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合理的配慮のお願いは…かなり悩ましい【中学】

中学2年になり、2年連続同じ担任の先生からの要望もありWISCを受けました。高校入試での配慮申請を考えるならよいタイミングだと思ったのも理由の一つです。

学習障害の合理的配慮について、Twitterで情報収集もして、可能なら…と思ったのですが、これがなかなか悩ましい問題なのです。

読み書き困難の合理的配慮の例

【授業において】
 ・板書の撮影
 ・PCによるノートテイク

【試験において】
 ・時間延長
 ・用紙拡大
 ・問題文読み上げ
 ・PC解答入力

ちなみに、入試で配慮を申請するためには在籍校において、授業や試験での配慮実績がいるとのこと。逆算すると、中2の時点で学校の定期試験で取り入れ始めないと中3の内申点に間に合わないと考えていました。

| 先生の手間を増やすことを言い出しにくい

先生を目の前にすると、込み入ったお願いができなくなってしまいます。
たとえば、プリントを見やすくしてほしいということ一つとっても他の先生に、共有してもらう必要があります。
ただでさえ、ギリギリで働いてらっしゃるのにプラスアルファの負荷はかけたくないな、と。
先生と仲良くなればなるほど、よくして頂くほど、良好な関係を崩したくないな、と。

内申をつけるのは学校の先生。
進路相談では、キーマン
になります。
先生に煙たがられるようなことは、なかなかできませんでした。

| 中学校での配慮の実績0

例えば板書を写真を撮るということだけをとっても、在籍校で今までそのような配慮をしたことがないとのこと!
学校内で過去を振り返っても0らしいのです。
配慮を考えましょうか?という空気は微塵もありません。
もし、お願いするとなればその交渉にどれだけ時間と労力がかかることか。骨が折れるだけで収穫はなく、言い方次第ではマイナスイメージを持たれることもあるかもしれません。。

| 子供が嫌がる

思春期真っ只中、全校で誰一人そのような子がいない中、目立つのを極端に嫌がる息子ができるのか?
パソコンを持ち込むならその理由も説明しなければならないとなると、特別な子として見られそうです。それが本人の負担になり学校が嫌になることはないのか、このことは相談した放課後デイサービスの先生にも指摘されました。
何より不登校にならないことが大切です、と。

自立に向け自分自身の特性を理解し、周囲に理解を求める力も必要とされるのは分かりますが、

『学習障害』という言葉の響きは聞きなれない人にとっては重いものだと思います。
想像以上に特別なものとして映るかもしれません。
恋愛も気になる年頃…難しいですね。

| 試験で配慮しても点数が上がらないかもしれない

例えば、定期試験での用紙拡大や時間延長をわざわざ手間をかけてお願いしたとしても、さほど得点アップにつながらないかもしれません。

息子の場合は、知識のインプットにも問題がありその可能性は大きそうでした。
本人のプレッシャーになることもあるかもしれません。

| 配慮なしで何とかやっている

息子は療育の成果か、単に年齢的な成長か、現状では書字もそれなりに速くなり、板書や試験の解答も手書きで対応しています。
板書も理科と社会は穴うめプリントをノートに貼る形式で、書くことの負担は減っています

幸い、配慮があってもなくても進学先に大きな影響を与えることはなさそうです。

結局

息子の場合は、特別な配慮をお願いしませんでした。秋に面談があるのですが、その時に特別支援コーディネーターの先生とつながってみて様子を聞いた方がよいのかなとも考えています。

同じようにできない子はクラスに何人もいるはず。
先生としては、積極的に検査を受けて診断をとり配慮を申請する親をもつ子だけは配慮があるが、そうでない子は取り残されるというのは避けたいという気持ちがあるのかなと思いました。
どんな親を持つ子でも同じように配慮されるのが筋です。
「他にもいますから」という先生の言葉の裏には平等にしたい(格差を減らしたい)という気持ちがあるのかもしれません。

本来なら、後に続く方々のために配慮の実績を作って草の根活動を進めるのが理想。

ですが現実的に進めやすいのは、色々な子がいることを知ってもらい、どんな子にとっても分かりやすいユニバーサルデザインな授業をしてもらうことかもしれません。

息子のことで、さらに発達障害に対する理解が深まり、まずは学年の先生の意識が変わるといいなと思います。

そして何より、親が気を遣いながら一つ一つ時間をかけて交渉しなくとも、特性のある子が必要なすんなり配慮を受けられるようになるといいなと思います。

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