蒼い時
ココロがあおい頃の昔をなつかしむ
手持ちの色数も少ない
不安定なぼくは
黒く塗りつぶすことに恐れをなし
緋く塗ることにも抵抗を感じていた
中間色の世界を描ききれなかった
不安定な振り子は揺れまくる
白い画用紙の上で途方に暮れたぼくは
行き場をなくした世界に
不満だらけの怒りを描きなぐった
晴れないココロが沈んだ日から
教室の外から目を移せば
見慣れた机が規則正しく並んでいた
その机にあてがわれた生徒は
どこかに不安定さを忘れてきている
ココロの彩色が
虹より美しく感じたのは
初恋に気づいたからだろう
不安定さは切なさに変わったけれど
いやな気分とは縁を切った
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?