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選択肢

間違った選択肢をどこかに置いてきた
それでよかったと気づいたのは
ずっと後からだった
選ぶときには正しいか間違いか
そんなことはちっともわからなかった

未熟な思慮でしかなかった僕は
人生の選択肢を
熟さないままで食べていた
苦さと硬さを残したまま
透き通る空を見上げては涙していた

あの頃はやさしさより勝ち気が
勝っていたのを君は見抜いていた
その眼差しを避けるように歩いていた
素直さを取り戻したのは
君が君の道を選んで行ったとき

時が交わる季節は短く
ふたりはそれぞれの形で
大人になって行った
悔やむことはないけれど
切なさを残したままで次の選択肢を選ぶ


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