです。やり方は一つではありません。みなさんも「日本語らしい自然な日本語」を意識した発音指導のアイデア、ぜひ考えてみてください!
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