藤本鼓太郎

とある教育事業の代表をしています。 山口県の高専出身で、東大工学部の学生です。 マニ…

藤本鼓太郎

とある教育事業の代表をしています。 山口県の高専出身で、東大工学部の学生です。 マニアックになるから人に話してない事や、言語化したことが無い思いを書きだしております。 どうか暖かくお読みください。 ※個人の意見であり、所属する団体とは一切関係がありません。

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3人の顔も知らない男と僕と高専の話 1

はじめに この春から大学に復学をして、仕事と大学の両立という悪魔的な急がしさに追われ始めてから、アタマのエンジンのギアが切り替わったような感覚がある。個人的にはとても良いペースでモノを考えられていて満足しているけれど、自分が何を考えているか他人に伝える難しさとフラストレーションがその分溜まりつつある。 そこで、誰にも語ったことがないちょっと恥ずかしいことや個人的な妄想、妄執もとにかく言語化してオープンにしてみて自分の考えていることのわかりやすさを担保しようという試みでこの

    • 3人の顔も知らない男と僕と高専の話 2

      2人目の男 2人目は、僕の母校のひとつ上の代の先輩である。商船学科に在籍していたらしい。僕が高専に入学する直前にクラス内でのいじめが原因で命を絶ったらしい。 僕が高専に入ってからは、地元のメディアはその話で盛り上がっていた。しょうもない記事が上がり、しょうもない報道がされ、しょうもない噂が校内を周っていて、僕にとってはその全てが本当にくだらなかった。 僕は直接何も知らないので、この件については具体的には触れない。あくまで僕の学生生活ではその件がどのように体験されたか、と

      • 3人の顔も知らない男と僕と高専の話 3 

        3人目の男 3人目の男は、僕の母校の後輩だった。僕は話した事がないが、同じ寮に暮らしていたようなのですれ違って会釈くらいはしたかもしれない。 彼は何の事件も学内でのトラブルもなく、ある夜寮から抜け出して、僕が所属していた天文サークルのあった屋上かから身を投げた。 この件は調べても何かよく分からなかったようで、目立った報道をされることも無かった。先のトラブルを通して高専も学生の人間関係に慎重になっていたので、本当に何も無かったのだろう。彼の話は、ほとんどの学生にも知られる

        • 都市のイメージを読む 2

          高専っぽく読むと「都市のイメージ」第1章を高専っぽく読んでいきます。そのために、まずは「ブロック線図」について復習しましょう。ブロック線図とは、下図の様にシステムの構成を図示したものでしたね。 最も単純なブロック線図 入力信号は、ある伝達関数と呼ばれるブラックボックスを通って出力されます。この入力信号、出力信号、伝達関数は具体的には何でも良くて、例えば入力を電位差、出力を豆電球の光度とすると、伝達関数には回路の抵抗なんかが含まれます。これでA君が力を加えた時のバネの運動

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        3人の顔も知らない男と僕と高専の話 1

          都市のイメージを読む 1

          本との出会い僕がケヴィン・リンチの「都市のイメージ」を初めて読んだのは、駒場での前期教養課程が終わって大学生活最初の夏休みが始まった頃です。(高専から東大に編入すると2年生の前期教養からスタートします。)この頃始めたインターン先のCEO(建築学科OB)の方に薦めて頂き、豊島区立図書館で借りて読みました。 その後御茶ノ水の古本屋で古い版の「都市のイメージ」を見つけて購入し、本棚で眠らせていたものを都市工学科の授業がスタートしてしばらくした後に読み直しました。 https:

          都市のイメージを読む 1