「 感激! ラジオでのひとこま 」
こんにちは、現場の前田です。
あまりにも驚き、感激した出来事があったので note に残したいと思います。
会社が夏季休暇に入り、普段はじっくり聴く機会がないラジオを何気なく聴こうとしていた時、SEKAI NO OWARI "The House"( セカイノオワリ・ザ・ハウス )( ※ )という番組名がふと私の耳に飛び込んできました。部屋の時計を見ると時間は 22:30 を過ぎたところ。ちょうどいいので聴くことに。
少し前に Saori こと、藤崎彩織( ふじさき・さおり )さまによる書籍(エッセイ) 『 ざくろちゃん、はじめまして 』( 出版社は水鈴社 ) その特装版の表紙の箔押し加工をお手伝いさせていただいたこともあり、偶然、そしてはじめて聴く SEKAI NO OWARI "The House" の楽しいトークにじっと耳を傾けて聴いていました。
この日は2023年8月12日(土)。 Nakajin さま と Saori さま、DJ LOVE さまの3人のトーク。しばらくすると、話は藤崎彩織さまの著書 『 ざくろちゃん、はじめまして 』 特装版の話になり…。
少し前にコスモテックでは表紙の箔押し加工でがっつり加工に携わらせていただいたこともあって、気づけば身を乗り出す勢いで聴いていました。
◉ 2023年8月12日(土)SEKAI NO OWARI "The House" 放送より(書き起こし)
藤崎さま 「 で、今までは本屋さんに置くだけの200部とか300部とかくらいだったかな? そこまで多くじゃなかったんだけど、今回受注にして。 本屋さんに置くってなるとやっぱり都心が中心になっちゃうから、その、あんまり都心じゃないところに住まれている方が手に出来ないと… って結構言われて。
じゃあ今回受注で作りましょう、受注だったら結構豪華なもの作れるし、作ろうって言って作ったんだけど、まあ、想像してた 『 こんぐらいかな? 』 と思ってた倍きたの!発注が。すごくうれしくて。
ただ、とにかく 藤っ…崎… ちょんちょんちょんちょんちょんってさぁ。
もう途中でゲシュタルト崩壊みたいになってきてさ。すごい画数だから藤崎彩織って! 」
Nakajin さま 「 うん、すごいよね。多いよね。 」
藤崎さま 「 それに時間がかかったのと、その後やっぱり装丁をこう… 刷ってもらう時に会社で一個一個版を押してさ、インクを押していくみたいな過程があるんだけど、ちょっとインクが 『 バリみたい 』 に出ちゃうとき… 三角をちょんって押した時にピッて出ちゃうみたいな時があるんだって。それを全部手作業で… 」
Nakajin さま 「 まじか! そうなんだ!? 」
藤崎さま 「 つまようじみたいなのできれいに、そこが、 『 バリみたい 』 なのが。 」
Nakajin さま「 危ないからってこと? 」
藤崎さま 「 いやいや。なんか、にじん… 」
Nakajin さま 「 あぁ、にじんじゃう。 」
藤崎さま 「 …じゃう。 きれいに柄が出なくなっちゃう… 」
Nakajin さま 「 うん。 」
藤崎さま 「 …から 」
Nakajin さま 「 へぇ、すごい。 」
藤崎さま 「 なんか6人くらいでそれを取ったりして、すっごい手間を掛けて、コスモテックさんっていう会社がね、作ってくださって。 」
Nakajin さま 「 そうなんだ。 」
藤崎さま 「 なんかすごい、こう… 愛を感じて、なんかうれしかったんだよね、できた時。 『 こんな本見たことない! 』 っていうような豪華な本ができました。 」
◉ 予期せぬ最高のプレゼント
「 鳥肌が立ちます! 」 まさか、たまたま視聴した、そしてはじめて聴く SEKAI NO OWARI のラジオ番組で、このような嬉しいシーンに偶然にも立ち会えるなんて…… まるで夢を見ているような感覚でした。
藤崎さまが印刷加工の 『 バリ 』 という言葉を発した瞬間、私の中で一気に込み上げてくるものがありました。 「 お忙しい中、制作過程を丁寧に追いかけてくださっていたのだ! 」 と。
今回の製作に関して藤崎さまの Instagram では 「 色んな会社から難色を示されましたが、コスモテックさんという会社の方が 『 難しいの、燃えます 』 と言って、素敵な箔を押してくれました。 」 や X( 旧 Twitter )では 「 愛を込めて一つ一つ手作業で作って頂いたコスモテックさんのお陰で 」 と、製作後に SNS を通してあたたかいお言葉をいただくことができました。
私の中では、無事に仕事が終わり安堵していたところだったのですが、ラジオを通して、まさか藤崎さまご本人からこのようにリアルで熱のあるお言葉をいただけるなんて思いもしない出来事でした。
改めて生の言葉の力強さとやさしさに感動しました。
そして、頭の中には一気に自分が箔押し加工と必死に 『 バリ取り 』 しているシーンがよみがえったのでした。
今回、難しい仕事ではありましたが、挑戦の機会をくださった萩原印刷のご担当者さま、水鈴社さま、ブックデザイナーの名久井直子さま、そして著者の藤崎彩織さま、本当にありがとうございました!
夏季休暇中に予期せぬ最高のプレゼントをいただいてしまった気分です!
今回、藤崎さまより製作の裏側をこうして語っていただけたことで、「 箔押し加工という仕事。そして現場仕事の裏側でなされている、ちょっとした一手間・一工夫 」 などを多くの皆さまに知っていただく機会にもなり、加工の現場という裏方にも光を当てていただけたことに本当に感謝しています。
【 箔押し加工 】
有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
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